二次創作小説(紙ほか)
- Re: FAIRYTAIL「毒花の住処」 ( No.50 )
- 日時: 2014/12/28 09:06
- 名前: 紫苑有栖 (ID: 0y/6MWPS)
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ナツとガジルの戦いが終わったのか、ファントムのギルドが半壊する。
こちらは未だ倒せずにいた。
だが、悪いことばかりではない。ジョゼの方が押されている。
「クク…よく暴れ回る竜だ」
「ざまぁねーな、ジョゼ……これでお前の兵士は全滅だ」
「時期にそちらの兵士もいなくなりますよ」
ジョゼは余裕そうに笑う。
「確かに君の魔力は素晴らしい。
現にこの私と戦い……ここまでもちこたえた魔道士ははじめてだ」
「そりゃどーも…」
「そんな強大な魔道士がねぇ…
マカロフのギルドに他にもいたとあっては気にくわんのですよ!!!」
ジョゼは魔力を打ち出し攻撃を仕掛けてくる。
その魔力ごとリンは凍らすが勢いには耐えられず壁へと吹っ飛ばされた。
「なぜ私がマカロフを殺さなかったかおわかりです?」
次にきた攻撃を咄嗟によけ、ジョゼへと真っ直ぐに向かう。
「……雪神ノ足枷」
足に黒雪を纏わせ、ジョゼを蹴り上げる。
「なぜ殺さなかったか…?それは絶望を与える為か?」
しかし蹴りあげた足は避けられ、掴まれて地面へ叩きつけようとする。
リンはすぐに受身をとり、ジョゼから距離をとった。
「その通りです!
目が覚めた時、愛するギルドと愛する仲間が全滅していたらどうでしょう。
くくく……悲しむでしょうねぇ」
ジョゼは休む暇なく攻撃を与えてくる。
「絶望と悲しみを与え、苦しんでる所を殺すのか…下劣だな」
「幽鬼の支配者はずっと一番だった…」
この国で一番の魔力と一番の人材と一番の金があった。
それは間違えようのない事実。
が、ここ数年で妖精の尻尾は急激に力をつけた。
エルザやラクサス。ミストガンやギルダーツの名は、
我が町にまで届き火竜の噂は国中に広がる。
いつしか幽鬼の支配者と妖精の尻尾はこの国を代表する2つのギルドになった。
それがジョゼには気に入らなかったらしい。
この戦争を起こしたのは妬みではない。
ものの優劣をハッキリさせたかったからだ。
「下らない。
そんなんだからオレはここ(ファントム)の雰囲気が嫌いなんだ」
“ブァ”
「ぐっ…(体が動かないっ)」
体がグラつき、そのスキに魔力に体の自由を奪われた。
ジョゼは一歩一歩、近付いてくる。
「前から気に食わんギルドだったが…戦争の引き金は些細な事だった…」
ジョゼは話し続ける。
戦争の引き金はハートフィリア財閥の娘を連れ戻してくれという依頼。
この国有数の資産家の娘が妖精の尻尾にいる。
「貴様らはどこまで大きくなれば気が済むんだ!!」
ハートフィリアの金が使えたとしたら、
間違いなく強大な力を手に入れることが出来るだろう。
それだけは許しておけない、と叫ぶ。
「かわいそうな奴らだな」
「何だと?」
ルーシィは家出をしていている。
家の金なんて使えない。
「戦争の引き金にされるルーシィの事を考えた事があるか?
親のせいで…おまえらのせいで多数の犠牲が出た。
ルーシィは自分のせいだってずっと責め続けてんだよ、」
花が咲く場所を選べないように親だって子を選べない。
「お前らに涙を流し続けるルーシィが分かるかよッ!?」
「これから知っていくさ。
ただで父親に引き渡すと思うか?金がなくなるまで買い続けてやる。
ハートフィリアの財産は全て私の手に渡るのだ」
拘束されたリンの目の前まで来たジョゼはリンへと攻撃を仕掛けた。
「ぅあっ!!?」
「リン!」
グレイがリンの元へ走り出そうとする時、魔力は一気に消え去った。
拘束の取れたリンは地面へ落下。
倒れる前にグレイは受け止める。
「魔法が…!?誰だ…!」
「いくつもの血が流れた……子供の血じゃ。
できの悪ィ親のせいで子は痛み涙を流した。
互いにな…もう十分じゃ……終わらせねばならん!!!」
そこにマスターは立っていた。
「天変地異を望むというのか」
「それが家族の為ならば」