二次創作小説(紙ほか)
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.28 )
- 日時: 2015/03/26 02:40
- 名前: あーちゃん@3月21日はVNIの日! (ID: TjCRtQ22)
ストーリーがいいっていってもらえて嬉しいです!
そこは後で書き直させてもらいますね。
本編スタート!
蒼弥様はベッドに乗せた途端、はぁ…とため息をついた。
そして、ポロポロと涙を流し始めた。
泣き顔のまま俺の方を向いて、ニコッと儚く笑った後、あとふたり、連れてきて。と、願う様に言った。
森羅とルミカを起こしに行って、連れて来たのは約5分後。その間、蒼弥様は全く動かなかった。
「蒼弥様、連れて来ましたよ」
俺がそういうと、涙目になって見つめてきた。
ルミカは足元を見て気づいたのか、口を覆って泣き出した。時折「レンのバカ」と言っているのは何故だろうか。
「はぁ……。ルミカも気付いちゃったし、話すよ。僕が何故こうなったか」
そう言って、蒼弥様は足を上げる。膝から下の裾が垂れ下がった。
その動作を見て、森羅も気づいたらしく、驚きを隠せないでいる。
「僕が何故こうなったかを知ったのは、今日の朝。どちらかというと、早朝にあたるかな」
蒼弥様は回想を始めた。
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.29 )
- 日時: 2015/03/26 19:03
- 名前: あーちゃん@3月21日はVNIの日! (ID: TjCRtQ22)
やたがらす様
ご感想ありがとうございます!
「」に統一できるのは暇な時になると思います
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.30 )
- 日時: 2015/03/28 08:23
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
反省していないのか、と思われるかも知れないですけど、蒼弥君視点からスタート!
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side 蒼弥
僕はレンから聞いた話をそのまま3人に話した。
等価交換で足を無くした事、等価交換の意味、これには以前に呪いにかかった人の思いも一緒に付与されている事、最後に数年前にルミカから聞いた僕の呪いについて。
「ずっと前にルミカから聞いた話だけど、僕の呪いは人体ではなく、心の部分に掛かる呪いなんだって。ルミカは覚えてる?まあ、自分が言ったことだから覚えてるよね。それはさておき、僕も家系?かな、なんかの記録を見ていたときに、呪いにかかった人に印が付いてた。それで、その人達の死因を調べていたら、全員自殺ってことを知ったんだ。それにレンも言ってた。『皆、僕が声を掛けたあと、願いを叶えられずに自ら命を断った』って。それを聞いてから僕は怖いんだ。いつか、僕が『僕』で無くなってしまうんじゃないかって。僕の心の闇に身体を蝕まれてしまうんじゃないかって」
3人共、僕の話を黙って聞いていた。でも、3人の悲しそうな表情は戻らない。僕は健気に笑いながら
「悲しまないで。僕が悲しくなるでしょ?」
と言った。
side off
蒼弥の生活は大きく変わった。
庭園に居ることが多くなった。
以前はどっかにフラっと行ってしまうことが多かったが、今は勉強の時間が終わってから夕方まで。ずっと庭園に居る。
そして、頭痛が度々襲い掛かることが多くなった。
酷い時には数時間に一度、長いと数日間明けて頭痛が起こる、とても不安定な状況に蒼弥は居た。
なにもかもが不安定だったある日、森羅は蒼弥に嬉しい知らせを届けた。
「蒼弥様。明日、市場に行きましょう」
急な知らせだったが、外の世界に行けるのが嬉しくて、すぐにうなずいた。
蒼弥が嬉しさいっぱいで庭園の青い薔薇を眺めていたら、背後から声がした。
「やあ、この時代の『僕』。いや、蒼弥って言った方がいいかな。まあ、いいや。とにかくはじめまして、蒼弥君」
びっくりして後ろを振り返ると、蒼弥に瓜二つな少女が立っていた。
いや、声からして少年だ。
膝上丈の赤が基調の黒いフリル付きのドレスに、黒のフリルで縁取られた赤いヘッドドレス、黒のストールは赤いリボンが付いていて足元まである。真っ白いギリギリ膝下のヒールブーツには黒いリボンと薔薇が付いていた。ご丁寧に後ろ髪はポニーテールにしてある。
赤が嫌い(血の色だから)な蒼弥は思わず目を背けた。
この少年はどういう意味をもたらすのかは誰も知らない。
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.31 )
- 日時: 2015/03/29 08:42
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
いつの間に参照350越えてました!
