二次創作小説(紙ほか)

Re: 名探偵コナン夢物語2『闘い…』 ( No.37 )
日時: 2015/02/23 21:06
名前: らいち。 (ID: OSvmcRAh)

「…というわけなので、」
「そのおじさんのこと」
「調べてくれよ!」

何とかコナンたちを遠ざけた少年探偵団は、
光彦、歩美、元太の順で 小五郎に頼んだ。
『そのおじさん』というのは、もちろん『41歳でFBIの男』のことだ。

「っつってもなぁ…俺 調べもの苦手なんだよなぁ」

小五郎が 困ったように、頭をポリポリと掻いた。
だが、子供らは ずーっと彼を見つめ続けている。

…と、
そのとき。
探偵事務所用の電話が鳴り響いた。

小五郎は 助け舟に乗り込むかのように受話器を取った。

「はい、毛利探偵事務所。」
『あー、毛利君か。目暮だ。』
「め…目暮警部!お疲れ様です!!
 何か御用ですか?」
『実は……大きな事件、というか 何というか…
 話が長くなりそうなんで、警視庁に来てくれんかね?』
「はぁ…。」



タクシーを使って 警視庁までやってきた4人は、
車から降りた瞬間、いつもとは違う雰囲気に みまわれた。

遠くのほうで、
イチョウ並木が金色に輝いている。

「「「「…」」」」

しばらく 無言でいると、
誰ともなく いつものように歩き始めた。

「言わなくても、分かるよな。」

小五郎が 3人を見ていうと、彼らもうなずいた。



「やあ、毛利君。
 忙しいところ すまんな。」

会議室ともいえない、何かが違う部屋に着いた。
あちこちで、見慣れた刑事たちが 真剣な表情で何かを話し合っている。

「いいえ、とんでもない。
 今日は どういったご用件で?」

小五郎がネクタイを直しながら聞いた。
すると…

「入っていいですよ」

目暮警部に近づいてきた 白鳥警部が、
小五郎たちの入ってきたドアとは別の ドアに向かって、声をかけた。

「失礼します」

何と、開いたドアの向こうにいたのは……

「え…FBI?!」

小五郎が真っ先に声をあげた。
「ジョディ先生と…」
「ハァイ!元気にしてた?」
「相変わらず怖い、キャメル捜査官と…」
「ハハハ…」

光彦が メンバーを確認していく。
しばらく無言が続くと…

「「「彩ちゃんにそっくり!!/この女の子は誰ですかっ!!/パンダカー事件のときのおっさん!!」」」

少年探偵団たちは、それぞれの驚きを表現した。

そう。
(ジェイムズのことは 説明するに及ばないが、)
ワームズとメアリーも、この場にいたのだ。

ワームズは、『彩』という名に 一瞬顔をしかめた。

「ジェイムズ…あれが『彼女』の、新しい名前ですか。」
「赤井君がつけたと、聞いているよ。」
「…」

2人はささやくようにして、情報交換を行った。

「失礼。俺もFBI捜査官の1人なんだ。
 初めまして。ジョ……ワームズ・芹井です。よろしく。」

ワームズが 微笑みながら自己紹介した。
疲れるな、コレ… と心の声がしているのは、気にせずにおこう。

子供たちはワームズに食いついている。

「彼も敏腕だと伺っています。
 毛利さん、頼みますよ。
 何しろ、『シルバースター』以来の 合同捜査になるんですから。」

白鳥警部が小五郎に耳打ちすると、

「探偵の 毛利小五郎です。
 聞いたことありません?眠りの小五郎、って…」

ワームズの目の前には 金の名刺が差し出された。

「sleeping Kogoro??」

思わず 英語が飛び出る。

「おじさん、知らないのー?!」
「眠ったように俯いて 名推理を披露することから、
 その名がつけられたんですよ。」
「起きてるときは “迷”探偵だけどな!」

“迷”とは何だ!
と、小五郎が 元太の頭を こぶしドリルで攻撃した。