二次創作小説(紙ほか)
- Re: FAIRYTAIL「毒花の住処」 ( No.21 )
- 日時: 2014/10/31 20:39
- 名前: 紫苑有栖 (ID: 4lMk69pY)
ハロウィンですね。
せっかくだから、と番外編の方を作らせて頂きました。
本来ならば作者視点でお送りしなければいけないんですが…。
個人視点になれてしまい、物足りないというかなんというか。
まぁつまるところ、主人公ちゃんの感情が書けなくて寂しいのですよー!!
なので番外編等では個人視点で行きたいと思ってます。
あと、ついでに本編で書けそうにないので言っときます。
グレイとリンは住処一緒です。
私としてはナツみたいに一軒家を想像してます。
それでは Happy Halloween!
ハロウィンの日。
それは魔道士ギルド、妖精の尻尾でも盛り上がっていた。
ナツなんかお菓子くれーってうるさいし。
あげなかったらあげなかったで悪戯(攻撃)してくるし。
今なんか、ミラがギルドのみんなに…
と作ってきてくれたお菓子の争奪戦になっている。
その中にグレイも入っているのだから子供っぽいと思ってしまった。
でも…ミラの手作りお菓子だから、なのかな。
そう考え出すと何かがモヤモヤし出して仕方がないんだ。
「オレもミラのお菓子食べたいなー…」
気を紛らわす為にそう呟いた。
その言葉にすぐに反応してきたのはフェーリ。
「だったらあの中に入ってくればいいじゃないですか」
簡単に言ってくれる。
確かに入ればミラのお菓子、ゲット出来るかもしれないけど…。
「姉ちゃんのお菓子は俺のものだー!」
「何だと!俺によこせ!!」
「ミラちゃんのお菓子は俺が貰うんだよ!!!」
ハロウィンなのにバレンタインみたいだ。
特にエルフマン、ナツ、グレイの声が目立つ。
「はぁ…(あの中に入るのはなぁ……)」
「Trick or Treat!」
ため息をつく私に誰かがそう言ってくる。
私は適当にストックしてあった飴玉を渡した。
「用意してあったのねー」
「何だよ、悪戯する気満々で聞いてきたのか?」
飴玉を渡した相手を見るとそこにはルーシィの姿。
「もちろん」というルーシィに思わず距離を取る。
彼女なら本当にやりそうだ。
「何よー!貰ったんだから何もしないわよ」
「ならいいけど」
そう言った私の前に座ってくるルーシィ。
ナツが争奪戦に参加しているからか、彼女も暇らしい。
「冷た!てか甘すぎでしょ!何コレ?」
私があげた飴玉を食べたのか唐突に言う。
「オレ手作り。シロップを冷やして氷にしただけ」
「それは甘くなるよね…」
「でも気分はカキ氷気分になる」
「ならないからっ!」
まぁ普通にクッキーなんかもあったりするんだけど。
ちなみに“飴玉”をナツにあげたら思い切り殴られそうになった。
「いろんな味あるぞー。
イチゴ、ブルーハワイ、メロン、レモン」
「いや、いらないわよ…?
それにしてもよくそんなに作ったわねー…」
「グレイが争奪戦に夢中になってて暇だったから」
「なるほど…って今日作ったの?」
それに頷くと「あんたも暇な人ね」と言われた。
仕方ない。暇になってしまったんだから。
「んー。ねぇルーシィ。あの中に入ってミラのお菓子ゲトってこいよ」
「嫌よ。自分で行きなさい」
「だよなぁ…」
再びため息をつくとナツが叫ぶ。
喧嘩に勝ったのはナツらしい。
はいはい、おめでとう。
「くっそー、負けちまったぜ」
そう愚痴りながらグレイが私の座る席の近くへ。
もはや定位置とかしている。
「オツカレー。あーあ、勝ったら貰おうかと思ってたのに」
「あげねーよ」
「じゃあいいよ。奪うから」
「どうやって?」
どうやらグレイは奪われない自信があるようだ。
「こうやって隙を作って」
袋から出した飴玉を無理矢理、グレイの口の中に突っ込んだ。
「な、なんだよコレ…お前特性のあの飴じゃ……ってまっずッ!!!」
何で飴玉作ってたの知ってんだよ。
まぁ、グレイの口の中に突っ込んだ奴は違う奴なんだけど。
「生姜味」
ミラに水を貰い、紙と一緒にグレイに渡す。
彼はすぐに飴玉を紙に吐き出し水を一気に飲み込んだ。
「んでそんなもん作ってんだよッ」
「作ってねーよ。隣のおばちゃんから貰ったんだ。
今日は子供にはお菓子をあげなきゃねとか言って」
いつも隣のおばちゃんには優しくしてもらってるので断る訳にはいかず。
「あぁ…あのばあさんか。でも俺は貰ってねーぞ?」
「だってオレがグレイの分も貰ってるもん」
「そうゆうことか…、」
絶対に吐くよな。まずいもん。
おばちゃんには失礼だけど。
ちなみに私もすぐに吐き出した。
口直しの為に“飴玉”を作ったといっても間違いではない。
「そういえばリン。お前、朝何か作ってたなかったか?」
「………?確かに今日のご飯はオレ担当だし朝食なら作ったが」
「それじゃねーよ」
朝作ってたもの…か。
私は心当たりがあるものをテーブルの上にだす。
「これ?クッキーのこと?何、欲しいの?」
「そう思ったが随分と綺麗にラッピングされてるんだな…
誰かにあげるつもりだったのか?」
そうだね。誰かにあげるつもりだったよ。
ミラのお菓子争奪戦に参加してたから渡す気失せてたんだけど。
「ちょっと気になる人に…ね。でもいいよ。それ、あげる」
「へー、気になる人ってのも気になるが。
本当にいいのか?」
「どーぞ」
口直しにはなるだろうよ。
「元々、お前にあげるものだったしな(ボソッ」
小さくそう呟けば何か言ったかと聞かれたけどなんでもない、と返した。
少しだけ心のもやもやが晴れた気がしたんだ…。
何なんだろうな、この感情は。
フェーリはクスリと笑う。
「Trick yet Treat
お菓子いらないから悪戯させろよ?」