ありがとうございます!
まだまだ佳境に入らなくて………
これからも頑張ります!
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蒼弥は目を背けながら、目の前に立っている少年に
「あなたは誰?なんで僕の名前を知ってるの?」
と聞いた。
少年はクスクス笑いながら自分の事を話した。
「僕はレン。君の五代先の息子だよ。でも、僕も女の子として育てられて、僕が男だ、って知ったのがつい最近。運命は時に残酷だよね。逃れられない現実に僕達を叩きつける。さあ、前置きはここまでにして、本題に移ろうか。時に蒼弥、蒼弥は今も死にたいと思ってる?」
最後に疑問形で。
蒼弥はうなずいた。
レンはそれなら、と言って、近付いてきた。
やっぱり赤を直視出来ない蒼弥は目を瞑っていた。
レンに手を出して、と言われておずおず出した手に握らされたのは、
何かの液体が入った小瓶だった。
「これは僕達の家系に伝わる毒薬。天体図書館に調合法を書いた本があるけど、誰も近付かないから誰も知らない。簡単に言うと劇薬っていうのかな。まあ、飲んじゃえば確実に死に至る物だから使い時には気を付けて。僕がこの日の為に二本用意したから一本あげる。僕も自分の世界に戻ったら死のうと思うんだ。お姉ちゃんが死んでから僕はこの世界に居る意味が無くなったからね。双子は一人が天に帰ったら、もう一人も天に帰らないといけない、っていう信仰があってね。宗教のせいで僕はガクかカイの手で殺されないといけない。二人は嫌がっているから僕が自分の手で殺めようと思って」
いつの間に隣に座っていたレンとは話が合うようで、付き人の話、外の世界に出たい、と言う気持ち、なにもかもを共有した。そして、
蒼弥にも笑顔が戻った気がした。
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.32 )
- 日時: 2015/04/02 08:52
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
「そーいえば、なんでさっき泣いてたの?」
鋭い所を突かれた蒼弥は黙ってしまった。
「………青い薔薇を見つめていると、何故か泣いてしまうんだ。
この庭園には他にもガーベラ、彼岸花、チューリップ、向日葵等、季節毎に綺麗な花が咲くけど、この真っ青な薔薇だけ、一年中咲いていて、何の動物も寄らない。
そんな花が僕と同じみたいで、気づいた時にはもう泣いてる。僕みたいに誰にも愛されない花なんだな、って」
すると蒼弥はレンに手を伸ばした。
「キミが泣き虫じゃいけないよ?」
と、レンの涙を掬い上げた。
それから数時間後、現世に戻ったレンを見送った蒼弥は咳をし始めた。口元を抑えた手に残るのは血。
「僕はもうすぐ死んじゃうのかな?」
最近、同じような咳が続いている。死ぬんだったらもうここで死んでしまいたい。
蒼弥は、さっきレンにもらった小瓶を開けて、中身を全て飲んだ。
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.33 )
- 日時: 2015/04/03 09:05
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
side Souya
初対面の子「レン」からもらった小瓶。中身は毒薬だと言ってた。この屋敷は周りに堀があるから、入って来れた事自体が不思議だけど、今はそんな子の言葉でも愛しく思える。
僕は生きて行くのが辛かった。このまま、苦しみながら死ぬのは。それに、僕が死んだって、誰も悲しまない。だったらこのまま居なくなっちゃえば良いんだ。僕の心が壊れる前に。
僕の中に居るレンだって言ってたじゃないか。「ボクの願いを叶えてくれたら、そっから先は君の勝手だよ」って。明日、願いを叶えたって、僕のこの状態だったらあと4、5日も持たないだろう。
僕は小瓶の中身を全て飲んだ。
最後に見たのは…
僕の体を必死に揺らしているガクの姿。
side Sinra&Suzaku
「もうそろそろ、おやつの時間ですね」
朱雀の隣で記録を付けていた森羅が呟いた。
「ああ。蒼弥様を連れて来なきゃな」
朱雀もそれに返した。
蒼弥はいつも青い薔薇だけが見えるベンチに腰掛けている。
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書く気力がないのでここで切ります
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.34 )
