二次創作小説(紙ほか)

Re: 名探偵コナン夢物語2『闘い…』 ( No.38 )
日時: 2015/02/23 20:59
名前: らいち。 (ID: OSvmcRAh)

そのかたわらで、
歩美はメアリーに話しかけていた。

「ねえ、あなたはだあれ?
 どこかで会った事ある気がするんだけど…」
「…」
「あ、ごめんね!
 わたし、歩美!吉田歩美!」

メアリーでもさすがに気が引けたのか、
一旦はジョディの影に隠れたが その明るい笑顔に、
小さくうなづいた。

メアリーに気付いたジョディが、ジェイムズに 目で合図を送る。

「目暮警部。
 そろそろ、我々も会議に移りましょう。」

ジェイムズが言った。

「そうですな。…千葉君!」
「はい!」

目暮警部に呼ばれ、千葉刑事が駆け寄った。

「子どもたちのことを頼むぞ。
 送ってやってほしいんだが…」
「分かりました。
 …じゃあみんな、そろそろ 帰る仕度をして。」

千葉刑事が3人にそう言うと、

「何でですか?!」
「歩美たちだって!」
「手伝いてーよ!!」

彼らは 激怒した。
周りにいた刑事たちが、複雑な表情で 見つめている。

見かねたワームズが、千葉刑事に きつめの視線を送った。

それに気がついた彼は、

「ごめんね。今は、みんなだけで 会議をするんだ。
 君達 少年探偵団には、本当に困った時 力になってくれれば、
 それで十分だよ。」

そう言って、3人を 一生懸命に説得しようとした。
だが、納得していないようで、
怒りはますます エスカレートしていく。

「少年、探偵団…」

メアリーはそう呟くと、ゆっくりとした足取りで、
4人に向かって歩き始めた。

「お、おい…」
「構わん」
「ジェイムズさん…」

止めようとした目暮警部の肩を、
ジェイムズが がっしりとつかんだ。

「おい!オメーもオレらとおんなじ、子どもだろ?
 何か言えよ!!」

元太が怒鳴った。
いつもなら
一言で彼を黙らせるはずの小五郎が、沈黙を貫いている。

歩美は、泣いていた。

「Outside of ours territory.
 悪いが、ここからはお前たちのエリアじゃない。
 お前たちは子供だ。領域外なんだ。おとなしく従いなさい。」

メアリーが きつい口調と目つきで言った。

「あなただって 子供じゃない!!」

歩美が 震える声でそう言う。

力を使い果たした3人を 千葉刑事が抱えて連れて行こうとした。

すると、

「メアリー・セイラ…これが私の名だ。
 そして、私は 子供でも、FBIでもない。
 Secret Intelligence Service(シークレット インテリジェンス サービス)
 の秘密情報部…MI6の諜報員だ。よく、覚えておけ。」

そう言って、3人を…
特に 歩美と元太を強くにらみ、
4人が出て行くと、ドアをゆっくりと閉めた。


その場にいた誰もが、メアリーを恐れた。