二次創作小説(紙ほか)

Re: FAIRYTAIL「毒花の住処」 ( No.42 )
日時: 2014/12/09 18:06
名前: 紫苑有栖 (ID: 0Q45BTb3)
プロフ: かくしごととひみつごと

第14話「隠し事と秘密事」

幽鬼の支配者(ファントムロ-ド)、ギルド。

一言で表すなら戦争。
数々の人達が争い、傷つけあっていた。


「エルザ!ここはおまえたちにまかせる。
ジョゼはおそらく最上階。息の根を止めてくる」

「お気をつけて」

マスターマカロフは、最上階へと向かう。
それを見ていたガジルは厄介なのが消えた、と戦争に参加する。

ナブとウォーレン、そして仲間数人を倒す。
仲間まで倒すのかと言う中、ガジルに向かったのはエルフマンだ。

しかし、よそ見をしてしまいエルフマンは吹っ飛ばされた。
吹っ飛ばされたエルフマンを足場にして向かったナツ。


滅竜魔導士同士の戦闘が始まった。

その時、ギルド中が震え出す。
それはマカロフの怒り。巨人の逆鱗。
もはや誰にも止められない。

「覚悟しろよ。マスターがいる限り、俺達に負けはない」


一方、マカロフ。
最上階にて怒りを震わせ近くにあるもの。
扉や花瓶、窓を次々と破壊していく。

「あれは何のマネじゃ…お?」

「これはこれは…お久しぶりです。マカロフさん」

マスタージョゼは世間話をしようとする。
マカロフは腕を巨人化させて思い切り殴った。
だがそれは思念体。


「聖十大魔道同士の戦いは天変地異さえ起こしかねない。
私はただ、合理的な勝利を好むものでしてね」

「どこにおる!!正々堂々と来んかい!!!」

その時、ジョゼの足元にぼやぁ…と現れたのは縛られたルーシィの姿。
そのルーシィへジョゼはナイフを向ける。


「よせぇっ!!!」

そう叫んだマカロフのすぐ後ろには大空のエレメント、アリアの姿。


「(しまった!!こやつ…気配が無い!!!)」

「かっか…か…悲しい!」

涙を流し、マカロフを攻撃した。


「ほほほ…まぁこれはただの人形、ですがね」

ストッとルーシィに刺さるナイフ。
そこから血が流れ出す訳ではなく、ヒビが入るのみ。

マカロフは床を壊し、戦争をする皆の所へ落ちて行く。

「あ…あ…う、あ…ワ、ワシの…魔力が……」


アリアの魔法は相手の魔力を“から”に。
すなわち、“無”にする魔法。

魔力がなくなったマカロフを見て、妖精の尻尾(フェアリ-テイル)が動揺する。
そのスキを狙われ、ファントムは一気に攻撃を仕掛けた。


「撤退だー!!!全員、ギルドへ戻れー!」

エルザは撤退を命じる。
誰もが引かない、と反抗するがマカロフなしではジョゼには勝てない。
これは命令だと、大声でエルザは叫んだ。

ガジルは組み木の部分へと座る。
隣に立つのはアリアの姿。

「よくあのじじいをやれたな」

「すべてはマスター・ジョゼの作戦。素晴らしい!!!」


「いちいち泣くな。
で……ルーシィとやらは捕まえたのかい?」

「どうやら失敗したようだ。
何者かに邪魔され、怪我をして帰ってきた」


「っは、やっぱ俺が行くべきだったんじゃねーの?」

撤退だー、とエルザが騒ぐ中、ナツがガジルの名を叫ぶ。

「いずれ決着をつけようぜ。火竜(サラマンダ-)」


それだけ言って、アリアとともに消えていった。

Re: FAIRYTAIL「毒花の住処」 ( No.43 )
日時: 2014/12/10 07:41
名前: 紫苑有栖 (ID: y36L2xkt)


