二次創作小説(紙ほか)
- Re: 名探偵コナン夢物語2『闘い…』 ( No.22 )
- 日時: 2014/12/29 22:40
- 名前: らいち。 (ID: z/hwH3to)
9.翡翠の決意
「なんだ…知ってたの…。」
「当たり前だろ。」
シュウ兄は、自分の部屋で 銃の手入れをしていた。
手紙の内容を伝えたところで、上記の会話に至る。
にしても、
部屋が 汚いようなきれいなような…。
「拳銃にライフルにショットガン。まるで武器商人じゃん…」
「悪かったな」
機嫌を損ねた理由は、後々分かるんだけどね。
とりあえず、手紙は預かってもらうことにした。
朝食を作ってもらう間、
久々にテレビを見ていた。
『えー、では、次のニュースです。』
『今朝 東京都米花町で、廃ビルが爆破される事件が発生しました。』
べ、米花町?!
飲んでいたお茶を吹き出しそうになりながらも、ボリュームを大きくする。
『この事件で、けが人が2人でているということです』
淡々とした口調とともに、画面の下部に字幕が表示された。
アメリカ人 男性 (41)
土井 啓太君 (7)
その文字に見入っていると、画面がプツリと切れた。
「奈都。早く食べないと、遅れるぞ。」
「あぁ、うん。」
また心を読まれたか。
しぶしぶとソファの上のランドセルを片腕だけ背負い、
軽い朝食をとることになった。
テーブルの上には、
ベーコンエッグとトーストとコーヒー。
「げっ、ブラック?!」
「今のうちに慣れとけ。」
ミルクも砂糖も置いていないので、そのままぐびっと味わう。
「いただきます…って苦いっ!!」
また心を読まれるのは嫌だったので、
ちょっと バカなふりをしてみた。
お父さんも、今年で41歳だな
なんて考えながら…
腕時計は、
ちょうど12時を指している。
冷たい机に、
熱い日本茶、
ブラインドから差し込む光。
そして…
さっきからずっと睨んでくるワタル。
さっさと吐け
目が言っている。
だが FBIの了承も得ていないのに、そう易々と言えるものか。
隣でも、啓太が 俺のスーツの裾をずっと握りしめていた。
こんな子どもに怖い思いさせやがって…
ついつい ビュロウの癖が戻り、
自分でも気づかないうちに ワタルのことを思い切り睨み付けていた。
ひいっ!
と 彼が身震いして飛び上がった。
「おじさん、こわい…」
その声で一気に力が緩んだなんてことは、
誰にも言わないでおく。
「で、いつまで黙ってるんですか。芹井さん。」
ワタルが スマホをいじりながら尋ねた。
「言わなければならないのか」
俺も、啓太の手を握ってやりながら 答えた。
啓太の足には、さっき巻き直したばかりの包帯が覗いている。
「当たり前でしょう!
僕だって、少しくらいは英語わかります!」
「おい。 あの言葉の本当の意味、何だか分かって言っているのか?」
そう言い返すと、
ワタルは黙り込んでしまった。
コイツのことだ。
多分、
時の流れに逆らって…云々のところで、ヤバい雰囲気を察知したのだろう。