二次創作小説(紙ほか)
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.19 )
- 日時: 2015/03/14 00:15
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
参照140ありがとうございます!
“レン様”は誰なのか?と言う質問ですが、物語の内で明かして行きます。
本編スタート!
少し不機嫌な声を出しながらも、ルミカは納得したようだ。
[で、蒼弥様………いえ、“レン様”から話は聞きました。お話とは何ですか?]
蒼弥様と口にしたとき、ルミカに睨まれて、森羅は直ぐに名称をレン様に変えた。
[あなたたちに話したい事。それは蒼弥……この場ではレンって呼びましょう……まあいいわ。とにかくレンの未来よ]
ルミカはレンの未来について話始めた。
side:蒼弥
僕は夜中、目が醒めた。
ちょっとベッドでゴロゴロしていたが、全く眠れない。
——朱雀か森羅に寝かしてもらおう——
僕はそう思って、部屋から出た。その時……
[…っ!……痛っ]
僕は突然の頭痛にその場に崩れた。
部屋に戻ろうと思って近くのテーブルに手を掛けるが、足に力が入んなくてまた崩れ落ちる。
痛みに耐えきれずに僕は倒れたテーブルの近くに倒れた。
テーブルの上に置いていた花瓶が割れた音が遠くで聞こえた。
これじゃ森羅達に迷惑掛けちゃうな、と思いながら、僕は意識を手放した。
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.20 )
- 日時: 2015/03/17 16:33
- 名前: あーちゃん (ID: xy9VqjvI)
side:off
「お医者様はレンのこと、なんて言ってたの?」
森羅はルミカの様話”を聞いていた。話、と言っても、ルミカの質疑応答がメインだ。
ちなみに、朱雀は寝ている。明日は早いし、ほっといておこう。
話の状況は……
ルミカが紅茶を飲み終わる→イングランド帝国について→レンの今の身の回りの事(こっから質疑応答)→今に至る
ざっとまあこんなもんだろう
「ええと、お医者様は、“2年半”持てばいい方、“3年以上”生きていられれば奇跡だ。と………」
最後に来たお医者様が言っていました。と、森羅が最後に付け加えた。すると、おかしいわねと、考えこんだ。
「私の予知は絶対よ。予知には“5年”と出ているの。今からだと、3年と4ヶ月ね。そうすると、レンは“奇跡”の方の分類になるのね。ありが——」
ルミカが“ありがとう。助かったわ”と、言おうとしたとき、二階からガシャンと何かが割れる音がした。
「何?今の音?」
一番最初に気づいたルミカが驚いて立ち上がる。
「ガラスが割れた音か、調度品が割れた音か。どちらにしてもすぐに行かないと嫌な事になりそうです」
今まで寝ていた朱雀が聞き慣れない音に起きたらしく、伸びをしながらそう答えた。
「今すぐ行きましょう!」
森羅がそう締めくくって、三人は急いで階段をのぼった。
「これは………」
階段を上りきる一段前、何か割れた物を森羅が拾った。
よく見てみると、それは割れた花瓶だった。
「朱雀、これって………」
調度品の位置に詳しい朱雀に聞いてみる。しかも朱雀は、紋様からどこにある調度品なのかが分かるから、こういう時に便利だ。
「これは、レン様の部屋……正確には扉だな……の前の花瓶だろう」
そう話ながら、最後の一段を上る。左を向いたその時、レンが倒れているのを見つけた。
「「レン様!」」 「レン!」
一番近かった朱雀が駆け寄ってレンを抱き起こした。
そして、隣に居る“蒼弥とそっくりな男の子”を見つけた。
いや、そっくりなのは顔だけだろう。
その子は、黒猫の様に真っ黒な服を着ていて、黒猫の様な尻尾と猫耳が付いていた。両手足にも黒猫の手袋が。
誰だろうと思っていたとき、その子がむくり、と体を起こした。
「ん〜、この姿は久しぶりだから寝ちゃった」
そして、伸びをした。
ルミカがその行動を見て、まあ!と驚いた後、冷静になって話し掛けた。
「その姿で会うのは数十年振りね。久しぶり“レン”」
今度は森羅と朱雀の二人が固まっていた。それを気にせずにルミカとレンは話をしていた。
一段落話が終わると、レンは森羅と朱雀の方向を向いて話を始めた。
「やあ、この姿でははじめましてだね。僕はレン。俗に言う蒼弥君の“呪い”が実体化したものって捉えておいてね。あっ、蒼弥君は死んじゃった訳じゃないからね。僕が抜けたから、気を失っているだけ。だから、僕が蒼弥君の体に戻らないと蒼弥君は大変な事になる。だって、僕が蒼弥君の病気を防いでいたからね。知ってた?蒼弥君って生まれつき体が弱かったんだよ。生まれてすぐ死ななかったのが不思議な位。でも、僕はこの“箱庭の世界”がつまんなくなっちゃった。だから、ちょっと“外の世界”を探検したいんだ。君達が蒼弥君を外に連れてってくれるなら、今すぐ蒼弥君の体に戻ってあげる。僕も“外の世界”に一度でも出れるなら出来る限りの協力はするよ。これは蒼弥君自身の願いでもあるからね。蒼弥君を連れ出さないって言うなら、僕は一人で探検するよ。帰ってくるのは、蒼弥君の命がギリギリのところかな」
