二次創作小説(紙ほか)

Re: FAIRYTAIL「毒花の住処」 ( No.57 )
日時: 2015/01/02 13:32
名前: 紫苑有栖 (ID: 0y/6MWPS)
プロフ: るーしぃとかぎ

第18話「星霊魔導士と鍵」

人気のない路地。
リンとフェーリは鍵を探しに来ていた。
エレメント2人と戦った場所だ。

「落としたとしたらここだよな、フェーリ」

「そうですね…。何処にも見当たらないようですが」


「誰かに拾われたかなー。風で吹き飛ばされるはずはねーし」

一通り、探してみるが見つかる気配はない。
あの鍵は契約者以外使えないから大丈夫だろう、とリンは言う。


「ギルド戻るか、」

「そうですね」



ギルド前。
グレイ達は材料を運ぶのを手伝っていた。
ナツはギルドをはやく治そうとはりきっているのか、木材を持つ量が多い。

それに対抗し、グレイはナツの持つ倍の量を持ち上げる。
そこをちょうど通りかかるリン。

「無理して持ってんじゃねーよ、落とすぞ」

「そ、そんな…ことは……しねえ…」

影から見守る1人の女性…ジュビアがパチパチと拍手をする。


「「ん?/?」」

グレイとリンはそれに気付き拍手の聞こえる方を向く。
が、2人が向いたときには既に隠れてしまった。

「ぐほぉっ!!!」

気がそれた為か、持っていた木材を全て落としたグレイ。
それを見てナツは大笑いする。

「おいおまえたち。遊んでるヒマがあったらさっさと運ばんか」

エルザは土木作業着に換装し気合いが入っていた。


「ハラ減ったぁ」

「そういや俺もハラ減ってきたな」

グレイがそう呟くと一目散に誰かが走って来て弁当箱を彼の手の上へ。
走っていったのはジュビアだ。フェーリとリンはそれに気付く。

彼は弁当箱を開けるとそこには綺麗に詰められていたおかずの数々。
ナツが美味そうじゃねーかと騒ぐ。


「冗談じゃねえ。こんな得体のしれねェモン食えるかよ」

「んじゃ俺もらっていい?」

「いーよ」

「いただきまーす」

ぱくっとナツは食べた。どうやら美味しいらしい。
グレイはさっきから視線を感じる所を眺める。


「……なあフェーリ」

「どうされました?リン」

「あいつは一体、何をしてんだ?」


「そうですね…きっと“恋”をしているんですよ」

「…?」

「リンにもその内、分かるようになります」

何だそれ、とリンは疑問に思いながら話を切り上げる。
ロキが入ってきたからだ。
鍵を持ってルーシィに返してくれと頼む。

「何だ、お前も鍵探してたのか」

彼の顔には隈が出来ており、ずっと鍵を探していたことを察する。

一言、声かければ手伝ったのに…とハッピー。

「そ、それよりルーシィはどうしてる……かな?」

たぶん家にいる。
たまには遊びに行くか、とナツが言うとそれぞれ賛成した。

ナツが走り出し、みんなついていく。
そのあとにエルザが働けと追いかけて来て走り出した。


ルーシィ家。

なんだかんだと言ってエルザもついてきて結局おなじみのメンバーに。
ルーシィは家にいる気配がなかった。

ハッピーがルーシィの名を呼びながら戸棚を開けると
溢れ出てきたたくさんの手紙の数々。


グレイは拾い集めようとするがナツが手紙を開き読んでしまう。
それは全て母への手紙。
その時、エルザが机の上に置いてある置き手紙を見つける。

そこには家に帰る、と書かれていた。
まだ責任を感じているのかと一同はルーシィの家へと向かう。

Re: FAIRYTAIL「毒花の住処」 ( No.58 )
日時: 2015/01/03 12:35
名前: 紫苑有栖 (ID: 0y/6MWPS)


だけどルーシィは母の墓参りに来ただけだという。
その言葉にみんなは安心していた。
それから数日後、妖精の尻尾フェアリーテイルは無実という判決が下された。
仮設のカウンターも作られ、今日から仕事の受注が始まる。

ラクサスが帰って来て好き放題言っていたが、
エルザはあいつに関わると疲れるとナツをチームに誘う。


もちろんグレイやルーシィ、リンも一緒だ。
ハッピーやフェーリも入り数は6人。
ギルドのみんなは妖精の尻尾、最強チーム結成だと盛り上がっていた。

早速、仕事へと向かうが街を半壊。
他にもいくつか仕事を受けたがある意味で失敗し報酬額を減らされていた。



鳳仙花村。

破壊した物もほとんどなく、仕事は無事に終わる。


「宿はあと1日とってあるしな。のんびりした村だ、一泊して帰ろう」

「何言ってんだ。早く帰って次の仕事行こーぜ」

そこへロキを見掛ける。
彼もここら辺で仕事らしい。
ルーシィが話し掛けるとすぐに逃げさってしまったが。



鳳仙花村、宿にて。

「リン!風呂入りに行こうぜ!!露天風呂だぞ、露天風呂!!!」

ナツが早く入りに行きたいと騒ぎ立てる。


「いや…オレは後でいいよ。みんなで先に入ってくれば?」


「そっかー。でも暇じゃねーの?」

「大丈夫だ。外に散歩でもしてるから」

何かと理由を付けてナツの誘いをことごとく断っていくリン。
それもそうだろう、一緒に入れる訳がないのだ。
性別の問題で。

「ふーん、もったいねーの」

そう言いながら部屋を出て行くナツ達。
それを見送ってリンは1つため息をついた。

+++

数十分して部屋に戻って来たナツ達。
それぞれおもいおもいの行動を取り、ゆっくりしているとナツは突然騒ぎ出す。

「なんだよやかましいな。俺ぁ眠ーんだよ」


ナツは両腕に枕を抱えていた。

「オイ!見ろよ!旅館だぞ、旅館!!!旅館の夜っつったら枕なぐりだろーが!」

「枕なげだよ」

いつ動いたのか、エルザは質のいい枕は全て押さえていた。
勝ち目はないと2つ3つほどの枕を持つエルザ。
グレイやリンがその姿に呆れ、ナツはエルザに向かって枕を投げる。
しかしエルザは上へ飛び退き枕を避け、投げられた枕はグレイに当たる。

グレイも参加し、部屋の中が一層騒がしくなった。

「よーしあたしもまざるかなっ」

「やめたほうがいいと思うぞ」

ルーシィの言葉にリンは忠告するが、彼女は枕投げへ参加。
でもルーシィに飛んできた枕は勢いよく吹っ飛んできて彼女はそのまま外へ。

「や…やっぱやめとこーかな…死んじゃう」

「だから言っただろ…」


リンはルーシィを起き上がらせに行った。

+++

翌日、午後過ぎ。
ギルドは騒がしかった。

それもロキが急に出て行ってしまったからだ。
それぞれがロキを探している中でリンはフェーリと2人、家に残っていた。


「リンは行かないんですか?」

「あぁ…今回、オレには解決出来ない気がするんだ」

それはどうゆうことだとフェーリが問う。
もし、ロキを見つけたとしても出て行った理由がはっきりしない。
連れ戻せる気もしないし、説得出来る気もしないから、とリンは言った。

「…そうですね、リン」