二次創作小説(紙ほか)
- Re: ヒビキたちの物語 ( No.6 )
- 日時: 2016/02/06 19:27
- 名前: ゆーい (ID: x8l1Qes7)
過去編→>>5
【本編】
1話:帰って来たぜ
太陽が眩しく照らすなか、1人の少年が帰ってきた。…ここに帰って来たのは何ヶ月ぶりだろうか。
?「いや〜帰って来たぜ、ワカバタウン…!」ワクワク
黄色と黒の混ざった帽子が特徴的だった。
?「コトネ…元気かな」
コトネ…この少年の旅に猛反対した少女だ。
?「あっ…! …ヒビキくん!」
ヒ「コトネ…! 元気だったか!」
コ「…ヒビキ…くん。私さ…すごい怒ってるよ?」
ヒ「お、俺だってお前が俺のあとを追って旅に出たこと、ものすごく怒ってるぜ?」
コ「それは…ごめんなさい。でも…ヒビキくんが無事に帰って来てくれただけでいいかな。クスス」
ヒ「…! な、何笑ってんだよ…///」
コ「べーつにっ! お帰り!」
ヒ「…ただいま!」
続く
次回→>>7
- Re: ヒビキたちの物語 ( No.7 )
- 日時: 2016/02/06 19:29
- 名前: ゆーい (ID: x8l1Qes7)
前回→>>6
2話:幼馴染みと親友
コ「えへへっ! もーらいっ!」
ヒ「うわっ、コトネに金取られた!」
今俺はコトネの家に来てて、2人で人生ゲームをしている。人生ゲームは楽しいけど、色々精神的にくる…
ヒ「……」
コ「ヒビキくん? どうしたの?」
ヒ「そう…いえばさ、コトネ。…シルバーは、元気か?」
コ「え…? …どう…だろうね。私にも分かんないや…」
シルバーの話になると、コトネはいつも切れ切れな声で話す。昔、俺たち仲にも色々あった。
それで、俺たちの関係は壊れ始めた。今も壊れてからまだなおらない。
…もしかしたらもう二度となおらないかもしれない。俺はそんなこと望んでいない。
コ「ま、まぁそんなことよりどんどん進めちゃお?」
ヒ「そんなことって…進めようか」
ー・・・一時間後。
ヒ「いやー! 楽しかったな、人生ゲーム!」
コ「そうだね! また一緒にやろ!」
ヒ「いいぜ! 今度こそ勝つからな!」
コ「あはは! かかってきなよ! 絶対負けないか…え?」
コトネの顔から笑顔が消える。
ヒ「どうしたんだよ。コトネ…」
コ「シ、シルバー…?」
俺はその名前を聞いてすぐさま後ろを振り向く。そこには…赤い髪をした少年が立っていた。
シ「久しぶりだな。…ヒビキ」
ヒ「シ…ルバー」
風が吹きはじめた。俺たちの関係がまた幕をあける。
続く
次回→>>8
- Re: ヒビキたちの物語 ( No.8 )
- 日時: 2016/02/06 19:30
- 名前: ゆーい (ID: x8l1Qes7)
前回→>>7
3話:シルバーとの再会
シ「あはは、お前何してたんだよ。結構待ってたんだが」
ヒ「…何だよ。別に待ってないだろ」
シ「ひどいな。待ってたんだぜ?」
ヒ「そうかよ。だから何だよって言ってんの」
シ「あの時より強くなったお前が見たかったんだよ」
ヒ「…まぁ、お前のそういう元気な顔が見れてよかったよ」
今はシルバーに素直になれない。それがヒビキだった。そんなヒビキにシルバーは、
シ「…昔からお前のそういうところマジで嫌いなんだよ…!」
ヒ「…は? ってお前っ! やめろ!」
いきなり襲いかかった。ヒビキはそれをギリギリ避けた。しかし避けたといっても、完全には避けきれない。
ヒビキの頬っぺたに爪で引っ掻いたような傷ができた。すこしばかり血が流れる。
コトネは驚いたあまり、尻餅をついた。
ー・・・シルバーは暴力を振るうような奴だったか…?