さあ、どうする?不敵に笑うレンの前で二人は考え込む様に下を向いていた。
蒼弥様の命が尽きるまであと、
一年と八ヶ月か三年と四ヶ月か
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.21 )
- 日時: 2015/03/18 22:16
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
「分かりました。俺達が同伴で外の世界に行きましょう。ただし、蒼弥様の体に負担をかけるようなことをしないでください。ただでさえ、蒼弥様の体に2つの魂があるイレギュラーな状況なんですから。いいですね?」
五分程考えていた二人だったが、朱雀が口を開いた。
「うん。僕が蒼弥君に負担をかけるようなことはしない。僕は蒼弥君の目で外の世界を見るだけでいい。風を感じる事は出来ないけど、僕は初めて外に出られるなら、それだけでいい。僕は蒼弥君のずっと前からこの家系に憑いていたけど、実体化してお願いしても、誰も聞いてくれなかった。それでよりしろを殺しても、次の子を探すのが大変だったからじわじわと脅す様に殺ったのはよく分かるよね。おっと、——話が逸れた——じゃあ、話を戻して……とにかく、ありがとう!蒼弥君は明日の朝、目覚めさせるから。じゃあね!」
またいつか、きっと。そう言い残して、レンは居なくなった。
その時、蒼弥の体がどくんとはねた。
驚いて、蒼弥の顔を覗き込む。
目を閉じたままだったが、意識を取り戻したようだ。
「もう寝ましょう?執事さん達も明日は早いんでしょ?」
「ええ、そうですね。もう部屋に戻りましょう。森羅?」
「ああ。蒼弥様——レンはプライベートネームにしよう。——を部屋に置いてこないと……」
と、言って森羅は蒼弥の寝室に行った。
蒼弥をベッドに乗せたあと、額にキスをして……
「おやすみなさい、良い夢を。蒼弥様」
と、言って部屋を出ていった。
長い長い一日が幕を閉じた。
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.22 )
- 日時: 2015/03/22 18:37
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
side:蒼弥
僕はとある夢を見た。皆にこの事を話しても笑って嘘だとか言ってそのままだから、話さないけど。
とにかく、僕は夢を見た。意識を失っているのに夢を見たってのは、ちょっと可笑しいか。
目の前に僕が居たんだ。
飛鳥姉が前に見せてくれた、昔の資料の中に居た「シャノワール」っていう子に似た衣装を着た僕が。
似た衣装っていうよりも—僕が着ているからちょっと違和感があるんだろうけど。ー一部分が似た衣装って言った方がいいと思う。だって、シャノワールみたいなセーラー服じゃないもん。猫の毛皮に似た服とズボンで、手と足には猫を型どった手袋、おまけに頭には僕と同じ?様な黒猫の耳がついていた。腰骨のあたりには、これまた僕と同じ様な黒猫の尻尾が。
まあ、そんなシャノワールに似た僕が目の前に立ってニコニコしていた。
「___、____」
君は、誰?そう聞こうとしたけど、声が出ない。そういえばこの前、首を切って死のうとしたんだっけ。命に別状はなかったけど、起きてからすぐと、風邪を引いた時には全く声が出なくなる。
それに、この前の自殺未遂は酷かったらしく、目が覚めた時、森羅に叩かれて、「次、貴女が自殺未遂をしたなら、貴女を見れなくなるようにしますから!」と怒られた。
僕が声が出ずに戸惑っていると、向こうから声を掛けられた。
「やあ、僕はレン。君の呪いが実体化した者だと考えていいからね。本題なんだけど、君の心を少しだけ覗かせて貰ったよ。そして、僕と君の共通の願い、<外の世界に行く>ってのを叶えさせてもらったよ。君も外に出たいだろうし、僕も同じだ。それと、君には<外の世界>に出る為の“代償”を貰ったからね。あっ、もうそろそろ時間だ。最後になるけど、ありがとう、楽しんできてね。僕の大切な————」
えっ、ちょっと待って!聞きたい事はたくさんあったけど、バイバイと小さく手を振るレンの後ろから光が溢れて………
目を開けた時、いつもの天井が見えた。
周りを見渡すと、扉の横に朱雀が寝ていた。それも、椅子に座って。
「風邪引いちゃうよ?」
僕はクスクス笑いながら、体を起こした。でも、立とうとしたとき、足が痛くてしゃがみこんだ。
慌てて足元を見る。そして青ざめた。
膝から下がなくなっていたんだ。
でも、物理的に消える訳がない。もしかして、これがレンの言ってた“代償”………?
