二次創作小説(紙ほか)
- Re: FAIRYTAIL「毒花の住処」 ( No.94 )
- 日時: 2015/02/14 10:24
- 名前: 有栖 ◆n4kxWl0qaU (ID: 8y9cmuB3)
「ポーリュシカさんのおかげで一命はとりとめたそうだ」
エルザの声でギルド中に安堵の声が上がる。
こんな状況でもファンタジア(大パレード)はやるらしい。
ジュビアは観るのが楽しみだと笑うが彼女も強制参加だ。
怪我人が多く、まともに動ける人は全員参加だそうで。
文句を荒らげるルーシィだが体中、包帯だらけのナツとガジルを見て納得する。
その時、ラクサスがギルドへと入って来た事にギルド中がざわめいた。
どうやら彼はマカロフに会いに来たらしい。
エルザが医務室にいる、と案内した。
「…ファンタジアを見に来てくれた昔の仲間から聞いた話だ。間違いないと思う」
「そうか…奴らが……」
その頃、医務室ではマカロフとリンが話をしていた。
リンの言う仲間はメイデルの事であろう。
フェーリはリンの腕の中でただ静かに話を聞いている。
「オレやっぱり…」
「いいんじゃよ、リン。そんな気負う事などない」
すると医務室の扉がノックされる。
入って来たのはラクサス。
「……オレはお邪魔かな」
「悪いのう、」
「じぃさんが謝る事じゃねーよ」
それだけ言ってラクサスの横を通り医務室から出て行くリン。
彼女は今年のファンタジアはどうしようか、と悩むグレイの所へと向かった。
「グレイ!今年はどうす…」
言葉をつまらしたリンの目線の先にいるのはジュビアとグレイの姿だ。
「またあいつか…」
ボソリと呟いたそれをフェーリは聞き逃さなかった。
「嫉妬ですか?リン」
「! そ、そんなんじゃねーよッ」
必死に否定する彼女に対し、からかい笑うフェーリ。
傷は割と回復したようで。
「あ、リン様!!」
ジュビアがリンに気付き、近付いて来る。
どうやら今年のファンタジアは3人でやらないか、という事らしい。
「ジュビア初めてだからどうしたらいいか分からなくて…。
だけどグレイ様は毎年、リン様とやってると…」
「…まぁそれでもいいや。ところで何で様付け?」
「はい!ジュビアは1度負けてるので…」
「あぁ、気にしなくていいのに。そんなの」
そうは言うがジュビアは様付けで一定させるらしい。
そしてファンタジアの夜は始まった。
ミスFTに出ていたルーシィ、レビィ、ビスカはフラッグを使って踊り、
エルフマン、ミラは全身接収にて観客を驚かせた。
リン、グレイ、ジュビアはグレイが氷のお城を造り出しジュビアが水で演出をつくる。
その水がお城を包むとグレイが“FAIRYTAIL”とジュビアの水を使い、文字を造形。
その後、リンはフェーリの翼で空を飛び上空から城と水の全体を凍らした後、破壊。
破壊された氷の小さな屑が観客に降り注ぎ“雪”の演出を造り出した。
エルザは最初こそ、鎧のまま剣を舞わせていたが換装し踊り子の衣装になると自らも舞う。
ナツは大怪我の癖に参加した為に失敗に終わってしまった。
マカロフはファンシーな衣装に身を包み、コミカルな動きをする。
そして最後には全員で人差し指と親指だけを立て腕を上へと上げた。
“おじいちゃん”から孫へのメッセージ。
たとえ姿が見えなくともたとえ遠く離れていようとワシはいつでもおまえを見てる。
おまえをずっと……見守っている。
*
奴らが出て来るのはまだまだ先のお話。