二次創作小説(紙ほか)

Re: 【ポケモン】ヒビキたちの物語 *ビターメモリーズ ( No.377 )
日時: 2016/06/19 11:38
名前: ゆーい ◆p17PNBs1wA (ID: hfVure16)
プロフ: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?mode=view&no=10940

コトネの雑音 1 >>372

はい!みなさんどもです、毎度お馴染みゆーいです!!えっ?何?お馴染みではない?まあまあ気にしない。
今回はコトネの雑音を紹解説したいと思います!
コトネの雑音はさよならワンダーノイズをもとにしています。

じゃあ、注意を言わせていただこうと思います。
・死ネタあり
・みんな暗い
・コトネが死んでいる
・こいつらどうしたの状態
・作者って馬鹿なの?状態
・雑音=ノイズ
・解説は見にくい

著作権に引っかからない程度に書いたものです。あまり解釈になってないかもしれませんが、
最後まで見てくださると嬉しいです!どうかよろしくお願いします!!
上の注意点でダメだった方は無理して見なくても大丈夫です。

今回は、コトネの雑音 1の解説です。
では、どうぞ!!



もしあのときに戻れたら、私は逃げてはいないだろう
(あのとき選択を誤った)

もしあのときに戻れたら、私は自分の気持ちを伝えていただろう
(素直になってた)

もしあのときに戻れたら、私は二人を悲しませなかっただろう
(辛い思いをさせなかった)


そんなこと願っても、さよならしてしまったから戻ることはできないのに。
(死んでしまったから意味はないのに)



「なあ、帰ってきてくれよ…」
(戻ってきてくれ)


ヒビキくんの消えそうな言葉が聞こえる。
わかってる、わかってるよヒビキくん。君の気持ちなんてわかりきってる。
(随分と前から知ってるよ)

でもね、帰れないの、私は。…死んでしまったから。
生まれ変わることは可能だよ。でも、今の私は生まれ変われない。成仏してないから。
(成仏できないの)


私は現実世界を視ることができる。まあ、それは死んじゃってからの話なんだけどね。
夢から帰った後のヒビキくんが心配になって、様子を確認するためにそっとヒビキくんの部屋を覗く。
ちょっと変なことしてる気分で汗が垂れる。
(私これ生きてたら不審なことしてる人だよ)


「まあ、ヒビキくんには私の姿は見えないし、いいよね!」
(根拠とか全くないけど!)


そろ〜っと覗いてみると、ヒビキくんは蹲っていた。
窓から入ってヒビキくんの近くに寄る。あ、不法侵入じゃないからね!
(だって幽霊だもん!)


「ヒビキくん、どうしたの? ってあ…! どうしよ、ヒビキくん泣いてる…!!」
(焦る)


ヒビキくんはボロボロ涙を溢していて、止まる気配がない。
私は突然のことにあたふたして、ヒビキくんの周りをうろちょろする。
でもヒビキくんは泣くのを止めない。困ってると、ヒビキくんの口から弱音が漏れた。
(ヒビキくんが泣いたときの対処法なんて浮かばないよ…)


「言葉が伝わったって…悲しいもんは悲しいに決まってるじゃんかよ…コトネ……ごめん…」
(俺はバカだから)

「悪いのはお前なんかじゃないよ…全部俺とシルバーだよ…お願いだから帰ってこいよ……」
(今更で遅いのに…)

「もう一度だけでいいから…逢いたい…」
(夢も見れなくなった)


綺麗なヒビキくんの瞳から涙が溢れて、服に水玉模様ができていく。
私の姿は見えないと思うけど、なんとかして笑顔にさせたくて色々試してみるけど失敗。
(笑ってもらわなきゃ!)

時間が経つばかり。
(でも笑わない)

笑ってくれない。
ヒビキくんは泣き止まない。
笑ってほしいのに、笑っていたいのに…これじゃあ…
私の目からも自然と涙が出てきた。
(笑ってよ、ヒビキくん…)


「ごめんね……ヒビキくん…」
(何もできない役立たずで…ごめんね)


部屋の時間が止まってしまったかのように、静かになった。
聞こえるのは二つの嗚咽だけ。
私は何もすることができずにその場で固まってしまった。
(結局何もできずに終わってしまう)


「辛いよね、ごめんね」
(全部私のせいだ)






時間が経って、ヒビキくんは立ち上がった。私の頭の上にはてなマークが浮かぶ。
ヒビキくんの目に涙はない。
そういえば、生きている間に最後にヒビキくんの涙を見たのはいつだっけ。
(どうしたんだろう)

記憶を辿ると、そこにたどり着いたものは…
(生きてるときを思い出す)


「そうだ、みんなで楽しく笑い合ったときだ…それから見てないや…」
(笑いすぎて涙が止まらなくなっちゃったんだっけ)