『そうだよ。よくわかったね』
頭の中に声が響いて、僕は反射的に耳を塞ぐ。けれど、頭の中の声は、僕がそうやったのをまるで見ていた様にクスクス笑っていた。
『耳を塞いでも無駄だよ。僕は君の中に居るってことを忘れないで。代償については“等価交換”だよ』
等価交換。名前だけなら知ってる。
『君は“外に出たい”っていう願いをもった。他の人はその願いをかなえなかった。でも、君は願いをかなえた。その意味が解るよね?』
えっ、うーん、他の人の魂が僕の願いに付与されて、何十人の願いになっちゃた、ってこと?
『そう。本当は一人一人に代償を貰うんだけど、彼らは実体化しないからね。君に全部払って貰ったってこと。ゴメンネ。目だと、僕の願いが叶えられないから、足を貰った。二人の有能な執事が居れば、生活に支障がないはずだよ。本当にゴメンネ。僕もちょくちょくお話に来るから。じゃあね♪』
その言葉を最後に頭の中の声はなくなった。
でも、現実を受け入れられずに悲しさがこみ上げてきて………
気付いた時には僕は泣いていた。
頭の中がぐちゃぐちゃで、何をしたらいいのか解らなくなって………
朱雀が「蒼弥様!?」と驚く声が聞こえたけど、もうどうだっていいや。
僕が何度も願っても、僕の大切なモノは戻ってこない。
本当に、本当に………
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.23 )
- 日時: 2015/03/26 18:08
- 名前: あーちゃん@3月21日はVNIの日! (ID: TjCRtQ22)
今日はVNIの日!ってことで、今までの暗い物語とは異なって、メインメンバー三人の誕生日を………やっちゃお!
番外編スタート!
soya side
二人共、朝からおかしい。
朝からバタバタしてるし、飛鳥姉は来るし、朱峰お姉ちゃんも午前中に来た。飛鳥姉も朱峰お姉ちゃんもいつもより可愛い服を着てきて、怒られていたっけ。
何かするんだろうけど、僕が仲間外れなのはやっぱりおかしい。
お昼の時間に差し掛かって、お腹空いたな、と思った時、扉がノックされた。
ちなみに、僕は書斎に居る。理由はなんか本が読みたい気分だったから。
「蒼弥様、お昼の時間ですよ」
ちょうどよかった。今日のお昼はなんだろう。
「うん、すぐ行く!」
僕は森羅と朱雀についていった。
〜大広間の前〜
「蒼弥様を連れて来ましたよ」
朱雀そう言うと、大広間の扉が開いた。森羅はいつの間に居なくなってる。
そして、僕が足を踏み入れると………
「Happy Birthday!蒼弥!」
思い切りクラッカーを鳴らされて耳が痛い。僕って耳が4つ有るから二倍で痛い。
てか、ハッピーバースデーって何?
「今日は12月26日、蒼弥様の誕生日ですよ」
すぐに朱雀がフォローするけど、全く意味が解らない。
「誕生日?僕が生まれた日ってこと?」
「うん!そうだよ!」
次に言ったのは朱峰お姉ちゃん。
「今日はあたしが生まれた日でもあるから、蒼弥とあたしが今日の主役」
「そーだよー、みんなみーんな一年に一回、誕生日があるんだよ?蒼弥をお祝いした事は無かったから、今日、初めてのお祝いだね!」
少し間延びした声は飛鳥姉。プライベートだといっつもこんな感じだ。
お祝いか。ちょっと面白そうかな。
お昼はすごい賑やかだった。何も知らない僕でも、楽しかった。
飛鳥姉と朱峰お姉ちゃんから、帰る前にプレゼントっていうのを貰った。
飛鳥姉は楽譜だった。アイドルらしい。僕は歌えないけど。
朱峰お姉ちゃんからはシュシュを貰った。ずっとほったらかしにしてた後ろ髪が気に入らなかったらしい。すぐにお姉ちゃんに結われちゃった。それもポニーテールで。それで、お姉ちゃん達に「可愛い!」って抱きしめられて、解放されたのは今から10分くらい前。
そして、今。森羅に「目を瞑っていてください。いいって言うまでダメですよ」って言われて、目を瞑ったらお姫様抱っこをされて。どっかに向かっているみたいだけど、目を開けられないから解らない。
それから五分くらいしたときかな。朱雀に声を掛けられた。
「蒼弥様、もう目を開けていいですよ」
恐る恐る目を開けてみると………
星空だった。
綺麗な星がたくさんあって、凄く綺麗!
「ささやかですけど、これが俺達からのプレゼントです。って、大丈夫ですか蒼弥様?」
朱雀が僕の目元を拭った。泣いていたらしい。悲しくないのに………
「人って、感動した時にも涙がでるんですよ。綺麗ですよね。この星空」
そうなんだ、感動した時にも涙ってでるんだ。
「でも、もうそろそろ部屋に入らない?寒くなってきちゃった」
僕は身震いしながら訴える。森羅と朱雀は笑顔で
「そうですね。蒼弥様」
って返してくれた。
やっぱり、僕は二人と居る時間が一番好き。
sinra side
俺は暑さで目が覚めた。
すごく蒸し暑い。
てか何で俺はこんな所で寝てんだ?