ヒビキは自分のことよりもコトネが尻餅をついたことに気が触れた。
ヒ「お前…やんのか…?」
シ「お前がやるって言うならやるぜ?」
ヒ「ふざけんな!! お前のそういうふざけたようなところ…本当にイラつくんだよ!!」
お前がやるって言うならやるぜ?
その発言に怒り、ヒビキはシルバーに殴りかかった。シルバーは「いつでも来い」と言うように、体勢を変えた。
取っ組み合う2人の姿を見てコトネは怒り出した。
コ「やめてよ! もうやめて! こんなことやったって意味ないじゃん!…やめてって言ってるでしょ!!」
この声に反応したようにヒビキは喧嘩を止める。しかし、シルバーはまだやろうとしていた。
ヒ「そうだよな…ごめん、コトネ。シルバーも…ごめん」
コ「分かってくれればいいの。私はもう関係をこれ以上悪化させたくないからさ…」
シ「…ごめん。悪かった、もう帰るよ」
シルバーは背を向けると、帰って行った。もう少し素直になればよかったと思うヒビキだったが、
その思いはシルバーに届きそうにもなかった。
続く
次回→>>9
- Re: ヒビキたちの物語 ( No.9 )
- 日時: 2016/02/06 19:32
- 名前: ゆーい (ID: x8l1Qes7)
前回→>>8
4話:コトネは何処へ? 前編
家に帰ってからというもの、ヒビキはほとんど喋らずにずっと自分たちの関係を考えていた。
どうしてシルバーは強くなった俺を見たかったんだって言ったんだ?
別にシルバーは旅で俺のことがよく分かっていたと思う。俺を待つ理由なんてないじゃないか…
シルバーは生意気でムカつく奴だけど、根は優しい。あのときコトネが関係を悪化させたくないと言っていたが…
シルバーもコトネの気持ちが分かったのだとヒビキは思った。
でも俺たちの関係が悪くなったのは、あの出来事があったからかもしれない…
ヒ「シルバー…どうなってんだよ。今の関係は…!」
言ってみるも、何かが変わったわけではない。
すると、下から母の声がする。何か言っているようだ。
母「え—コトちゃ—い—?」
途切れ途切れ聞こえてくるのだが何を言っているのかよく分からない。
母「ヒビキ、ちょっと来てくれる?」
ヒ「母さんどうしたんだよ、そんな焦った顔して」
母「話があるのよ…来て」
ヒ「…分かった」
ヒビキはとても嫌な予感がした。
口では言えないが、とてつもなく嫌な予感が。コトネと聞こえた気がするけど、まさかそんな筈は…
母「ヒビキを連れてきたわよ」
玄関にはコトネの母が立っていた。コトネの母は最近家に帰って来て、少しの間ここにいるらしい。
マ「こんばんは、ヒビくん」
ヒ「こんばんは。何かさっき話してたみたいなんですけど」
母「そうなのよ。話はコトネちゃんのお母さんから聞いて」
マ「…実はね、コトネがいないのよ…」
ヒ「は…い…?」
ヒビキの嫌な予感が的中した。コトネがいないー・・・
そんなこと今までに何回かあり、別に心配をすることでもなかった。今回の場合は違うみたいだ。
コトネの母が焦っている。いつもはこの時間には帰っているはずなのだが…おかしい。
ヒ「近くを探してもいなかったんですか?」
マ「……」
首を縦に動かした。もう目に涙をためている。
マ「どうしたら…どうしたらいいのかしら…コトネ…」
母「泣かないで、大丈夫よ。ヒビキが探してくれるわ。ね?」
ヒ「そうですよ! 大丈夫です! 絶対見つけますから!」
マ「そう…? じゃあ…お願いしてもいいかしら…私も出来る限りのことはするから。よろしくね」
ヒ「はい! 任せてください!」
コトネの母は、悲しそうに帰っていった。それもそうだろう。娘がいなくなったのだから。
しかし、どうしたらいいのかさっぱりだ。とにかく探そう…どこまでも。
『あはは』
ヒ「え?」
今の笑い声はなんだ?