- 日時: 2015/04/06 06:26
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
参照400ありがとうございます!m( _ _ )m
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何故そのベンチに座るのか分からないが、蒼弥曰く「なんとなく僕に似ているから」らしい。
そこに着いたとき、蒼弥が居ない事に気づいた。
落ちる訳がない。わざと落ちようとしても、薔薇の麻痺毒について言ってあるから、迷惑を掛けようと思わない限りやらないだろう。
すぐに外に出て、走る。そこでは、蒼弥が倒れていた。
「蒼弥様!?」
森羅が蒼弥に寄る。蒼弥は儚く微笑んで気を失った。
朱雀は蒼弥が持っているものに気付いて、そっと手を開かせた。
「!!……森羅、今すぐ医務室に蒼弥様を連れてって」
何かに気付いたらしく、森羅に指示をする朱雀。
「チッ………レン……体を失いたくないなら止めろよな…」
舌打ちしてその場を去った。
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.35 )
- 日時: 2015/04/11 08:25
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
side rumika
私は今日、いつも以上に暇。
もうすぐ新月だから眠いけど、胸騒ぎがして寝れない。
天体図書館で本を読んでても、嫌な予感がして内容が頭に入らない。
暇で暇で館内を歩いていたけど、途中で飽きた。
森羅に紅茶でも作ってもらおうと思って、引き返した時、森羅が庭園の方向から走ってきた。
抱き抱えていたのは蒼弥だ。
「森羅!」
私がこう呼ぶと、森羅は私の目の前で止まった。
「どうしました?ルミカ様」
話す事なんて解ってる癖に
「蒼弥。どうしたの?」
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.36 )
- 日時: 2015/04/20 00:22
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
「えっと〜、そのー、これは………」
言いにくいのかなかなか口にしない。
ふふふ、私、全て分かってるのよ?
こう見えても私、あの人の娘なんだから。
「おおかた蒼弥が自殺未遂でもしたんでしょうね」
私がそう言うと、森羅はすごい驚いた。
「まあいいわ。医務室に連れていくんでしょ?早くしないと手遅れになるわよ?」
ちょっと脅かしてそう言うと、森羅はパタパタ長い廊下を走って行った。
ちょっとすると、朱雀がこっちに来た。
「また蒼弥様が自殺未遂をして!今回は毒薬を飲んでるから、毒が身体中に回る前に止めなきゃいけません。もちろんルミカ様も一緒に居てくださいね?」
私が何事か聞く前に答えてしまった。そして、走って行った。
蒼弥は一度毒薬を飲んで自殺未遂をしたことがあるんですって。
その時は私の名前と私の隠れ家、その道、自分の名前だけを覚えていたんだって。
その時は蒼弥を眠らせて、レンに私が干渉して記憶を戻すよう言ったから、大事には至らなかったけど。
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.37 )
- 日時: 2015/04/21 19:36
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
まあ!じゃあレンは今頃かなり苦しんでるわね。
自分で止めなかったのがいけないのに。
まあ。行ってこないと。朱雀に召集されちゃったし。
そーいえば、飛鳥ちゃんどうしたのかしら。
ヨーロッパの方は今、治安が悪いっていうし。
えーっと医務室はどこだっけ?
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.38 )
- 日時: 2015/04/24 07:10
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
side:suzaku
…………はぁ……
どうしてこんな事になったんだろう。
蒼弥様がまた自殺をした。
今回も未遂で終わればいいけれども。
この前……つい一週間位前……また自殺未遂をしたんだ。
前回はナイフで首筋を切って、今回は毒薬。
毒薬なんて質の悪いモノを。
一体誰が渡したんでしょう?