前後の記憶を呼び出してみる。
朱雀に「蒼弥様から」って言われて、コーヒーを貰った。俺は紅茶派だけど、コーヒーの時の好みを知っていたらしい。美味しかった。
二階に戻った時、急に眠気に襲われて、その場で寝た気がする。
ま、まあそれより、すぐに朱雀の所に行かないと。
開いた扉から出た俺は驚いた。
書斎?いや違う。図書館だ。誰ももう何十年も使っていないが、星空が綺麗な「天体図書館」がある。と聞いた事がある。でも、天体図書館の外観が不気味すぎて、俺が近づいた事が無かった。
ふー、ちゃんと帰ってこれた。
五分くらい前に帰ってこれた俺は、ガーデニングを………やるって表現でいいのかな?
とにかく、庭で活動している。時間は夕方。今日は青い薔薇が綺麗だから、大広間に飾る用に摘んで行こう。と思って摘みおわってから、数十分がたった。
俺は今、一階のテラスに居る。
今日は蒼弥様が「外で食べたい!」って久しぶりのわがままを言って、外で食べる事になったそうだ。
手伝おうか?と聞いたが、「森羅は待ってて」と返されてしまった。
蒼弥様が来た。いつもの紺色のドレスではなく、上半分が水色、下半分が薄い紫の以前贈ったドレスだった。やっぱり可愛い。
朱雀も来た。手一杯に料理を持って。
料理を置いた朱雀と、立ち上がった蒼弥様が、小さい声で「せーのっ」って掛け声を掛けて、言ったのは………
「誕生日おめでとう!森羅!」
今日は………7月31日。俺の誕生日か!
すっかり忘れていた。
ご飯を食べた後、賭に負けると大変なことになるゲームをやったが、感想は俺はギャンブラーに向いていないとだけ言っておく。
suzaku side
「今日はバレンタインだよね。これあげる!」
そう言って渡されたのは、ホールケーキ用の箱と、小さめで可愛いラッピングがされた袋。
ラッピングがされた袋の中はチョコレートクッキー。じゃあ、箱の中身は?
森羅に聞いてみたけど、中身は「胸焼けするぐらいすごい」らしい。
なんかよく分からない。
自分の部屋に戻って、箱の中身を確かめてみる。
手紙と一緒に入っていたのは………ザッハトルテだった。
一人にホールであげる量か!?これ!
手紙を読む。
Dear 朱雀
朱雀、Happy Birthday!
25歳の誕生日おめでとう!
2月14日、バレンタインと一緒にプレゼント!
いつも、僕の支えになってくれてありがとう♪
あっ、ザッハトルテが僕からのプレゼントだよ?
森羅からは………内緒!
今年も来年も再来年もいつまでも僕達3人が幸せな生活が送れますように。
前に朱雀と森羅、どっちが好きですかって聞いてきた事があったよね。僕は朱雀と森羅、どっちも大好きだよ。
だから、どっちなんて決められない。
気を悪くしたならゴメンネ。
あはっ、告白の文と同じになってきちゃった。
それじゃあ後は口で伝えればいっか。
ホワイトデー期待しているよ。
君たちの主人で、病気にかかっていて、わがままな男の子
From 蒼弥
と書いてあった。
さすが、字だけは厳しく指導した甲斐があった。綺麗な英語で書かれている。
さあ、このザッハトルテをどうしようかと思った時、扉がノックされた。
「誕生日おめでとうございます。朱雀」
森羅だった。えっ、でもなんか可笑しくない?なんで恥ずかしがってるの?
いつまでも入ってこない森羅の腕をおもいっきり引っ張って部屋の中に入れる。
中に入れた時、恥ずかしがってた訳がわかった。
メイド姿だ。
蒼弥様のいたずらだとは思うけど、今回は可愛いから許す!
引っ張った衝撃で座ってしまった俺の上にメイド姿の森羅が乗ってきて、耳元でこう囁いた。
「私からのプレゼントです。ちょっと痛いかもしれませんけど、我慢してください」
「ちょっ、痛いって何だよ!?」
まあ、我慢しててください。そう言われたら抵抗ができなくて。
数秒後、針を刺した時と同じ痛みが走った。
「痛っ!」 「大丈夫です。私も同じ痛みを味わってますから」
宥められるとやっぱり抵抗できなくて。
このためのメイド姿かっ!
そう思ったけど、突き飛ばす事が出来ずに、森羅にされるがままになっていた。
「ふー、やっと片方の耳が終わりました。もう片方の耳も我慢しててくださいね?」
さっきより手慣れていて、右耳の方はすぐに終わった。
「大人しくしてくれてありがとうございます。やっぱり、あなたが付けた方が綺麗です」
鏡(どこから出したのか分からないが)に映っていたのは………
イヤリングを付けた俺だった。
俺は驚いてイヤリングが付いているあたりをさわってみる。嘘じゃない。
「実は、私も付いているんです。あなたとお揃いのものを」
そう言って、森羅は自分の髪を耳の後ろに持っていった。本当だ。
「指輪にしなくて良かったです。私からのお礼です。大人しくしてくれた………」
そう言いながら、顔が近づいて来て………
額にキスをされた。
俺は顔が赤くなるのを感じた。キスをした森羅も顔を赤くしている。
今年のサプライズは凄かった。
fin
—————————————————————————————————————————————
〜あとがきいう名の言い訳文〜
やっと書きおわったお!