ヤバイかもしれない…急がなければ!
続く
後編→>>10
- Re: ヒビキたちの物語 ( No.10 )
- 日時: 2016/02/06 19:33
- 名前: ゆーい (ID: x8l1Qes7)
前編→>>9
4話:コトネは何処へ? 後編
ポケモンにのってあちこちコトネを探しに行ったが、全く見つからないし、手がかりもない。
探しの途中でジムリーダーさんたちに頼んだ。すぐに探しに行ってくれて楽になったが、
手がかりが何にも無いため、時間がただただ過ぎてゆくだけだった。でも希望はまだある。
ヒビキは一人の少年に頼みに行った。
ヒ「シルバー…!」
シ「なんだよヒビキ。諦められなくて来たのか?」
シルバーは少しキレ気味に言った。やっぱりやめようかと思ったけど、今頼れるのはシルバーだけだ。
ヒ「コトネがいないんだ! 一緒に探してくれ!」
シ「コトネがいない? ははっ、嘘つくなよ。昔からお前は嘘をつくときにコトネを使うんだから」
ヒ「本当にお願いだ…! 探してくれよ…」
シ「……ちっ、しょうがないな。分かった、探してやるよ。嘘だったら招致しないからな」
いやいやながらもシルバーは引き受けてくれた。そこがシルバーの優しさでもあった。
手がかりは無いけどシルバーが探してくれているおかげで、探すのが楽になった。
しかし見つかると言うわけでもない。いつの間に22時になっていた。疲れもでてきて、くたくただ。
シ「嘘だと思って探したけど、本当だったとはな」
ヒ「…嘘だったらあんなに焦ってないし…」
シ「いつものお前じゃないみたいだな」
ヒ 「…………」
シ「はぁ…元気出せよ。コトネならきっと大丈夫だ。明日も一緒に探してやるからさ」
泣きそうになる。シルバーがヒビキの前で微笑むのはいつぶりだろうか。
ヒ「……」
シ「…じゃあな、また明日」
シルバーはそう言って帰っていった。
また明日…また明日……
どんどん日は進んでいく。それなのに手がかりすら掴めない。みんなは諦めかけていた。
ワ「ヒビキくん、今日は遅いからまた明日だ。絶対見つかるよ」
ワタルさんが言う。コトネはもう見つからないのか……?
『ヒビキくん! 諦めちゃ…諦めちゃ駄目だよ! 絶対勝てるよ!』
勝負に勝てなくて諦めていたとき、元気を与えてくれた。今まで頑張ってこれたのはコトネがいたからだ。
諦めちゃ駄目…
そうだ、諦めちゃ駄目だ…!
一人でも探しに行かなければ…!
ヒビキは走り出した。
続く
あとがき
私にとって今回の話は、長かった気がします!ここからだんだん中編に入っていきますよ〜(`・ω・)
コトネが見つからないのでまだですけど…(´・ω・`)
ヒビキが見つけてくれます!絶対!ではまた〜^^
次回→>>11
- Re: ヒビキたちの物語 ( No.11 )
- 日時: 2016/02/06 19:34
- 名前: ゆーい (ID: x8l1Qes7)
前回→>>10
5話:ツインテールの女の子
転んで傷だらけになってもヒビキは諦めなかった。
…諦めたらコトネがまた怒るよな。
しかし見つからずに、あっという間に朝を迎えた。
シ「ヒビキ! お前どこ行ってたんだよ!!」
ヒ「探しに…行ってたんだ…」
シ「だからって何でそんな格好してんだよ!!」
戻ってきたヒビキにシルバーは怒鳴った。それもそうだ。
この傷だらけの人を見てびっくりしない人なんていないだろう。
シ「はぁ…とにかく風呂に入ってこい。貸してやるから。そんな格好で親の前に行ったら怒られるぞ」
ヒ「……サンキュー…」
お風呂に入ってさっぱりしたヒビキはシルバーにお礼を言ってまた探しに行こうとした。しかしシルバーが、
シ「少し休んだらどうだよ。疲れてるだろ?」
と言う。だけど休んでいる暇なんて無かった。
ヒ「ごめん…俺は休んでられないんだ…本当にごめん」
すぐに探しに行かないと。
シ「全く…しょうがないな…」
