二次創作小説(紙ほか)

Re: ヒビキたちの物語 ホラー編!! ( No.32 )
日時: 2016/02/07 10:16
名前: ゆーい (ID: x8l1Qes7)

前回→>>31


久しぶりの投稿です!!
あ!いつの間にか参照が450超えてる!
皆さん見てくださってありがとうございます!!
これからも頑張りますよー!!

20話:ハプニング (少し長め)

「ん…あ…?もう朝か」

俺は窓から射す太陽の光で目が覚めた。何時かと時計を見る。…もう朝ではなかった。
10時15分だった。秘密を考えてからもうこんなに時間が経ったのかと自分で驚く。

「さて…そろそろ起きるか。あれ、そういやコトネは…?」

シルバーとレッドさんは、コトネと秘密を考える前に寝た。今もまだ寝てるし。
コトネは…「休もうか」って感じの話をして、寝てから見てない。辺りを見回すと、
コトネのバッグが無い。いつの間に帰って行ったのか。重いものをどかして起き上がる。

重いもの…?

自分が寝てた所を見ると毛布があった。寝るときは掛けていなかったはずだ。
……コトネか。やっぱりコトネは昔から優しい。俺には優しいなんて言葉は似合わないが、
コトネには似合う。…ヤバイ。なんか、口がにやける…

「何をしようか…朝飯には遅すぎるし昼飯には早すぎるし…うーん」

…考えても無駄な気がしたのでとりあえず俺は下に下りることにした。

下に下りると、テーブルの上に紙が置いてあることに気づく。
紙に書いてある内容を読んでみることにした。


ヒビキくんへ

おはようヒビキくん! またはこんにちはヒビキくん!
良い朝(お昼)だね! 目覚めはどう? すっきりしてる?

私、一旦家に帰ることにしたよ!! 勝手に帰っちゃってごめんね!
今日もシルバーとレッドさんと遊ぼ!!
招待のことも言いたいしさ。…招待…誘った方がヒビキくんも良いでしょ?
い、嫌ならいいけどさ。

10時30分にはヒビキくん家に行く予定だからさ。それまで何かしてて
いいよ〜。シルバーとレッドさん起こしといてくれるとありがたいな。
そういうことでよろしくね。

コトネより


…さすがはコトネ。いつもながら元気がいい手紙を書くな。
10時30分には行く予定って…もうすぐじゃないか。ったく。てかいつ書いたんだ、これ。
コトネが来るまでシャワーでも浴びるかな。いや、その前に二人を起こしに行くか。
あの二人がまだ寝てるのは不思議に思う。再び上に上がり自分の部屋のドアを開ける。
そして寝ている二人に大ジャンピング…とまではいかないが、二人の体を叩く。
すると痛そうにシルバーが唸り声をあげる。

「う"う"う"…い"い"…う"う"…いったー…ん? なんだヒビキか」

「騒がしいな…なんだ…?」

「なんだじゃねぇえええええ! 起きろぉおおおお!!」

「朝から大声出すなよ…ってもう10時20分なのか……」

「あれ、コトネがいない。ヒビキ。コトネは?」

シルバーは時間に驚いてるし、レッドさんはいつもの呼び方じゃないし。
どうしたんだ一体…

「と、とりあえず起きて顔洗って。寝起きはキツいだろうし」

そう言うと二人は、起き上がって下に下りていった。

「シャワー浴びよ……」

結構疲れが出てきた。早くコトネが来てほしい。俺は寝起きの二人には相性が悪いみたいだ。
下に行くと何やら二人の話し声が聞こえる。俺はその話にそっと耳を傾けた。なになに…?

「そういえば昨日の話覚えてますか」

「なんだ? 昨日の話って」

「あの都市伝説ですよ。まさかもう覚えてないんですか?」

「いや、覚えてるよ。せいくんの話だろ。俺はそんなに記憶力は悪くないんだよ。
 そこらのじいさん達じゃないんだから」

「そうだよな。そこらのじいさん達とは格が違うからな。ってやば」

「別にタメ口でもいいんだよ。君みたいなタイプが敬語だとなんかおかしいからね」

「じゃあ、今度からはタメ口で話す。癖が出たりすると困るし」

「ああ。文句は言わない。全然良いしね。ーーーーー・・・」

…もう俺は聞く気が無くなった。集中力が切れたってことさ。
バスタオルとかを持って風呂場に行く。さっきの話は…まあいいかな。


ーーシャワータイムーー


コンコン

「…入るよ、ヒビキくん」

「なんだ、コトネ。ヒビキなら今シャワー中だぜ」

「…別にシルバーに言った訳じゃないし。ヒビキくんに言ったの」

「相変わらず俺には素っ気ないのな」

「あ…ごめんね。また変な私が素っ気ない態度見せちゃった」

コトネはえへへと笑うと俺の手前に座った。俺は顔をコトネから背けた。
レッドさんはというと、トイレに行っている。

ガララ

お? ヒビキが出てきたか? コトネの赤くなる顔が見れるな。
…って俺は何を言ってんだか。コトネへのちょっとした変態行為かよ。

「はーさっぱりした。シルバーごめん、長くなっ……コトネ…さん」

ヒビキは顔を少し赤くし苦笑いをする。今のヒビキの格好はというと全裸…ではないが、
下半身にタオルを巻いているだけである。俺は想像したヒビキの格好とは違い、驚いた。
コトネの方を見る。ヒビキより顔を赤くして(よく見ると真っ赤)口をパクパクしてる。
ヒビキの体を見て興奮しているのか、驚いているのかなんなのかよくわからないが、
恥ずかしがっているのは確かだろう。

まあそうなるのは仕方のないことだった。ヒビキの年齢は14だ。他のやつらより体つきが良い。
もちろん俺よりも。しばらくの沈黙が続き、シーンとなる。なんだこの空気。
するとようやくコトネが口を開いた。

「ヒ、ヒビキくん。そんな格好してたら変な、女の子たちにね、狙われちゃうよ…?」

俺には、言葉がガタガタでよく聞こえなかった。ヒビキはどうだか知らないが。
その言葉に対し、ヒビキは

「ごごごめん!! い、今すぐ着替えるから!!」

めちゃくちゃ焦っている。なんか嫌な予感がするが、それは心の片隅に置いておくことにしよう。
ヒビキはすぐさまダッシュした。
あ、ヤバイなあいつ。
滑って転んだ。コトネは今にも泣きそうな真っ赤な顔をして目をそらす。あぁ、見ちゃったかな。
見たらしょうがない、もう手遅れだ。ヒビキが体をガタガタ震わせ立ち上がる。
さぞかし体と心が痛いだろう。もう呆れてしまう。

「は、早く着替えよう…? ヒビキくん…」

この言葉はコトネなりの優しさじゃないか?
だがそれが今のヒビキの心をキリキリと痛みつけると、俺は思う。

「ああ、うん…そうだな」

そう呟き二階ヘ上って行った。
これは、ヒビキにとってもコトネにとっても黒歴史となる大ハプニングなのだろう。


                 
続く


あとがき

今回は、久しぶりの投稿ということで遅れた分長くしました。
長いのが嫌って方は、すみません。
多分今回の文字数は計2706文字だと思います。これでも私なりに
頑張りましたよー!!

次回もよろしくお願い致します。それでは〜


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