二次創作小説(紙ほか)

Re: 【ポケモン】ヒビキたちの物語 ポケモン×東方編 ( No.269 )
日時: 2016/07/30 09:22
名前: ゆーい ◆p17PNBs1wA (ID: hfVure16)
プロフ: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?mode=view&no=10940

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108話:いつかまた会おう


ワカバタウンと一緒にいられるのもあと数十分。この世界に来てからいろんなことがあった。
例えば、コトネが砂糖を塩と間違えて料理してしまったことがあった。これには誰もが大爆笑だった。
それも全て、魔理沙が悪戯で砂糖と塩のわかりやすいマークを消してしまったからコトネは間違えた。
魔理沙は笑いが止まらなかった。まあ、そのあとこっぴどくアリスに叱られたのだが。

楽しい生活ができたのは どれもこれもコトネのおかげだった。あの時コトネが救ってくれたから楽しいのだ。
それがあと数十分で終わってしまうのは悲しい。寂しい。心にぽっかり穴が開いたみたいになる。

最初は幻想郷の方が全然楽しいと思っていたのに…この世界の人間が優しかったから心変りが早かった。
大丈夫と自分に言い聞かせる。そうしないとまた涙が溢れてしまう。もう涙を見せるのはこりごりだ。


コ「魔理沙—! 写真撮影しよ! みんなと一緒に撮るからさ! …魔理沙?」

魔「あっ、ごめん。ボーっとしてた。写真撮影、だよな! すぐ行くぜ」

コ「うん! みんなもう集まってる! 早く行こっ!!」


コトネに手を引かれて部屋から出る。外は天気が良くて、太陽がまぶしかった。最近雨ばっかりだったし。
外にはみんなが集合していた。真ん中にはヒビキが立っている。こちらに手を振っていた。


コ「ヒビキくんってば! 魔理沙の場所とっといてって言ったじゃんよー!」


ヒビキは笑いながら申し訳なさそうに頭を掻いた。


ヒ「ごめんごめんって! だって魔理沙遅えんだもんよー!」

コ「全くもう! ヒビキくんはせっかち過ぎるところがありすぎるんだよ! もー!」

シ「遅れんのは仕方ないことだ、ヒビキ。許してやろーぜ」

ヒ「はー!? それはお前も毎回遅れてきてるから同じように考えてんだろ!」

シ「そっ…それは…」

ア「あ、シルバー図星なのね。やっぱりそうだと思ったわー! 遅れそうな性格そうだしねー」

シ「アリスは黙ってろよ! これからは俺遅れないようにすんもんな。約束してやるよ」

ア「魔理沙も今度からは遅れないようにしなさいよー?」

魔「わかってるっての! ってか、この世界での今度からはないし。…あっ…」


魔理沙がそう言うと、その場の空気が一瞬にして暗くなった。それほどみんな別れるのが寂しいのだろう。
でも、全く会えなくなるってわけじゃない。いつかは会えるって信じてる。


コ「暗い空気になっちゃったけど、写真撮影しちゃおっか! 紫さん、ニトリさんもそろそろ来るんですよね」

紫「ええ、来るわ。じゃあ早く撮らないとね」

シ「じゃあみんな並べよ。撮るぞー」


シルバーが目の前にあるカメラに寄った。これで最後なのかと思うとからんとした様な気持ちになる。
シルバーが指定位置に着くと、いい感じにシャッターが鳴った。確認すると、きれいに撮れている。


パ「レミィあなた何泣きそうな顔してるのよ…もう少し笑ったら? 写真の中で笑えてんだから」

レ「だって寂しいじゃない! お別れはいつでも寂しいものなのよ!」

咲「確かに別れは寂しいですよね。でも一生会えないってわけじゃないと思うんです」

フ「そうだよ! 一生会えないならそりゃ寂しいけどまたいつか会えるんだから! ね?」

レ「そう、よね! 元気で出たわ! 幻想郷でも頑張らなきゃね」


ウィーン


レミリアの言葉と同時に変なマシンが地上に降り立った。中から青い髪の少女が出てきた。胡瓜を咥えている。
この少女こそ河城にとりだった。


に「みんな! 本当にこんな目にあわせてごめん! まさかこんなことになるとは思ってなくて…」

ア「いいわよ。この世界での生活、結構楽しかったし!」

霊「みんな親切でよかったわ。いい暮らしできてたしねー」

に「本当にごめん…! でも楽しくてよかった!! さ、帰ろ」


幻想郷の住民が、一斉に三人並んでいるヒビキ、コトネ、シルバーの方を向いた。


魔「今までありがとな」

ア「色々困ったことあったけど、楽しかったわ」

霊「本当に馬鹿で」

パ「みんなも巻き込んで」

妖「困らせて」

早「大変でしたよ」

咲「でも、私たちはそんなあなたたちが」

レ「すごく好き」

紫「これ、思い出にとっておいてくれないかしら」


紫から綺麗な、透き通った石を貰った。宝石みたいにも見える。


コ「これは、なに…?」

紫「いつでも私たちのこと思い出してくれるようにと思ってね。それ、大切にしてね」

ヒ「俺ら、本当に幸せ者だな」

シ「お前らが来てから大変だったけど、結構充実してた」

コ「あっちでも頑張って! いつかまた会おうね!!」


魔理沙たちはにとりのマシンに乗り込んだ。そう、もう二度と会えないわけじゃない。いつかまた会える。
これは夢じゃない。だって、手の中には思い出がたくさん詰まっているから———・・・



ポケモン×東方編おわり
笑ってはいけない学生24時!!編に続く


あとがき

五月に終わる予定だったポケモン×東方編が早くも終わりました!こんなに早く終わるとは思わなかった!
まあね、笑ってはいけない学生24時!!編があるので必死に頑張りたいと思います。
明日からでも投稿…と言いたいところなんですが、更新停止期間ということで更新を休ませていただきます!
更新を休んでいる間はこそこそと溜め書きしようと思ってます。え?いつ更新再開するのって?
いつ更新を再開するかはー…とりあえず、九月くらいに更新を再開する予定なんですよね。
早く書き終われば終わるほど更新再開日が早くなっていきます。私の予定は未定です!
あ、そうだ!何日か経ったらロック掛けますね。コメントは早いうちにお願いしますー…

ではまた九月あたりにお会いしましょう!!さよなら!!


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