シルバーはヒビキを行かせることにした。でも心配だった。ヒビキはふらふらした足で探しに行ったからだ。
あんなのいつ倒れるか分からない。
ヒ「疲れた…眠いし…」
疲れはててベンチに座った。そんなヒビキに知らせがきた。
女「あのー…女の子を探しているんですよね…?」
ヒ「え…? コトネのことですか…?」
女「うーん、名前は分からないんですけど…この写真のー…この子ですよね?」
ヒ「は、はい…そうですけど…」
女「実はこの子のことなんですけど、何時間か前に見たんです。マフラーをした少年が
この子を連れて東に走って行ったんですよ」
ヒ「……!? どこでですか!?」
女「え…!? ここです…けど…」
ヒ「あ、ありがとうございます! 本当に!」
女「いいんですよ。探すの頑張って下さいね」
ヒ「はい!」
こんな嬉しいことはない。確か、マフラーをした少年…
絶対許さない。
ヒビキは東に向かった。
続く
次回→>>12
- Re: ヒビキたちの物語 ( No.12 )
- 日時: 2016/02/06 19:35
- 名前: ゆーい (ID: x8l1Qes7)
前回→>>11
6話:マフラーをした少年
こっちに来てみたが、家がぽつんと一軒建っているだけ。ヒビキは今まで旅をしてきたが、
ここに来たのは初めてだった。それよりもこんなところがあったのかわからない。
しかし、行く場所はここしかない。
ヒビキはゆっくりとドアを開けた。
ヒ「なんだよ。真っ暗で何にも見えないじゃないか」
呟いた瞬間、ドアが勝手に閉まった。
ヒ「うわっ! ……。心臓がつぶれるかと思ったぜ…」
ため息をしてもう一度ドアを開こうと、ドアノブに手をかけた。
ガチャガチャ ガチャガチャ
何度か回して引っ張ってみたが、ドアは開かない。
ヒ「嘘だろ…? 閉じ込められた…?」
ヒビキは焦った。キョロキョロ周りを見たがやはり何も見えない。
?「どうしたの? ヒビキくん」
ヒ「…!? コトネ!?」
コツコツと足音はした。だけど何も見えないため、本当にコトネが来たかどうかが分からなかった。
…どうして? どうして怖いんだ…この状況が怖くてたまらない。
?「もー!何で勝手に人の家に入ってんのー」
ヒ「…!?!?」
?「あー…見えないんだ…ちょっと待ってて」
すると明かりがつき、見えるようになった。
ヒ「あ…」
あまりに驚いてその場に立ちすくんでしまった。そこにいたのは……
ヒ「コ…コトネ……」
コ「だからぁー、どうしたのー?」
笑いながらコトネは言った。だけどいつものコトネじゃない気がした。
だって、いつものコトネだったらもうすこし笑いかたが大胆だからだ。
ヒ「お前…、誰だよ…」
ヒビキが怪しそうに言うとコトネは少し考え込んだがすぐに、
コ「何言ってるのー? ヒビキくんー」
ヒ「お前はコトネじゃない。だから誰だって聞いてんだよ」
イライラさせながらヒビキは言った。コトネはさっきからずっとクスクス笑っている。
ヒ「何が可笑しい!」
そう言って少したった後、コトネの笑い声が止んだ。
?「……さすがだねぇ、ヒビキくん」
ヒ「…!? マフラー…」
マ「ま、分からないと幼馴染みとして恥ずかしいよねぇ」
ニヤリと笑った。ヒビキは立ち尽くしたまま、マフラー少年を見つめていた。
続く
次回→>>13
- Re: ヒビキたちの物語 ( No.13 )
- 日時: 2016/02/06 19:36
- 名前: ゆーい (ID: x8l1Qes7)
前回→>>12
7話:鎖に繋がれたコトネ
マ「なぁーに、つったってんのー?」
何を言われようがどうでもよくなっていた。ヒビキはどうしてコトネになることができたのかが不思議だった。
ヒ「コトネはどこだよ」
マ「あはははは!」
何かがぶち切れる音がした。気づいたときにはもうマフラー少年の胸ぐらを掴んでいた。
ヒ「うるさいんだよ! 早く言え! コトネはどこだ!」