いつの間に日付が変わってるよ!
記念日だったのに………
次からはまた、すごく暗い話になるよ!
最後の一文が抜けてたんで、書き直しまふ。
いつも読んでくれる人も、この番外編だけよんでくれた人も
「ありがとうございました!」
3月22日 あーちゃん
- Re: LOVE LESS ( No.24 )
- 日時: 2015/03/24 16:06
- 名前: 全州明 (ID: l.rgOv2I)
感想いいですか?
内容はいいとして、
最初にエンドを言ってしまうのは
ネタばれになってつまらないんじゃないですか?
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.25 )
- 日時: 2015/03/24 23:48
- 名前: あーちゃん@3月21日はVNIの日! (ID: TjCRtQ22)
あー、明らかにbad end言っちゃってるけど、大丈夫です!死に方書いてないので!←そして、注意文のつもりなんで。
きつめなコメントをありがとうございます!めっちゃうれしいです!
内容のコメもお願いします!←
本編書くよ!
side:朱雀
いつの間にか寝ていた俺は、蒼弥様の泣き声で目が覚めた。
蒼弥様がすすり泣きをするときは、大抵悲しい時…………ん?悲しい?
目を開けると、森羅が作ったぬいぐるみに顔を埋めて泣く蒼弥様の姿。
「っ………!蒼弥様!?」
寝転がって泣いていたものだから、凄く心配になって声を掛けた。蒼弥様は、俺をみて、ニコッと一瞬だけ笑ったが、ベッドに戻して、と小さく言った。
おかしい、いつもこういうことは自分でやるのに。
抱き抱えようとして足の方に手をやったとき、おかしな事に気づいた。
蒼弥様の方に目をやると、後で説明するよ。と言って、腕を広げた。
一体蒼弥様に何があったのか。
- Re: LOVE LESS×××呪いの子とたった2人の執事~ ( No.26 )
- 日時: 2015/03/25 15:40
- 名前: ノクト (ID: P/K6MsfL)
独特の世界観に引き込まれるようです。
書き方も個性的で、読み手に強い印象を与えました。
ただ、文の構成からして読みにくいのが難点だと思いました。
〇〇sideという書き方は良いと思いますが、「○○の場合」という書き方にすると読みにくくなってしまうので、そこを直した方が良いと思いました。
ですがストーリーは良いと思いますので、そこを改善すればもっと良くなるでしょう。
偉そうな感想を言ってしまい、申し訳御座いませんでした。
不愉快に思ったのなら消します。
貴方の小説が読めてとても嬉しかったです。
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.27 )
- 日時: 2015/03/26 01:23
- 名前: 八咫烏 (ID: vVNXDLge)
初めまして、八咫烏です。
コメント、というかアドバイスに近いのですが。
まずセリフは「」で統一された方が見やすいです。
『』【】[]などは何かの機会越しに使われる事が多いです。
あと、○○サイド、としてしまうと、○サイドで○から△まで進んだのに次に△サイドにとなると、また○サイドの○から読むことになるので、くどい感じもします。
どうしてもキャラクターの感情を入れたい時にはその話だけ、視点を変え、他は第三者視点に絞ったほうが良いかと思われます。
長文、失礼しました。
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.28 )
- 日時: 2015/03/26 02:40
- 名前: あーちゃん@3月21日はVNIの日! (ID: TjCRtQ22)
ストーリーがいいっていってもらえて嬉しいです!
そこは後で書き直させてもらいますね。
本編スタート!
蒼弥様はベッドに乗せた途端、はぁ…とため息をついた。
そして、ポロポロと涙を流し始めた。
泣き顔のまま俺の方を向いて、ニコッと儚く笑った後、あとふたり、連れてきて。と、願う様に言った。
森羅とルミカを起こしに行って、連れて来たのは約5分後。その間、蒼弥様は全く動かなかった。
「蒼弥様、連れて来ましたよ」
俺がそういうと、涙目になって見つめてきた。
ルミカは足元を見て気づいたのか、口を覆って泣き出した。時折「レンのバカ」と言っているのは何故だろうか。
「はぁ……。ルミカも気付いちゃったし、話すよ。僕が何故こうなったか」
そう言って、蒼弥様は足を上げる。膝から下の裾が垂れ下がった。
その動作を見て、森羅も気づいたらしく、驚きを隠せないでいる。
「僕が何故こうなったかを知ったのは、今日の朝。どちらかというと、早朝にあたるかな」
蒼弥様は回想を始めた。
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.29 )
- 日時: 2015/03/26 19:03
- 名前: あーちゃん@3月21日はVNIの日! (ID: TjCRtQ22)
やたがらす様
ご感想ありがとうございます!
