二次創作小説(紙ほか)

Re: FAIRYTAIL「毒花の住処」 ( No.84 )
日時: 2015/01/28 19:01
名前: 紫苑有栖 (ID: 0y/6MWPS)

第29話「突然現る参加者」


「おおぅ…ぉう…祭りだぁ…」

フラフラと歩きながらも祭りを楽しもうとするナツをリン、グレイ、ジュビアとルーシィが見ていた。
放っておけばいいんだとグレイは言う。

「このマグノリアにこんなに人がいたなんてねー」

「ファンタジアを見る為にほかの街からも人が集まってるからな」

妖精の尻尾フェアリーテイルが大陸に誇れる大パレード。
それにルーシィが見たいと手を上げた。

「本当はお前も参加する側なんだぞ」

そういうグレイやリンもファンタジアに参加するメンバーだ。

「参加といえば…そろそろミス・フェアリーテイルコンテスト始まっちゃうー!!!家賃ー」


急いで走って行くルーシィ。
それに対し、ジュビアが対抗心を燃やしていた。
どうやら彼女もコンテストに出るらしい。

+++


「お待たせしました!!!我が妖精の尻尾の妖精たちによる美の共演!
ミス・フェアリーテイルコンテスト開催でーす!!!」

会場では砂の魔道士、マックスが司会をしていた。
それを見る大勢の人々の中にまぎれるグレイとリン。ナツも入っていた。
リンは行く宛もなくグレイに着いてきたのだろう。
ナツはよく分からないが。


「てかリンは本当に他に行く場所ねーのか?いくら男装してるとはいえ…」

小言でリンに話し掛ける。
周りを見れば女性などいる訳もなく、男性ばかり。
興味ないだろうとグレイなりに気を使ってるみたいだが。

「…別に。グレイはこれ、興味があって来たのかよ?」

「い、いや…そうゆう訳でも……」

「それと同じだよ、………それにグレイと一緒の方が楽しいし」

「は?おま、それって…」


グレイの言葉を遮るようにして1人目の参加者が現れる。
彼女はそっぽを向いていた。

エントリーNo.1はカナだ。
魔法を使ってのアピールタイムではカードで全身を隠し水着に着替えていた。
その後もジュビア、ミラ、エルザ、レビィ、ビスカと続く。
そしてルーシィのアピールタイム。

「えーと…あたし星霊と一緒にチアダンスします」

上着を脱いで準備する彼女の後ろから歩いてくる人影。


「エントリーNo.8」

「ちょ…ちょっとあたしまだアピールタイムが…」

ざわざわと会場がざわめく。
彼女の正体は…



「妖精とは私の事。美とは私の事。そう…全ては私の事…優勝はこの私エバーグリーンで決定〜
ハーイ、くだらないコンテストは終了でーす」

ラクサス親衛隊、雷神衆の1人。
エバーグリーン。

Re: FAIRYTAIL「毒花の住処」 ( No.85 )
日時: 2015/02/01 15:09
名前: 紫苑有栖 (ID: 0y/6MWPS)


邪魔しないで、とエバーグリーンに突っかかるルーシィ。
そいつの目を見るなというリンの忠告は間に合わず、
眼鏡をずらしたエバーグリーンはルーシィと目を合わせた。
瞬間、ルーシィは石像へと変わってしまう。

マックスは観客に逃げろと誘導する。


「何をするエバーグリーン!祭りを台無しにする気か!?」

「お祭りには余興がつきものでしょ?」

そう言ったエバーグリーンが幕を燃やすと控え室にいた人達が全員、石になってしまっていた。
今すぐ元に戻さんかと叫んだマカロフ。
その時、ステージの上に雷が落ちる。

出てきたのは他の雷神衆とラクサス本人。

「ファンタジアは夜だよな。さぁて何人生き残れるかねぇ…」

天井から落ちて来た雷がルーシィを狙う。
それはギリギリの所で当たらなかった。ギルドの皆は一時的にホッとする。
しかし…


「この女たちは人質に頂く」

ルールを破れば1人ずつ砕いて行く。
これは余興。冗談ではなく本気だとラクサスは言う。

「ここらで妖精の尻尾最強は誰なのかをハッキリさせようじゃないか」

「——つう遊びだヨ」



「ルールは簡単。最後に残ったものが勝者。バトル・オブ・フェアリーテイル」




その言葉にいきなり机が吹っ飛ばされる。
吹っ飛ばしたのはナツ本人だ。どうやら復活したらしい。

「いいんじゃねぇの?わかりやすくて。燃えてきたぞ」

復活したナツは真っ直ぐにラクサスに向かって行くがあっさりとやられてしまう。
石像にされた女性達を助けるには雷神衆とラクサスを倒す。
制限時間は3時間。バトルフィールドはこの街全体。

ギルドはラクサスの魔法で光に包まれる。
眩しいとそれぞれが目を閉じた時にはラクサス達の姿は消え、バトルの開始を告げる。


ラクサスを捕まえろー、とギルドのメンバーが早々に走り出す。
マカロフも意気込んでラクサスを見つけようとしたが出入り口で見えない壁のようなものにぶつかる。
その後ろを走っていたグレイとリンがそれに気付いた。

「何やってんだじーさん!」

「何じゃコレは!?進めん!見えない壁じゃ!!!」

グレイはギルドから出てその壁がない事を確認し、そんなものないと言う。


「……フェーリ、連れ出して見ろよ」

未だ、ギルド内にいるリンはフェーリに言う。
フェーリはマカロフを持ち上げ外に出ようとするがやはり“何か”にぶつかった。

「本当にマスターにだけ見えねえ壁があるってのかよ?」

その様子を見たグレイは言う。

「…いや、残念だがグレイ。オレも出れないみたいだ」

その見えない壁に手を当てるリン。
すると空中に文字が浮かび上がった。
それはフリードの術式だ。踏み込んだ者を罠にはめる設置魔法。
おそらくこのギルドを囲むようにローグ文字の術式が書かれている。

術式に踏み込んだ者はルールを与えられる。
それを守らなければ出る事は許されない。

浮かび上がった文字にはルールが書かれていた。


“80歳を超える者と石像の出入りを禁止する”

「何だよこの言ったモン勝ちみてーな魔法は!?」

術式を書くには時間がかかる。
故にクイックな戦闘には向いていないが罠としては絶大な威力を発揮する。
術式のルールは絶対だ。

「それはおかしいですね…。リン、貴女は80歳を超えていたんですか?」

フェーリはリンに向き直り言う。


「…そのハズはないな。まだ17年しか生きてないはずだぜ?」

「じゃあ何で…」

「さあな……」