マ「あはは…はぁ。しょうがないなぁ。コトネちゃんなら」
マフラー少年はそう言って背を向けて歩き出した。その様子を見ていると、とんでもないものを取り出してきた。
ヒ「うわっ! やめろ! なんてものを持ってんだ!」
マフラー少年が持っていたものはチェーンソーだった。
マ「少しうるさいからさ、黙ってついて来てくれる?」
ヒ「…っ…分かった…」
あのチェーンソーで殺られるより、素直にこいつについて行った方がいいと思った。
少し歩くと1つのドアが見えた。
マ「入って。ここで僕が何をしようとしていることも、コトネちゃんがどこにいるのかも、全て分かるさ」
ヒ「………」
ヒビキは黙って頷くとドアノブをひねって、ゆっくりドアを開いた。
ヒ「……何もな…!?」
コトネが鎖に繋がれ、ベッドに寝ていた。所々に擦り傷、切り傷があった。
ヒ「お前……コトネに何をした?」
マ「何って…色々さ。分かるでしょ?」
ヒ「コトネの鎖を外せ。今すぐに」
マ「駄目だよー暴れて危ないからねー」
ヒ「それはお前が…!!」
マ「ヒビキくん。コトネちゃんを助けたいなら、この鎖を自分でどうにかするんだね。
この部屋の物は好きに使っていいからさ。じゃあ頑張れ〜」
バタン
マフラー少年がドアを閉めた。
……鎖をどうすればいいんだよ。コトネ、何があったんだ、教えてくれ。
ヒビキは心の中でひっそり呟いた。
続く
次回→>>14
- Re: ヒビキたちの物語 ( No.14 )
- 日時: 2016/02/06 19:37
- 名前: ゆーい (ID: x8l1Qes7)
前回→>>13
8話:はずれた鎖
ヒ「くっそーはずれない。チェーンソー…あいつ持ってたな。あれなら一発だと思うんだけどな」
なかなか鎖が離れなくてヒビキはイラついていた。何でやってもできない。コトネはまだ起きない。
ヒ「あーあ。なんかヒントないかなー」
そう言いながら近くにあった本棚を漁る。ヒントなんて無いと思った。だが、あるものが目に入った。
ヒ「ん? なんだこの本。面白そうだな。見てみるか」
パラパラとページをめくる。中身は物語本だ。
『しょうねんは、ふしぎなやつについていった。すると、さがしていたしょうじょがくさりでつながれていた。
ふしぎなやつは「とればいいさ」といい、とびらをしめた。
しょうねんは、なんとかしてしょうじょのくさりをはずしたかった。そのとき、あることをおもいついた。
「そうだ、いろいろためそう。もしかしたらはずれるかもしれない」
しょうねんはそこらへんにあるものでガチャガチャと、くさりをはずそうとしていた。
すると、ガチャンというおとがし、みたらくさりがはずれていた。……』
長い…
ヒ「なんか今の状況と一致してるな。そこら辺にある物で…よし、やってみるか」
ヒビキは本のように、そこら辺にある物で試してみた。
ガチャガチャ ガチャガチャ ガチャン
ヒ「あ! はずれた!! よっしゃー!!」
コ「ん…? う…ヒビキ…くん…?」
ヒ「コトネ! 起きたか! よかったー…」
コ「もう! 何泣いてるのー! 泣かないでよー」
ヒ「だって…ようやく…はずれたから…」
コ「ヒビキくん…」
ヒビキの涙はどんどん流れてきた。コトネは、ヒビキの手を優しく握っていた。
マ「おー! やったの ヒビキくん」
ヒ「…!! お前…」
マ「せっかく…逃げられないようにしてたのになぁ。やられちゃったよ」
ヒ「…どうしてこんなことをしたのか言ってもらうぜ」
マ「…はぁ、やっぱり君には敵わないよ。……寂しかったんだよね、僕」
ヒ「え…? 寂しかった…?」
マフラー少年は寂しく笑って、ヒビキとコトネを見つめていた。
続く
次回→>>16
- Re: ヒビキたちの物語 ( No.16 )
- 日時: 2016/02/06 19:38
- 名前: ゆーい (ID: x8l1Qes7)
参照100サンキュー!!