妖精の尻尾、ギルド。

ルーシィとフェーリが待っているとぞくぞくと
戦争に行ったみんなが帰ってくる。
それぞれ、いたるところに怪我をしていた。

そして、ルーシィの姿を見たナツは真っ先にルーシィの所へ。

「ルーシィ!無事だったか!!!」

「え、な、何?どうしたの?」

「あいつらがルーシィの事を狙ってるみたいな事を言ってて…」


「!(…どうして、あたし……)…リンはまだ帰って来てないの?」

「そういえばいねえな…」

リンの姿が見えないのに気付くナツ。
その時、入口の方でざわざわと声が聞こえた。


「リン!お前、どうしたんだよ。その怪我」

「戦争、参加してなかったよな……?
俺達よりひどい傷って…」

リンの姿に誰もが疑問を持つ。

「2人の、エレメントと…戦闘があった…、
ルーシィ…お前に、話があるんだ……」


2人のエレメントとの戦闘。
その言葉に一層、ギルド中はざわめく。

「それよりリンの手当てをしなきゃ」

と、急いでミラはリンの近くに寄って手当てを始めた。

+++

手当ても終わり、リンはルーシィにファントムに言われたことを話した。
ギルドの隅っこ。2人の会話を聞いてる人は誰もいない。

「別にオレはお前を責めたい訳じゃない。
お前を責める権利なんてオレにはないし。

ただ、確認したかっただけだ。
これを聞いてお前がどうしたいのか、をさ」

家に戻るというならばそれもよし。
ここに残りたいと言うならば守るのみ。
ただそれだけのことだ。

話を聞いていたルーシィは俯き、考える。
今回、戦争を引き起こしたきっかけはルーシィが妖精の尻尾にいたから。
元はといえばルーシィがいなければこんなことにはなっていなかった。
そうやって自分を責める。


「えっと…まぁ、なんだよ……オレもさ…隠し事とかあるんだ。
未だにそれは言えてない。

だからその“事情”を隠してここにいたいならそれでもいいと思う。
オレは誰にも話さない」

ルーシィは顔を上げる。

「………ううん、ありがとう。でもあたし…ちゃんとに皆に話すよ」

「そっか。分かった」



「でも…でもあたし……ここにいたいよ、
家に帰りたくない。


妖精の尻尾に…いたいよ……、」

そう言って泣きだすルーシィにリンはどうしていいか分からず動揺する。


「だ、だからいればいいって!
オレは責めてる訳じゃないって言ったろ?」

それに気付いたグレイがリンに近付く。


「なんだよ、リン。泣かせてんじゃねーよ」

「だって、まさか泣くとは思ってなくて…
ご、ごめんルーシィ!だから、ほら……泣くなよ…」



「ってお前まで貰い泣きしてんじゃねーよ!!」

「いや、でも、だって、グレイが……」

「俺のせいかよ!!!」

何だかんだと言い争う2人。
リンは貰い泣きしてしまった涙を拭いてルーシィと向き合う。




「ほら、ルーシィ。“だいじょうぶ”だから。
みんな、お前を受け入れるから」


ルーシィは皆に事情を話した。
それでも責める人は誰1人としておらず。
そんなルーシィを受け止めた。

「“お嬢様”ってのも似合わねぇ響きだよな。

この汚ねー酒場で笑ってさ…
騒ぎながら冒険してる方がルーシィって感じだ。

ここにいたいって言ったよな。
戻りたくねえ場所に戻って何があんの?


妖精の尻尾のルーシィだろ。ここがおまえの帰る場所だ」

そう、ナツは言う。
ルーシィがその言葉にまた涙を浮かべた。
それを見守るはロキの姿。

その時、“ズゥン”と音をたてながら何かが近付いて来る音が聞こえた。
外だとアルザックが叫びそれぞれが外へと飛び出す。


そこにあったのは幽鬼の支配者本部。
六足歩行ギルド。

「想定外だ…こんな方法で責めてくるとは……
ど…どうする!?」

シャワーを浴びたすぐ後なのか、タオル1枚だけ巻いたエルザも出て来て言う。
ギルドから出てきたのは魔導収束砲。

先端が光を持ちエルザがまずい、と振り返る。


「全員ふせろォオォ!!!」