二次創作小説(紙ほか)
- Re: ヒビキたちの物語 ( No.17 )
- 日時: 2016/02/06 19:40
- 名前: ゆーい (ID: x8l1Qes7)
前回→>>16
10話:シルバーとコトネ
ヒ「はぁぁぁ…眠い…」
それもそうだった。昨日は夜遅くにこの町に帰ってきて、そのあと色々面倒くさいことになって…
結局寝たのは…遅すぎて覚えていなかった。もしかしたら昨日ではないかもしれない。
ヒ「…眠いから散歩にでも行こうかな」
ヒビキはベットから飛び出し服を着て、外に出た。母の置き手紙を読み、おにぎりを頬張った。
何日もご飯を食べていなかったようにお腹がすいていた。
コ「ヒビキくんじゃん、どうしたのこんなとこで」
ヒ「シルバーに会ったか? あいつお前の事心配して探してたからなー!」
コ「あはは、そーなんだ。会ったとき、お礼…言っとくね…それじゃあ」
ヒ「…うん」
何を言ったらいいのか分からなかったから、返事をすることしかできなかった。このときに、
「あの時のように戻ろうぜ」
と、言えばよかった。言えば何かが変わったはずなのに…
マ「ヒビキくんじゃん」
ヒ「…あ、マフラー…買い物帰り?」
マ「どうしたの?落ち込んで…」
ヒ「落ち込んではないよ、考え事してただけ」
マ「そっか!! なんか悩みごととかあるなら言ってね。なんでも相談にのるから!」
ヒ「…ありがとう。」
昨日友達になったばかりなのに…マフラーのこの一言で心が軽くなった。マフラーは帰っていった。
ヒビキも帰ろうか悩んだ。
シロガネ山で出会った最強のポケモントレーナー『レッド』に会ったあと、
そのレッドとポケモンについて話したりしていた。色々悩みごととかあったとき、聞いてもらっていた。
なんか…レッドと仲良くなったときと同じ感覚になった。
ヒ「シルバーはコトネが見つかったこと…知ってるのかな?」
なんとなく気になったヒビキ。
ヒビキ「よし! 会いに行こう!」
眠気が少しあったが、目を擦って立ち上がりシルバーに会いに行くことにした。
ヒ「う…ん。眠い…」
歩いてると睡魔が襲ってきた。足がふらふらと思い通りに動かない。
ヒ「あっ…」
体が倒れ…
横を見るとシルバーが支えていた。
シ「おい、大丈夫かよ。しっかりしろ。…さっきコトネに会ったぞ」
ヒ「そうか、コトネなんて言ってた?」
シ「心配してくれてありがとうって言ってた。でも表情的にあんまりいい感じはしなかったが。
お前は前より俺に優しくなったよな。なんか変な感じだ」
ヒ「…えー? そんなに優しいかー?」
笑いながら言った。自然にシルバーに優しくなってたのか。
シルバーとコトネはまだ関係が嫌な感じだが、話すには話している。
シ「眠いならちゃんと睡眠とれ…」
シルバーはそう言ったが、途切れた。後ろを振り返る。コトネがいた。
コ「…ヒビキくん、あのとき何か言いたかったんだよね? 私はそれを聞きに来たの。
別に、シルバーに会いに来たわけじゃないけどね」
機嫌が悪そうに言った。ヒビキは「なんかあったのか?」と聞いた。その途端、コトネが睨みつけてきた。
コ「うるさい。何か言おうとしたんでしょ?」
そう言ったコトネの体は、カタカタと震えていた。コトネの機嫌は良くないときに出会ってしまった…
ヒ「え? …べ、別に…」
コ「…はぁ。…シルバー、私は昔みたいに弱くないの。今度こそ勝つから。しょ…」
シ「おい! 待てよ! なんでいきなり勝負なんだよ! また今度でいいだろ!?」
コ「何それ! ただ戦いたくないだけじゃないの!?」
ヒ「……やめろ! コトネ! 俺がさっき言いたかったことを言う!」
コ「……」
ヒ「…あの時みたいに戻ろうぜ…」
シ「……!!」
コ「……まだ時間が欲しいの。今の私たちじゃあの時のように仲を取り戻すことはできない…
ごめんね…ヒビキくん。それと…すこし気が悪かったよね。本当にごめんね。
またいつか、あの時みたいに」
ヒ「コトネ!! まっ…」
シ「ヒビキ」
ヒ「……帰ろうか。また会いに来るよ。俺が来るときはいつもここに来るから。じゃあ…!」
シ「待ってる」
昔みたいに戻りたい。あの時みたいに…だけど今の俺たちじゃ仲を取り戻せないってどういうことだ…
ヒビキはコトネを追いかけることもできずに、とぼとぼと歩いて帰った。
続く
次回→>>20