二次創作小説(紙ほか)
- Re: FAIRYTAIL「毒花の住処」 ( No.116 )
- 日時: 2015/03/25 14:18
- 名前: 有栖 ◆n4kxWl0qaU (ID: oUY4LzoD)
第40話「幸せな予知夢を」
それぞれ傷だらけの体で無理に体を起こして立ち上がる3人。
先に立ち上がっていたリンが近付き笑う。
「“も…もうすぐ念話が…切れる…頭の中に僕が送った地図がある……
各…魔水晶に番号を…つけた……全員がバラけるように…決めて…”」
ナツが1だと早々に言う。
順番にグレイが2、ルーシィが3、リンが4、一夜が5。
エルザが6、イルが7だ。
「“では俺は…”」
「“お前は8だ”」
「他に誰かいんのか?おいっ!!」
その時、丁度念話が切れてしまう。
兎に角8人ちゃんとにいるみたいだとそれぞれの場所へと向かう。
「…ゼロは1に向かったんだ」
「知っててリンは4を?」
ゆっくりだが、確実に歩いていくリンにフェーリは着いて行く。
「先に言われたんだよ、でも…ナツなら行けんじゃねーの?」
そう笑った。
それから丁度18分後、ニルヴァーナ装填直前。
それぞれが魔水晶を破壊。
支えを失ったニルヴァーナが崩れようとする中、イルは睡魔に襲われていた。
「ねむ………開けッ幻想夢への扉!」
イルのすぐ目の前に現れた扉へ自身の体ごと入り込む。
「本当は体に負担かかるしやりたくないんだけどね」
ひとつ欠伸を噛み殺し、慣れたように前へ進む。
イルの周りに現れるのは様々な映像の数々。
それらを横目に見ながら奥の扉へ。
「…ん、セーちゃん?とグレイくんもいんのか?」
映像の中に映るのは今より少し未来のリンとグレイ。
髪が伸びた後、切ってないのか後ろでひとつ縛りをするリンの姿があった。
「“好きです”」
儚く笑い、赤面する彼女が言った言葉。
「おっと…見てはいけないものを見てしまった気分」
イルは笑って目を逸らす。
「この夢が予知夢でありますよう。お幸せに」
そう言って扉を開けた。
開けた先に見えたのは無事に脱出した皆の姿。
それと評議院の姿だ。
どうやら目的は六魔将軍の捕縛。
そしてジェラールの逮捕。
1度は大暴れした仲間達だが、エルザの言葉で場が収まる。
「騒がしてすまない。責任は全て私がとる」
「そうだ…おまえの髪の色だった。さよなら、エルザ」
「ああ」
ジェラールは抵抗せず、エルザにそう告げて連行されて行った。
エルザは1人、何処かへと行ってしまう。
「エルザ…どこ行ったんだろう…」
—その日の朝焼けは、今まで見たことのないくらいに美しい緋色に染まっていた。
顔を上げれば美しい空が広がっているのに。顔を上げれば……