二次創作小説(紙ほか)

Re: FAIRYTAIL「毒花の住処」 ( No.75 )
日時: 2015/01/14 18:59
名前: 紫苑有栖 (ID: 0y/6MWPS)
プロフ: えるざのいくさ

第24話「鎧女魔道士の戦」

「氷刃・七連舞!!!」

グレイの体からつきでる氷の刃が敵を攻撃する。


「(あいつはいつも孤独で…心に鎧をまとい…泣いていたんだ)」

おかげで梟は、ナツを吐き出して倒れた。


「エルザは妖精の尻尾にいなきゃいけねぇんだ。涙を流さない為に」

しかしグレイは魔力を使い過ぎたのか体をフラつかせる。
リンは彼に近付き支えた。



「く…早く……エルザをみ…見つけねぇと」

「……そんな体で何が出来るってんだよ、オレが探しに行く。お前は休んでろよ、バカ」

「でも…お前、エルザの事嫌いだろ…?」

グレイのその言葉に少し考えこんでからリンは言う。


「今はそんなの関係ねぇだろ。
“妖精の尻尾フェアリーテイル”の仲間なんだから。
メイデル、グレイを外に連れ出してくれるか?」

「いいの?」

メイデルの問いにリンが頷いた。
彼女にグレイを外に連れ出して貰ったその時、シモンに通信が入る。

どうやらウォーリーとミリアーナからの通信みたいだ。
倒れているルーシィとジュビア、そして三羽鴉トリニティレイブンの1人を見つけた、と。
シモンは彼女達を外へ連れ出してくれと指示を出す。

「そうだ、フェーリは何処にいる?」

「! ……どうやらミリアーナと一緒みたいだ」

「それは良かった。フェーリも一緒に外に出てくれって伝えて欲しい」

「分かった」

シモンがリンの言った言葉を伝えると通信を切った。
その後に続けて来たのはショウからだ。
三羽鴉を1人、倒したという報告とエーテリオンが後15分で落ちてくるという報告。

ジェラール側の3人の戦士は全て倒した。
後はエルザを連れ戻すだけ。

シモンはナツを背負い一度、リンと顔を見合わせてから走り出した。


それから数分後、ナツが目覚める。
シモンが彼に事情を説明をしエルザを助けて欲しいと頼んだが、ナツは断った。

「貴様…仲間を…エルザを助けないというのか……」

「エルザの敵はエルザが決着をつければいい。俺が口をはさむ問題じゃねぇな」


「エルザではジェラールに勝てない!!!」

「アイツをバカにすんなよコノヤロウ!!!」

そんなナツにシモンは彼のマフラーを掴みあげ怒鳴る。
あいつは未だにジェラールを救おうとしてるんだと。

ジェラールは狡猾な男。
エルザのそうゆう感情をも利用してくる。
状況は更に悪く、評議院がここにエーテリオンを落とそうとしている。
あともう10分程度だ。


エルザはエーテリオンを利用してジェラールを道連れに死ぬ気かも知れない。

「何でそれを先に…エルザはどこにいるんだァ!!!」

そう言ったナツはすぐに走り出す。


「ナツ!」

「俺の事はいい、先に行け」

シモンの体を心配してナツの後を追うのを戸惑ったリンだが、その言葉を聞いて駆け出した。


2人が走り出し、10分。建物の中に光が差し込む。
それはエーテリオンが落ちてくる合図だ。

「……ッチ、間に合わねぇか」

「エルザ!!!」

Re: FAIRYTAIL「毒花の住処」 ( No.76 )
日時: 2015/01/16 23:25
名前: 紫苑有栖 (ID: 0y/6MWPS)

楽園の塔は光に包まれた後、真の姿を表す。
外壁が崩れてでてきたのは水晶で造られた塔。

「いってぇ…何がどうなってやがる」

「無事だったか、ナツ」

「リン!どうなってんだよ、コレ!!!」

天井から落ちてきた瓦礫を氷の盾で防いだリンはあくまで冷静だった。


「楽園の塔……Rシステムが作動した。
元々、完全なる完成ではなかったんだよナツ。これが完成した姿だ」

27億イデア以上の魔力があってやっと作動される。
この魔力を蓄積した魔水晶に生贄を捧げれば死者が復活する。

「! じゃあエルザもまだ無事なんだな!?」

「魔水晶に飲み込まれていなければな。急ぐぞ」

そして再び走り出す。
ジェラールがいるところまで着いた頃には、もう既にエルザは飲み込まれようとしていた。
それを見てナツが急いで救出する。

リンはジェラールを見据えた。


「ナツ…リン……今すぐここを離れるんだ…」

「やだね、オマエが無理なら代わりに俺達がやってやっからさ」

「よせ…相手が悪い……おまえらはあいつを知らなすぎる」

エルザは言うことを聞いてくれ、と涙を流す。
それを見たナツが彼女を立ち上がらせ腹を思い切り殴った。
殴られたエルザはそのまま気絶し、床へと倒れこむ。


「リン。エルザを頼む」

「オレ、エルザの事嫌い何だけど…」

そう言いながらもナツの横を通りエルザの近くに寄る。
そんな様子を見ていたジェラールが口を開いた。

「噂以上の傍若無人ぶりだな。身動きできねー仲間を痛めつけて満足か」





「………エルザが泣いてた。弱音をはいて声を震わせていた。
そんなエルザは見たくねぇ、エルザは強くて凶暴でいいじゃねーか。


目が覚めた時、いつものエルザでいてほしいから俺が戦うんだ」

「おもしろい、見せてもらおうか。ドラゴンの魔道士の力を」

ナツはすぐにジェラールの元へと走る。
怒涛の攻撃を繰り返すが彼には効いておらず。
彼の使う魔法、“天体魔法”でチリにしてやるとジェラールは言う。

流星ミーティア

光に包まれたジェラールはほぼ一瞬のうちにしてナツの背後に周り攻撃する。
ナツも攻撃しようとするがその速さには追いつけず逆にやられてしまうのみ。
臭い、感覚、音…動きの予測に集中するナツ。

「そこだ!!!」

しかしその攻撃は外してしまい、ジェラールはもっとはやくなる。
おまえの攻撃など二度とあたらないと彼はナツに何度も攻撃を与えた。


「七つの星に裁かれよ、七星剣グランシャリオ!!!」

宙からいくつもの魔力の塊が降り始めナツを襲った。
Rシステムは一部分が破壊される。
隕石にも相当する破壊力なんだとジェラールは言うが、ナツの体は残っていた。

「少しハデにやりすぎたか。これ以上Rシステムにダメージを与えるのはまずいな」


溜め込んだエーテリオンの魔力は液体となって漏洩し始める。

「…へぇ、壊れるのはマズイってか」

「! そうか、お前がまだ残っていたな」


リンはニヤリと笑い、足元の結晶を壊す。

「何を!!?」

「知ってたか?妖精の尻尾フェアリーテイルの魔道士は壊すのが得意なんだ。そうだろ?ナツ」



「!」

「……へへ、そうだなリン」

リンに呼ばれ、ゆっくりと立ち上がるナツの姿。
“ゴッ”と音を立て、ナツもまた足元を壊す。



「燃えてきたぞ、今までで最高にだ!!!」