「」に統一できるのは暇な時になると思います
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.30 )
- 日時: 2015/03/28 08:23
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
反省していないのか、と思われるかも知れないですけど、蒼弥君視点からスタート!
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side 蒼弥
僕はレンから聞いた話をそのまま3人に話した。
等価交換で足を無くした事、等価交換の意味、これには以前に呪いにかかった人の思いも一緒に付与されている事、最後に数年前にルミカから聞いた僕の呪いについて。
「ずっと前にルミカから聞いた話だけど、僕の呪いは人体ではなく、心の部分に掛かる呪いなんだって。ルミカは覚えてる?まあ、自分が言ったことだから覚えてるよね。それはさておき、僕も家系?かな、なんかの記録を見ていたときに、呪いにかかった人に印が付いてた。それで、その人達の死因を調べていたら、全員自殺ってことを知ったんだ。それにレンも言ってた。『皆、僕が声を掛けたあと、願いを叶えられずに自ら命を断った』って。それを聞いてから僕は怖いんだ。いつか、僕が『僕』で無くなってしまうんじゃないかって。僕の心の闇に身体を蝕まれてしまうんじゃないかって」
3人共、僕の話を黙って聞いていた。でも、3人の悲しそうな表情は戻らない。僕は健気に笑いながら
「悲しまないで。僕が悲しくなるでしょ?」
と言った。
side off
蒼弥の生活は大きく変わった。
庭園に居ることが多くなった。
以前はどっかにフラっと行ってしまうことが多かったが、今は勉強の時間が終わってから夕方まで。ずっと庭園に居る。
そして、頭痛が度々襲い掛かることが多くなった。
酷い時には数時間に一度、長いと数日間明けて頭痛が起こる、とても不安定な状況に蒼弥は居た。
なにもかもが不安定だったある日、森羅は蒼弥に嬉しい知らせを届けた。
「蒼弥様。明日、市場に行きましょう」
急な知らせだったが、外の世界に行けるのが嬉しくて、すぐにうなずいた。
蒼弥が嬉しさいっぱいで庭園の青い薔薇を眺めていたら、背後から声がした。
「やあ、この時代の『僕』。いや、蒼弥って言った方がいいかな。まあ、いいや。とにかくはじめまして、蒼弥君」
びっくりして後ろを振り返ると、蒼弥に瓜二つな少女が立っていた。
いや、声からして少年だ。
膝上丈の赤が基調の黒いフリル付きのドレスに、黒のフリルで縁取られた赤いヘッドドレス、黒のストールは赤いリボンが付いていて足元まである。真っ白いギリギリ膝下のヒールブーツには黒いリボンと薔薇が付いていた。ご丁寧に後ろ髪はポニーテールにしてある。
赤が嫌い(血の色だから)な蒼弥は思わず目を背けた。
この少年はどういう意味をもたらすのかは誰も知らない。
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.31 )
- 日時: 2015/03/29 08:42
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
いつの間に参照350越えてました!
ありがとうございます!
まだまだ佳境に入らなくて………
これからも頑張ります!
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蒼弥は目を背けながら、目の前に立っている少年に
「あなたは誰?なんで僕の名前を知ってるの?」
と聞いた。
少年はクスクス笑いながら自分の事を話した。
「僕はレン。君の五代先の息子だよ。でも、僕も女の子として育てられて、僕が男だ、って知ったのがつい最近。運命は時に残酷だよね。逃れられない現実に僕達を叩きつける。さあ、前置きはここまでにして、本題に移ろうか。時に蒼弥、蒼弥は今も死にたいと思ってる?」
最後に疑問形で。
蒼弥はうなずいた。
レンはそれなら、と言って、近付いてきた。
やっぱり赤を直視出来ない蒼弥は目を瞑っていた。
レンに手を出して、と言われておずおず出した手に握らされたのは、
何かの液体が入った小瓶だった。
「これは僕達の家系に伝わる毒薬。天体図書館に調合法を書いた本があるけど、誰も近付かないから誰も知らない。簡単に言うと劇薬っていうのかな。まあ、飲んじゃえば確実に死に至る物だから使い時には気を付けて。僕がこの日の為に二本用意したから一本あげる。僕も自分の世界に戻ったら死のうと思うんだ。お姉ちゃんが死んでから僕はこの世界に居る意味が無くなったからね。双子は一人が天に帰ったら、もう一人も天に帰らないといけない、っていう信仰があってね。宗教のせいで僕はガクかカイの手で殺されないといけない。二人は嫌がっているから僕が自分の手で殺めようと思って」
いつの間に隣に座っていたレンとは話が合うようで、付き人の話、外の世界に出たい、と言う気持ち、なにもかもを共有した。そして、
蒼弥にも笑顔が戻った気がした。
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.32 )
- 日時: 2015/04/02 08:52
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
「そーいえば、なんでさっき泣いてたの?」
鋭い所を突かれた蒼弥は黙ってしまった。
「………青い薔薇を見つめていると、何故か泣いてしまうんだ。
この庭園には他にもガーベラ、彼岸花、チューリップ、向日葵等、季節毎に綺麗な花が咲くけど、この真っ青な薔薇だけ、一年中咲いていて、何の動物も寄らない。
そんな花が僕と同じみたいで、気づいた時にはもう泣いてる。僕みたいに誰にも愛されない花なんだな、って」
すると蒼弥はレンに手を伸ばした。
