二次創作小説(紙ほか)

第8話 ( No.92 )
日時: 2017/04/15 11:02
名前: 夏目 織 ◆wXeoWvpbbM (ID: 5MQ4cIeK)


「おばあちゃん、何してるの!?」

 あたし、思いっきり叫んでおばあちゃんに駆け寄る。こんな若くて綺麗な人をおばあちゃんって呼んじゃうなんて変な目で見られるけど、知らない人に変な目で見られるのは馴れてるもんね!

「サトミちゃん、来れたのね!」

 おばあちゃんはにっこり笑って今まで話してた人にヒラヒラと手を降る。あたしはもう片方の腕をつかんで裏庭に駆け込んだ。

「おばあちゃん、あたし一人で来たんだよ!? 魔法使いは!? 王子様は!?」

 ゼイゼイ息をしながら、あたしはおばあちゃんに問いかける。
 おばあちゃんはうーん、と人差し指を顎につけて考え始めた。いちいち可愛い仕草を使うなんて!

「王子様なら、今ホールにいるらしいわよ」

 夢見る少女みたいに瞳をキラキラ輝かせながらおばあちゃんは口を開いた。
 あたしはそれを聞いて立ち上がるとホールの入り口の方に向かってダッシュ!

 おばあちゃんもそれに続くようにドレスの裾を持ち上げてあたしのあとをついてきた。