それと、遅れてすみません。
前回→>>14
9話:友達に
マ「僕はずっと1人で生きてきた。親はいるかどうかも分からない。僕を捨てたのかもしれないし、
死んでしまったのかもしれない…この家はたった1つの家族。8年間以上共に過ごしてきている。
僕はね、たまに外に散歩に行くんだ。その半分が買い物だけど。行くと、公園とか通るわけね。
そういうところにお母さんやお父さんと楽しそうに遊んでる子がいるだ。羨ましくなるんだよね、
親がいて。僕には家族がこの家しかないんだ。誰でもいいから家族がほしくなる…!
わかってくれる…?」
ヒ「…………」
コ「…………」
そう言われてもヒビキは、どうも答える事ができなかった。
マ「あはは…わかるわけないよね。だから…だからコトネちゃんを拐ったんだ。お母さんみたいな、
そんな存在がほしかった。いや、お母さんじゃなくてもお姉ちゃんでもいい…」
ヒ「……そうか…」
マ「ごめんね…コトネちゃん…嫌な思いをさせて…」
コ「………」
マ「でも僕は、拐うのが誰でもよかったわけじゃないんだ」
ヒ「誰でもよかったわけじゃない…?」
マ「コトネちゃんのことは前から知っていた。ヒビキくん。君がコトネちゃんと仲がよかったこともね」
ヒ「……?」
マ「君と話しているコトネちゃんの姿を見て…惚れたんだ。笑っている姿が可愛くて…もう帰っていいよ…
一人は寂しいけど、僕には家があるから。じゃあね」
コ「…待って! 一人じゃ寂しいんでしょ!? 私たちと友達になろうよ! そうすればもう寂しくないよ!」
マ「え…?」
ヒ「コトネの側にいたいんじゃないのか?」
マ「……そうだけど…僕はひっそりと暮らすよ…」
ヒ「バカ! お前の寂しそうな姿を見るとあいつを思い出すんだよ! 友達になるって素直に言えよ!」
マ「……!! ……いいの?」
コ「いいよ」ニコッ
マ「…よろしくね」
こうしてヒビキたちは友達になった。本名は内緒だから、マフラーって呼んでって言ってた。
マフラーは少しあいつと似たようなとこがある。寂しそうにしているところとか。
コトネが見つかって帰ると、ジムリーダーやチャンピオンリーグの人、町の人、家族たちが集まった。
いなくなった理由を嘘をついて、「ずっと向こうで倒れてたんだ。」って言ったら心配されまくった。
本当に見つかってよかった。
続く
次回→>>17
- Re: ヒビキたちの物語 ( No.17 )
- 日時: 2016/02/06 19:40
- 名前: ゆーい (ID: x8l1Qes7)
前回→>>16
10話:シルバーとコトネ
ヒ「はぁぁぁ…眠い…」
それもそうだった。昨日は夜遅くにこの町に帰ってきて、そのあと色々面倒くさいことになって…
結局寝たのは…遅すぎて覚えていなかった。もしかしたら昨日ではないかもしれない。
ヒ「…眠いから散歩にでも行こうかな」
ヒビキはベットから飛び出し服を着て、外に出た。母の置き手紙を読み、おにぎりを頬張った。
何日もご飯を食べていなかったようにお腹がすいていた。
コ「ヒビキくんじゃん、どうしたのこんなとこで」
ヒ「シルバーに会ったか? あいつお前の事心配して探してたからなー!」
コ「あはは、そーなんだ。会ったとき、お礼…言っとくね…それじゃあ」
ヒ「…うん」
