二次創作小説(紙ほか)

Re: FAIRYTAIL「毒花の住処」 ( No.41 )
日時: 2014/12/08 13:34
名前: 紫苑有栖 (ID: 06in9.NX)

それから結局、風呂は1人ずつ入りルーシィが
ファントムは何で急に襲ってきたのかと聞く。


エルザは分からない…と答えた。
今まで小競り合いはよくあったが直接的な攻撃は初めて。

ナツはじっちゃんもビビってないでガツンとやってしまえばいい、
と言うがグレイは、ビビってる訳じゃないだろうと答える。


聖十大魔道の1人だ。
魔法評議会議長が定めた大陸で最も優れた魔導士10人につけられた称号。
ファントムのマスターもまた聖十大魔道の1人。

「ビビってんだよ!!ファントムって数が多いしさ!!!」

「だから違ーだろ」

マカロフもミラも2つのギルドが争えばどうなるかを
分かってるから戦いを避けている。
魔法界全体の秩序の為に。

「そんなにすごいの?ファントムって」

「そうだな…争えば潰し合いは必至。戦力は均衡している」

そう答えたリン。
マスターマカロフと互角の魔力を持つと言われているマスタージョゼ。
そして向こうでS級魔導士にあたるエレメント4。
一番、やっかいだとされるのが鉄竜くろがねのガジル。
今回のギルド強襲の犯人と思われる男。


「鉄の滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤ-)」

「滅竜魔導士!!?
ナ…ナツ以外にもいたんだ…じゃ…じゃあそいつ…鉄とか食べちゃう訳!!?」

「…どうなんだろうな。見たことはないけど食べるんじゃね?鉄」

そういうと、面白いほどに震え上がるルーシィ。
その姿にリンは笑っていた。




マグノリアの街、南口公園。
その大木には、レビィ、ジェット、ドロイが貼り付けにされていた。

後からやってきたマカロフは3人の姿を見て、怒りに震える。
手に力をいれたマカロフは持っていた杖を折った。

「戦争じゃ」




マグノリア病院。

ルーシィとリン、フェーリは3人の様子を見に来ていた。
他のギルドの人達は、ファントムへ乗り込んでいるだろう。

「ヒドイ事するんだなぁ…ファントムって……
許せないよ、あいつら………」

「……どうして今更、襲って来たんだろうな」

ぼそっと呟くリン。


「(でも妖精の尻尾を狙ったのがファントムで安堵してる。まだバレてない)」

「(リン……)」

考え事をするリンをフェーリは悲しげに見つめる。


「……行くか、幽鬼の支配者(ファントムロ-ド)へ。
多分だが、ナツ達はもう着いてると思う」

「! え、あたし達、置いていかれたの?」

そうだ、とリンが答える。
ルーシィは一緒に行きたかったとしょんぼりしながら病院を出た。
その後をついて行くリンとフェーリ。


しばらく歩いていると降ってきた天気雨。
遠くから歩いてくるのは傘をささずに歩いてくる1人の女。

「そう…ジュビアは雨女。しんしんと…
あなたは何女?」

リンはジュビアと名乗ったそいつを見据え、
ルーシィは手で頭を覆う。

「あの…誰ですか?」

「楽しかったわ。ごきげんよう」


ジュビアは傘をさし、さろうとする。
しかしまた、聞こえてきた声。それは地面から現れた。

「私の眼鏡がささやいておりますぞ。
その金髪ブロンドのお嬢さん(マドモアゼル)こそが
愛しの標的シブルだとねーえ」

「あら…この娘だったの?」



















フランス語混じりで話すそいつはルーシィのことをさす。
リンは咄嗟に戦闘態勢へと入った。


「気を付けろ、こいつらファントムだぞ!」

「ファントム!!?あ…あんたたちがレビィちゃんたちを!」

ルーシィも戦闘態勢へと入る。


「ノンノンノン。3つのNO(ノン)で誤解を解きたい。
ギルドを壊したのもレビィ様を襲ったのと全てはガジル様」

しかしルーシィは水の塊の中へ。
リンも同様に中に入ってしまっていた。
しかし、リンはすぐにそれを凍らせて脱出。
ルーシィのも同じようにして助け出す。


「ジュビアの水流拘束(ウォ-タ-ロック)が!」

「ノンノンノン。
こちらのお嬢さんはやり手のようです。
ジュビア様、共闘と行きましょう」


「逃げろ!ルーシィ。狙いはお前だ!!!」

「でも…、相手はS級魔導士と同じ強さ何でしょ?私も……」

「ルーシィ!!!」

「!」

リンの迫力にルーシィが押し黙る。


「フェーリ!ルーシィを連れて行け。
ぜってえ捕まんなよ、」

「大丈夫ですよ、リン。逃げるのは得意でしょう?」

「! ……っふ、そうだったな」

フェーリはルーシィを掴み、人に見えないスピードで飛びさって行く。




「行かせねーぞ、ファントム。オレが相手だ」

その言葉に2人は、余裕そうな笑みでリンを見据えた。

「1人で何が出来ると言うの?」

「出来るさ。オレだって弱い訳じゃない。
(それに、今は時間が稼げればそれでいい)


アイスメイク…針雨(シャワ-)!」


上から降り注ぐは氷の雨。
だけどそれは大地のエレメント、ソルはやすやすと防御を取り、
大海のエレメント、ジュビアは体が崩れただけで無傷。

「ジュビアの体は水でできているの」

「そんな氷、簡単に防げますよ」


リンはすぐにソルの後ろへと周り、攻撃しようとする。
だが、地面から現れる土の壁により防がれてしまった。
更にジュビアの攻撃がリンを襲う。

「っ…」

ぎりぎりで避けたそれは建物にぶつかり破壊。
たかが水とは思ってはいけない。

「アイスメイク…結晶(フロ-ズン)」


宙に舞った氷の結晶は2人を襲う。

「これはっ…!」

「零からの攻撃。体にくっついたらもう防げないぜ?」

ソルへ大量にくっついた結晶は数秒もせずに爆発する。
一方、ジュビアにくっついた結晶はくっついた所から凍り始めていた。

「くっ……」

「お前らに聞く。何故、妖精の尻尾を襲う?」

氷の剣を造形したリンはソルの首元へ刃を向ける。

「妖精の尻尾を襲ったのはついで、ですよ」

「ジュビア達の本当の目的はある人物を手に入れること」


「ルーシィの事か。じゃあ何故、ルーシィを狙う?」

ソルはニヤリと不適に笑う。
その瞬間、動き出したのを見てリンは咄嗟に剣を振りかぶった。

「! 偽物ッ」

切ったのは土で作られた偽物。
本物はリンのすぐ後ろへ。


「ハートフィリア財閥コンツェルン令嬢、ルーシィ様。
といえば分かりますかね?」

「がはっ!?」

土の拳がリンの背中を襲った。
それに気を取られ、ジュビアが開放される。


「っ…ハートフィリア財閥だと?ルーシィが?
どちらにせよ、誘拐ってこと、かよ、」

体勢を立て直し、リンが聞く。


「いいえ、人聞きの悪い…。
連れ戻せとの依頼が来たのですよ」

「へー、連れ戻せ…ねぇ。そうはさせねえよ。
ルーシィは妖精の尻尾の仲間なんだから」

「ルーシィ様が戻りたいと言っても?」




「それはその時の話だっ!!!」

リンが走り出し、戦闘は再開された。