「キミが泣き虫じゃいけないよ?」
と、レンの涙を掬い上げた。
それから数時間後、現世に戻ったレンを見送った蒼弥は咳をし始めた。口元を抑えた手に残るのは血。
「僕はもうすぐ死んじゃうのかな?」
最近、同じような咳が続いている。死ぬんだったらもうここで死んでしまいたい。
蒼弥は、さっきレンにもらった小瓶を開けて、中身を全て飲んだ。
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.33 )
- 日時: 2015/04/03 09:05
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
side Souya
初対面の子「レン」からもらった小瓶。中身は毒薬だと言ってた。この屋敷は周りに堀があるから、入って来れた事自体が不思議だけど、今はそんな子の言葉でも愛しく思える。
僕は生きて行くのが辛かった。このまま、苦しみながら死ぬのは。それに、僕が死んだって、誰も悲しまない。だったらこのまま居なくなっちゃえば良いんだ。僕の心が壊れる前に。
僕の中に居るレンだって言ってたじゃないか。「ボクの願いを叶えてくれたら、そっから先は君の勝手だよ」って。明日、願いを叶えたって、僕のこの状態だったらあと4、5日も持たないだろう。
僕は小瓶の中身を全て飲んだ。
最後に見たのは…
僕の体を必死に揺らしているガクの姿。
side Sinra&Suzaku
「もうそろそろ、おやつの時間ですね」
朱雀の隣で記録を付けていた森羅が呟いた。
「ああ。蒼弥様を連れて来なきゃな」
朱雀もそれに返した。
蒼弥はいつも青い薔薇だけが見えるベンチに腰掛けている。
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書く気力がないのでここで切ります
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.34 )
- 日時: 2015/04/06 06:26
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
参照400ありがとうございます!m( _ _ )m
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何故そのベンチに座るのか分からないが、蒼弥曰く「なんとなく僕に似ているから」らしい。
そこに着いたとき、蒼弥が居ない事に気づいた。
落ちる訳がない。わざと落ちようとしても、薔薇の麻痺毒について言ってあるから、迷惑を掛けようと思わない限りやらないだろう。
すぐに外に出て、走る。そこでは、蒼弥が倒れていた。
「蒼弥様!?」
森羅が蒼弥に寄る。蒼弥は儚く微笑んで気を失った。
朱雀は蒼弥が持っているものに気付いて、そっと手を開かせた。
「!!……森羅、今すぐ医務室に蒼弥様を連れてって」
何かに気付いたらしく、森羅に指示をする朱雀。
「チッ………レン……体を失いたくないなら止めろよな…」
舌打ちしてその場を去った。
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.35 )
- 日時: 2015/04/11 08:25
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
side rumika
私は今日、いつも以上に暇。
もうすぐ新月だから眠いけど、胸騒ぎがして寝れない。
天体図書館で本を読んでても、嫌な予感がして内容が頭に入らない。
暇で暇で館内を歩いていたけど、途中で飽きた。
森羅に紅茶でも作ってもらおうと思って、引き返した時、森羅が庭園の方向から走ってきた。
抱き抱えていたのは蒼弥だ。
「森羅!」
私がこう呼ぶと、森羅は私の目の前で止まった。
「どうしました?ルミカ様」
話す事なんて解ってる癖に
「蒼弥。どうしたの?」
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.36 )
- 日時: 2015/04/20 00:22
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
「えっと〜、そのー、これは………」
言いにくいのかなかなか口にしない。
ふふふ、私、全て分かってるのよ?
こう見えても私、あの人の娘なんだから。
「おおかた蒼弥が自殺未遂でもしたんでしょうね」
私がそう言うと、森羅はすごい驚いた。
「まあいいわ。医務室に連れていくんでしょ?早くしないと手遅れになるわよ?」
ちょっと脅かしてそう言うと、森羅はパタパタ長い廊下を走って行った。
ちょっとすると、朱雀がこっちに来た。
「また蒼弥様が自殺未遂をして!今回は毒薬を飲んでるから、毒が身体中に回る前に止めなきゃいけません。もちろんルミカ様も一緒に居てくださいね?」
私が何事か聞く前に答えてしまった。そして、走って行った。
蒼弥は一度毒薬を飲んで自殺未遂をしたことがあるんですって。
その時は私の名前と私の隠れ家、その道、自分の名前だけを覚えていたんだって。
その時は蒼弥を眠らせて、レンに私が干渉して記憶を戻すよう言ったから、大事には至らなかったけど。
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.37 )
- 日時: 2015/04/21 19:36
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
まあ!じゃあレンは今頃かなり苦しんでるわね。
自分で止めなかったのがいけないのに。
まあ。行ってこないと。朱雀に召集されちゃったし。
そーいえば、飛鳥ちゃんどうしたのかしら。
ヨーロッパの方は今、治安が悪いっていうし。
えーっと医務室はどこだっけ?