それからは死んじゃってからしか見ていない。悲しい涙しか見ていない。
楽しく笑い合ったのは今から一年と数ヶ月前。
(それからは全然だ)

戻りたいけど戻れないあの日。
(楽しかったあの頃)

あの日に戻りたくて、あの景色をもう一度見たくて頑張ってる今の私。
(笑ってほしくて…みんなの苦しさを抑えてるけど…)

私が死んじゃってからヒビキくんたちの明るい顔はほとんど見なくなってしまった。
でも、ほとんど見れないというの中に見れるのは偽りの明るい顔だけ。
本当の明るい顔なんて見れやしない。
(見ることのできるのは悲しい笑顔だけ)

それが辛かった。
(本当の笑顔が見られない)




ヒビキくんはシルバーの家に行くようだ。
(後をついていってる)


「シルバー、来たぞ」
(ドアを開けて入るヒビキ)


「ああ、ヒビキか…入っていいぜ」
(シルバーがお出迎え)


ヒビキくんが中に入る。そのあとに続いて私も入る。
(ついてっちゃお)


「なあ、ヒビキ…お前、コトネに言ったのか? 言ったんだったらいいんだけどさ」
(ヒビキが夢に行けることを知ってる)


「ああ、言ったよ。…でも、戻れないって…帰れないって言ってた。…今の自分じゃ帰れないって」
(苦しんでるヒビキ)


もしかして、ヒビキくんはシルバーに相談していたのかな?
(相談してることは知らなかったなあ)


「コトネ、あいつ助けてほしい筈なんだ。絶対苦しい筈なんだ。…なのに、なんでだ…」
(ずっと苦しんでる筈なんだよ)


私はヒビキくんの言葉にドキッとした。
…ヒビキくんは気づいてる。私の気持ちにすべて気づいてるんだ。
(ちょっともじもじする)


「それに、お前も助けてほしいだろ…シルバー」
(話が変わる)


「んなわけっ、ないだろっ…!」
(図星をつかれる?)


「もうバレバレだよ。そんな顔して言われたって」
(ヒビキは俯きながら言う)


シルバーの目から光がなくなる。いつも暗い顔してるけどさらに暗い顔になった。
一年前はこんなじゃなかったけど…
(一年前はもっと明るかったけど)

シルバーは俯きながら話した。少し涙声だ。
(泣いてるの?)


「これ以上、お前に何を言ってもダメな気がするから、言う」
(無駄だな、お前を騙すのは)

「今も、一年前も、辛いのは確かなことだ。死にたいって思うのも、確かなこと」
(すごい辛い)

「一回、自殺でもしようと思った」
(死にたかった)

「コトネが轢かれて、即死で…ヒビキも、起きなくて」
(二人とも酷い目にあって)

「二人がいない世界なんて、生きてる価値はないって、思った」
(俺は二人のいる世界だからこそ生きてるから)

「でも、コトネの声が脳裏に響いて」
(止めたんだ、死のうとしてるところを)

「生きようって思った」
(支えてくれているんだって思った)

「でも無理だ」
(堪えられない)

「コトネは二度と帰ってこない」
(死んでしまったから)

「コトネを殺したのは俺なんだ」
(全部俺が悪いんだ)

「…俺が嫌いって言ったの、…嘘なんだよ、全部…!」
(全部嘘なんだよ)


ぽたぽたと水滴が落ちる。……シルバーの涙だ。
ヒビキくんは黙って聞いている。
(シルバーが珍しく泣く。ヒビキくんはその様子を見ながら黙っている)


「俺があいつのこと消えろって、嫌いって言ったせいで…!」
(俺が苦しめたんだ!)


「…辛かったよな、大丈夫だから、俺が絶対助けてやるから。二人で頑張ろうぜ」
(辛い思いを一人で抱えるな)


「ごめん、ごめん…!」
(コトネ、ごめん。ヒビキ、ごめん)


「大丈夫大丈夫。辛いのは俺も一緒だよ。きっと、コトネも辛いんだろうな…」
(一緒に分け合おう)


私は時間が過ぎるのを待った。罪悪感が消えていくのを待った。
でも、時間は過ぎていっても罪悪感は消えていかなかった。
(私はなんて罪を犯したんだろう)

ここまで…私はここまで二人を苦しめていたんだ。自分の誤った選択のせいで。
(あのとき逃げてしまったから)


痛い
(心が)


痛いよ
(苦しい)


ヒビキくんと一緒に外に出たけど後は追わなかった。
体中が痛くなって、心も痛くなって、歩けなかった。前に進めない。
(苦しくて、気持ち悪くて、痛くて)


どうしよう
(頭がぐるぐるする)


痛い
(苦しい、気持ち悪い、どこもかしこも痛い)


助けて
(苦しいよ)


助けてヒビキくん
(私を助けて、ここから出して)



解説2に続く→ >>378