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学校なんでここで切ります
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.39 )
- 日時: 2015/04/24 19:47
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
途中でレンを見つけた。
「レン?」
俺がそう言うと、レンは俺が居る方向を向いたがすぐにキョロキョロし始めた。
何かおかしい。
そう思って、俺はわざとぶつかってみた。
「うわっ!」
レンは俺に気づく事なくしりもちを付いた。
「お手をどうぞ?」
そう言って手を差し出すけど、レンの手は虚空をさ迷っている。もしかして……
「もしかしてお前、目が見えないのか?」
ビクッ!と体を強張らせたレン。初めてレンが顔を上げた。
焦点が合ってない光の無い瞳。
やっぱり失明している。
「お前、どうしたんだ?」
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.40 )
- 日時: 2015/04/25 07:01
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
参照500越え、ありがとうございます!
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「あの毒薬のせいだよ。あのレンったら蒼弥君に危ないモノを渡して!ボクを殺すつもり!?………はあ、蒼弥君が飲んだ分はボクが持ってるから大事には至らないとは思うけど、とにかくそのせいでボクは目が見えない。ほら、説明したよ?これでいい?」
ちょっと待って、いくつか聞いていいか?
俺がそう思ったら
「ん?いいよ」
と返事が帰って来た。
「お前、心が読めたか?」
「ううん。目が見えなくなってからだよ」
「じゃあ2つ目、何故蒼弥様から出てきた?」
「苦しかったから」
「3つ目、何故苦しかったのに自分があの薬を持っているんだ?」
「蒼弥君が助かると思ったから」
「4つ目、お前が抜けて蒼弥様は大丈夫なのか?」
「正直キツイと思う。今までこんな事はなかったから」
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質疑応答に疲れたんで切ります
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.41 )
- 日時: 2015/04/27 19:25
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
「5つ目。じゃあどうすればいい?」
「ん。それは………」
レンは猫の手の手袋を外すと、自分の胸ポケットの辺りを指差した。
「この中に………あった」
さっきの動作、必要なかったんじゃ?
そんなことを考えているうちに、目当ての物を見つけたらしい。
そして、レンがなにかを探す仕草をしたから、俺が自分の手を差し出す。
ようやく俺の手を見つけて、なにかを握らせた。
手を開いてみると、フィルムケース位の大きさの容器。
「それは解毒剤。未完成だけど、聖水に溶かして使えば一応機能は果たす」
ん?
「なんでお前がそんなの持っているんだ?」
「え?だってルミカから貰った物だもん。蒼弥君が以前同じ事をしたときに、交換条件で貰った。ルミカはもうそんな事も忘れてるけどね」
はぁ……
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.42 )
- 日時: 2015/05/03 20:47
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
「はぁ……分かった。受け取っとく」
俺はレンから解毒剤を受け取った。
「分かってくれればいいよ………!!にゃっ!」
レンはいきなりポン!って効果音を付けて消えた。
「にゃ〜」
そんな声がして、下を向くと……
猫が居た。
それも真っ黒な
「猫?」
俺が声に出して言うと……
『そう。これが僕本来の姿だよ』
頭の中から、自分のじゃない声がした。俺が耳を塞ぐと、
『君も蒼弥君と同じ事するんだね』
と言ってクスクス笑った。
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.43 )
- 日時: 2015/05/07 21:25
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
ん?今聞き捨てならない事を聞いた気がする……
「お前の本来の姿はあの『シャノワール』みたいな姿じゃないのか?」
最初にレンを見たとき、レンはそう言ってた気がする。
『酷いなぁ。あれは嘘に決まってるじゃん!それに人間の姿じゃないと話をするのにかなり困るし?それと《シャノワール》って誰?』
「え?知らないのか?『愛猫・シャノワール』飼われていた頃に主人に捨てられて、その恨みでアダムとイブが創った世界を捨てたって言われている『第2の創世者』の事を?」
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.44 )
- 日時: 2015/05/10 12:14
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
『へー、初めて知った』
「で、お前は何でこんな姿なんだ?」
黒猫で遊んでみる。
『ちょっ!人で遊ばないで!僕は猫の化身だから!猫の本能には逆らえないんだから!』
猫じゃらしを振ると、追いかける。なんか可愛い。
『止めないと、教えてあげないよっ!』
そう言われてしぶしぶ止めた。
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.45 )
- 日時: 2015/05/14 23:58
- 名前: ゆづ ◆zFgdS3PhOg (ID: MHTXF2/b)
さすがあーちゃん。
文才が前進を突っ走ってるね。
続きを土下座待機……。