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.38 )
- 日時: 2015/04/24 07:10
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
side:suzaku
…………はぁ……
どうしてこんな事になったんだろう。
蒼弥様がまた自殺をした。
今回も未遂で終わればいいけれども。
この前……つい一週間位前……また自殺未遂をしたんだ。
前回はナイフで首筋を切って、今回は毒薬。
毒薬なんて質の悪いモノを。
一体誰が渡したんでしょう?
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学校なんでここで切ります
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.39 )
- 日時: 2015/04/24 19:47
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
途中でレンを見つけた。
「レン?」
俺がそう言うと、レンは俺が居る方向を向いたがすぐにキョロキョロし始めた。
何かおかしい。
そう思って、俺はわざとぶつかってみた。
「うわっ!」
レンは俺に気づく事なくしりもちを付いた。
「お手をどうぞ?」
そう言って手を差し出すけど、レンの手は虚空をさ迷っている。もしかして……
「もしかしてお前、目が見えないのか?」
ビクッ!と体を強張らせたレン。初めてレンが顔を上げた。
焦点が合ってない光の無い瞳。
やっぱり失明している。
「お前、どうしたんだ?」
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.40 )
- 日時: 2015/04/25 07:01
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
参照500越え、ありがとうございます!
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「あの毒薬のせいだよ。あのレンったら蒼弥君に危ないモノを渡して!ボクを殺すつもり!?………はあ、蒼弥君が飲んだ分はボクが持ってるから大事には至らないとは思うけど、とにかくそのせいでボクは目が見えない。ほら、説明したよ?これでいい?」
ちょっと待って、いくつか聞いていいか?
俺がそう思ったら
「ん?いいよ」
と返事が帰って来た。
「お前、心が読めたか?」
「ううん。目が見えなくなってからだよ」
「じゃあ2つ目、何故蒼弥様から出てきた?」
「苦しかったから」
「3つ目、何故苦しかったのに自分があの薬を持っているんだ?」
「蒼弥君が助かると思ったから」
「4つ目、お前が抜けて蒼弥様は大丈夫なのか?」
「正直キツイと思う。今までこんな事はなかったから」
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質疑応答に疲れたんで切ります
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.41 )
- 日時: 2015/04/27 19:25
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
「5つ目。じゃあどうすればいい?」
「ん。それは………」
レンは猫の手の手袋を外すと、自分の胸ポケットの辺りを指差した。
「この中に………あった」
さっきの動作、必要なかったんじゃ?
そんなことを考えているうちに、目当ての物を見つけたらしい。
そして、レンがなにかを探す仕草をしたから、俺が自分の手を差し出す。
ようやく俺の手を見つけて、なにかを握らせた。
手を開いてみると、フィルムケース位の大きさの容器。
「それは解毒剤。未完成だけど、聖水に溶かして使えば一応機能は果たす」
ん?
「なんでお前がそんなの持っているんだ?」
「え?だってルミカから貰った物だもん。蒼弥君が以前同じ事をしたときに、交換条件で貰った。ルミカはもうそんな事も忘れてるけどね」
はぁ……
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.42 )
- 日時: 2015/05/03 20:47
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
「はぁ……分かった。受け取っとく」
俺はレンから解毒剤を受け取った。
「分かってくれればいいよ………!!にゃっ!」
レンはいきなりポン!って効果音を付けて消えた。
「にゃ〜」
そんな声がして、下を向くと……
猫が居た。
それも真っ黒な
「猫?」
俺が声に出して言うと……
『そう。これが僕本来の姿だよ』
頭の中から、自分のじゃない声がした。俺が耳を塞ぐと、
『君も蒼弥君と同じ事するんだね』
と言ってクスクス笑った。
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.43 )
- 日時: 2015/05/07 21:25
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
ん?今聞き捨てならない事を聞いた気がする……
「お前の本来の姿はあの『シャノワール』みたいな姿じゃないのか?」
最初にレンを見たとき、レンはそう言ってた気がする。
『酷いなぁ。あれは嘘に決まってるじゃん!それに人間の姿じゃないと話をするのにかなり困るし?それと《シャノワール》って誰?』
「え?知らないのか?『愛猫・シャノワール』飼われていた頃に主人に捨てられて、その恨みでアダムとイブが創った世界を捨てたって言われている『第2の創世者』の事を?」
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.44 )
- 日時: 2015/05/10 12:14
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
『へー、初めて知った』
「で、お前は何でこんな姿なんだ?」
黒猫で遊んでみる。
『ちょっ!人で遊ばないで!僕は猫の化身だから!猫の本能には逆らえないんだから!』
猫じゃらしを振ると、追いかける。なんか可愛い。
『止めないと、教えてあげないよっ!』
そう言われてしぶしぶ止めた。
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.45 )
- 日時: 2015/05/14 23:58
- 名前: ゆづ ◆zFgdS3PhOg (ID: MHTXF2/b)
さすがあーちゃん。
文才が前進を突っ走ってるね。
続きを土下座待機……。