二次創作小説(紙ほか)
- Re: 【HGSSキャラ】ヒビキたちの物語 ホラー編完結! ( No.64 )
- 日時: 2016/04/17 19:07
- 名前: ゆーい (ID: hfVure16)
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41話:帰ろう
異世界から戻ると、旅館は驚いてしまうくらいもの凄く賑やかだった。
コトネと顔を見合わせると、笑ってしまった。
まさか、今まで異世界にいた人がみんな帰ってきているとは思わなかったのだ。
「ヒビキ、コトネ、お帰り」
レッドさんが俺らのところに来た。レッドさんも嬉しそうに笑っていた。
ああ、人消しゲームは終わったんだな。
「よう、ヒビキ、コトネ」
そこに、シルバーもやってきた。いつも通り不機嫌そうな顔……ではなかった。
幸せそうに微笑んで、俺たちとは違う方を見た。
シルバーの見た方向に目を向けると、イツキさんやキイさん、アオさん、シオリさんがいた。
その四人はこちらへと向かってきた。
「みんなありがとう。あなたたちのおかげで旅館のみんなが明るくなったわ。
全部…全部あなたたちのおかげ!! 本当にありがとう!!」
「ほら、お前らの荷物」
シルバーが俺らの荷物を出した。どこから出してきたのだろうか。
「ごめんね、迷惑かけちゃって。これで、あなたたちはジョウトに帰れるわよ。
私たち、これでも結構寂しい。みんな、明るくて元気だから…お別れするのがとっても辛いよ。
結局はお別れしなきゃいけないのにね」
キイさんは手を後ろに回した。すると、俺らにお守りをくれた。
「キイさん…なんですかこれ」
「あら、コトネちゃんわからないかしら? お守りよ」
「いやいや! そんなことはわかってます! なんでこれをってことです!!」
「ああ、そういうことね。それなら、この子が教えてくれるわ」
そう言った後、四人は退いた。キイさんたち四人の後ろにはアキヒトがいた。
どうしてアキヒトがいるのかわからない。まだ成仏できないのか?
「…僕ね、もう成仏できないみたいなんだ。だからね、君たちにそれあげる。
そのお守り、いつか役に立つはずだから。絶対持ってて」
「……おけ。アキヒトくんがそう言うなら持ってる。無くさないよ」
俺たちは全員して頷いた。
「うん。それじゃあ帰る?」
「ああ、そうするよ。ありがとなアキヒト、お前の気持ちが変わってきっとマリだって、
バリヤードとフーディンも喜んでるはずだぜ」
「そうだといいな。…ヒビキ、確か君鍵持ってたよね?」
「鍵?」
書庫の鍵だと思ってポケットから鍵を取り出した。アキヒトはその鍵を俺の手から取り、
鍵をクルクルと回した。
「そう、これこれ。書庫にはね、隠し部屋があるんだ。知らなかったでしょ」
隠し部屋…この旅館にはやたら隠し部屋が多いな。
「ついてきて、そこから帰れるから」
俺たちは、書庫に向かうアキヒトについて行こうとする。だが、誰かに引き留められた。
誰かと思えばヤマシロウさんだった。ヤマシロウさんは申し訳なさそうに言った。
「ごめんよ、みんな。騙して連れてきたりなんかして…本当に申し訳ない」
「いいんですよ、もう気にしてませんから。それよりも、ヤマシロウさん大丈夫でしたか?
異世界にとんだみたいですが……」
「あ、そこは大丈夫だよ。君たちは気をつけて帰ってね。それじゃあ……」
ヤマシロウさんは戻ってしまった。そしたらまた、イツキさんたち4人が来た。
「コトネちゃん、みんな、また遊びに来てね…待ってるから」
「はい、絶対いつか遊びに来ます…!!」
コトネのその言葉を最後に、書庫へと向かった。書庫はすぐだった。
アキヒトは書庫を開けて、なんかのスイッチを押した。すると本棚が動き、扉が現れたのだ。
「ここだよ、隠し扉っていうのは。…じゃあ、みんな。楽しかったよ」
「ああ。みんなで、また旅館をつくり上げていけよ」
とシルバー。
「君たちならやっていける」
とレッドさん。
「それじゃあね、アキヒトくん。イツキさんたちによろしく言っておいて」
とコトネ。
「元気にしてろよ、またいつかここに遊びに来るから」
と俺。みんな複雑な気持ちだったけど、隠し扉を開けて外に出た。その外と言うのは、森の中だった。
だけど、その森をさ迷い歩くと、ポケモンリーグの外に着いた。
どういう道順だったのかはわからないけれど、間違いなくポケモンリーグの外だ。
「うっ…うう……やっと…帰ってこられたよ……」
突然コトネが泣き出した。その泣き声聞いて、シルバーは顔を隠して俯いた。
レッドさんは帽子を深く被って、立っている。俺はコトネの背中をさすり、空を見上げた。
何日ぶりだろう、この青空を見るのは。でも、やっと帰ってこられたんだ。
喜ぼう、ジョウトに帰ってこられたに。
喜ぼう、幸せな日常に戻れることに────・・・
本編に続く
あとがき
終わりましたよホラー編!!
いやー、ホラー編長かったですね。多分、【HGSSキャラ】ヒビキたちの物語 の話の
半分以上はホラー編だと思っています!!てゆーか、本当にそうです…(多分ね)
次回からはなんとなんと……?ロケット団再復活編です!!
さて、どういう展開になっていくのでしょうかね…
ではまた次回!!さよなら!
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