何を言ったらいいのか分からなかったから、返事をすることしかできなかった。このときに、
「あの時のように戻ろうぜ」
と、言えばよかった。言えば何かが変わったはずなのに…
マ「ヒビキくんじゃん」
ヒ「…あ、マフラー…買い物帰り?」
マ「どうしたの?落ち込んで…」
ヒ「落ち込んではないよ、考え事してただけ」
マ「そっか!! なんか悩みごととかあるなら言ってね。なんでも相談にのるから!」
ヒ「…ありがとう。」
昨日友達になったばかりなのに…マフラーのこの一言で心が軽くなった。マフラーは帰っていった。
ヒビキも帰ろうか悩んだ。
シロガネ山で出会った最強のポケモントレーナー『レッド』に会ったあと、
そのレッドとポケモンについて話したりしていた。色々悩みごととかあったとき、聞いてもらっていた。
なんか…レッドと仲良くなったときと同じ感覚になった。
ヒ「シルバーはコトネが見つかったこと…知ってるのかな?」
なんとなく気になったヒビキ。
ヒビキ「よし! 会いに行こう!」
眠気が少しあったが、目を擦って立ち上がりシルバーに会いに行くことにした。
ヒ「う…ん。眠い…」
歩いてると睡魔が襲ってきた。足がふらふらと思い通りに動かない。
ヒ「あっ…」
体が倒れ…
横を見るとシルバーが支えていた。
シ「おい、大丈夫かよ。しっかりしろ。…さっきコトネに会ったぞ」
ヒ「そうか、コトネなんて言ってた?」
シ「心配してくれてありがとうって言ってた。でも表情的にあんまりいい感じはしなかったが。
お前は前より俺に優しくなったよな。なんか変な感じだ」
ヒ「…えー? そんなに優しいかー?」
笑いながら言った。自然にシルバーに優しくなってたのか。
シルバーとコトネはまだ関係が嫌な感じだが、話すには話している。
シ「眠いならちゃんと睡眠とれ…」
シルバーはそう言ったが、途切れた。後ろを振り返る。コトネがいた。
コ「…ヒビキくん、あのとき何か言いたかったんだよね? 私はそれを聞きに来たの。
別に、シルバーに会いに来たわけじゃないけどね」
機嫌が悪そうに言った。ヒビキは「なんかあったのか?」と聞いた。その途端、コトネが睨みつけてきた。
コ「うるさい。何か言おうとしたんでしょ?」
そう言ったコトネの体は、カタカタと震えていた。コトネの機嫌は良くないときに出会ってしまった…
ヒ「え? …べ、別に…」
コ「…はぁ。…シルバー、私は昔みたいに弱くないの。今度こそ勝つから。しょ…」
シ「おい! 待てよ! なんでいきなり勝負なんだよ! また今度でいいだろ!?」
コ「何それ! ただ戦いたくないだけじゃないの!?」
ヒ「……やめろ! コトネ! 俺がさっき言いたかったことを言う!」
コ「……」
ヒ「…あの時みたいに戻ろうぜ…」
シ「……!!」
コ「……まだ時間が欲しいの。今の私たちじゃあの時のように仲を取り戻すことはできない…
ごめんね…ヒビキくん。それと…すこし気が悪かったよね。本当にごめんね。
またいつか、あの時みたいに」
ヒ「コトネ!! まっ…」
シ「ヒビキ」
ヒ「……帰ろうか。また会いに来るよ。俺が来るときはいつもここに来るから。じゃあ…!」
シ「待ってる」
昔みたいに戻りたい。あの時みたいに…だけど今の俺たちじゃ仲を取り戻せないってどういうことだ…
ヒビキはコトネを追いかけることもできずに、とぼとぼと歩いて帰った。
続く
次回→>>20