二次創作小説(紙ほか)

Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.9 )
日時: 2015/02/18 10:36
名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)

<森羅&朱雀サイド>

蒼弥様が倒れた事を聞いて、すぐに実様に持ち掛けた。
[実様!俺達を蒼弥様の元に帰らせてください!]
[もう、3日も眠ったままなんて心配すぎます!]
[お前等が蒼弥の元へは帰らせない]
[どうしてですか?このままでは、始音家との交渉材料がなくなってしまうかもしれないんですよ?]
[始音家との交流は最近ないが、交渉が出来なくなると厄介だしな…]
[それでは……!]
[ああ。お前等を蒼弥が目を醒ます迄、帰してやろう。しかし、その代わりに、知空と海星に帰ってくるように言っておけ]
[ありがとうございます!]
そうして俺達は、目を醒まさない蒼弥様の元へ帰れる事になったんだ。

でも、想像していたより、蒼弥様の容体は酷かった。

たった3日、目を醒まさないのに、まるで何週間も眠ったかの様に、痩せこけていて、とても3日前まで元気だった子とは思えなかった。そういえば、両親に聞いたことがある。
蒼弥様の呪いは、病気にかかった時が一番怖い。まさに、今起きている現状を起こさない為に、必死に努力しないといけない。だが、少しの熱や風邪ではこんな風にはならない。それは、15年間仕えてきた俺達が言えることだ。

翌日、やって来た医者に聞いたら、案の定、風邪とは全く別物の、それも、今の時代には治療法がない、不治の病にかかっている。と、告げられた。しかも余命宣告まで出ていて、蒼弥様の命はあと2年半持てばいい方、3年以上もてば、奇跡だとも言われた。
その事を告げられた夜、俺達は二人で抱き合って泣いた。蒼弥様に悲しみを悟られないように…

それから一週間たった日の午後、蒼弥様の目が覚めた。
そして、実様のお屋敷に戻る為に伝書鳩で連絡をした。帰ってきた答えは、あまりにも以外だった。
[蒼弥の病のことは聞いた。蒼弥と親子の縁を切ろうと思う。それによって、お前達との関係も切ろうと思う。蒼弥が死ぬ迄、側に居てやってくれ]と。
蒼弥様には、病のことは告げずに、蒼弥様と実様のこれからの関係だけを告げた。
蒼弥様は[なんで?なんで?]と、聞いてきたが、病のことは話せないので黙っていると、[そうか、僕が呪われているから…]と、解釈してほしくない方向に解釈してしまった。



これから、蒼弥様と俺達の、約5年に及ぶ生活が始まりを告げる。