二次創作小説(紙ほか)
- Re: 【HGSSキャラ】ヒビキたちの物語 ホラー編!! ( No.42 )
- 日時: 2016/02/07 10:49
- 名前: ゆーい (ID: x8l1Qes7)
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前回→>>41
27話:シルバーとレッドの仲直り作戦?(シルバーとレッド目線) 前編
説明:○→シルバー ◎→レッド
↓本編↓
◎
ここは静かなとこだな…静かすぎて不自然だ。
コトネに頼まれてヒビキを捜していたわけだが、まさかこんなところで倒れているとは思わなかった。
何にしたってこんなとこで倒れていたら不自然すぎる。
ヒビキのところに駆け込んだらぐったりしていて顔も赤かったし、
なんかいつもと様子が変だと思ったら熱が出ていた。あまりの身体の熱さに驚き、急いで介抱した。
「……レッ…ド…さん…?」
いきなり声を掛けられたからビックリした。ヒビキがようやく起きたようだ。
「なんで、おれ…ここ、に…ふとん…?」
「なんでってな…お前倒れてたんだよ、覚えてないのか…?」
そう言うとヒビキは首を傾げた。考えているみたいだ。そして漸く(ようやく)思い出したのか、
あっ! と声を上げた。
「そうだ…おれ…いしき、うすれて…たおれたんだった」
「まだふらふらするか?」
「あたま…はまだ、いたいです」
うっ…と痛そうに頭を押さえる。
確かにあれだけ高い熱を出していたら痛くなるのも無理もないだろう。
もしかしたら、頭痛で倒れたのかもしれない。
そういえば、ヒビキに言わなければいけないことがあった。
言わないといけないこととは、こういう内容から始まる。
…俺はシルバーと一緒にシルバーの部屋で話していた。
そのとき突然、コトネがくしゃくしゃに泣きながら俺たちのところへ来たのだ。
何があったんだと話を聞くと、
ヒビキくんと喧嘩してしまった、ヒビキくんの地雷を踏んでしまった。もうどうしようもない。
あんなにヒビキくんを怒らせたのは久しぶりのこと。あれは相当怒ってる。仲直りがしたい。
というようなことを言っていた。原因は自分にあるとヒビキのことを一切責めたりしなかった。
仲直りがしたい…これがコトネの思いのようだ。
ヒビキのことが大好きだからこそ、言える言葉なんじゃないかと思う。
ということで、俺ら二人は仲直り作戦を決行することにした。
だからまずは、ヒビキの意見を聞かなければならない。
「ヒビキ、お前さ…コトネと喧嘩したか?」
「えっ…?」
勘で言ったわけではない、ちゃんと証拠というものがあって言っている。
怯えた表情でヒビキがこちらの方を見つめてくる。図星ということで見ていいのだろうか。
「コトネに聞いたんだ…喧嘩しちゃったって。コトネ自身、仲直りしたいみたい」
ヒビキは下を見て、布団の裾をぎゅっと握る。微かに手が震えている。
それが、言うか言わないか悩んでるように見える。
「ヒビキ、事実を述べてくれるだけでいいんだ。それだけですべてが変わると思って」
「…ほんとうに…いいんですか…?おこりません…?」
「大丈夫、怒りはしない」
話すと決心しようだ。顔を上げた。
さっきまで泣いていたのか、目が赤い。全然気付かなかった。
「おれ、コトネにヒドイこと言っちゃったんです」
意識がしっかりしてきたのか、ちゃんと喋れるようになっていた。
「てめぇとか触んなとか…悪いことばっか言って…っ…すみません…」
ヒビキが泣き出し、顔を隠した。ヒビキが泣いたところは初めて見た。
「ことね…なかしちゃって…、おれ、あやまれなくてっ…」
「…ヒビキもコトネに謝りたいんだね?」
ヒビキは泣きながらコクリと頷いた。謝りたい気持ちがないわけではないということがわかった。
二人とも同じような気持ちってことだ。これで本格的に作戦が決行できる。
「わかった、起き上がれる? 謝りに行こうか」
「でも…無理ですよ…俺一人じゃ、謝れません…」
「大丈夫だって、俺とシルバーで考えてる作戦があるから。君一人じゃないんだよ…」
ヒビキの手を取る。安心したようにヒビキが微笑んだ。俺はヒビキの身体を起こした。
「俺、謝ります。コトネのこと、大好きだから」
その言葉に、俺は笑った。
「そうだね、コトネもヒビキのこと大好きだしね」
「何言ってるんですか…! …レッドさんって初めて俺と会った時よりも明るくなりましたね。
まったくあの時は喋ろうともしなかったのに。故郷に帰ってから変わったんですね」
「お前こそ何言ってんだ」
コツンとヒビキの頭を殴る。いてっ! と笑いながら頭を押さえた。
熱はまだ下がってないみたいだが、元気は出てきたようだ。
「行くよ、ヒビキ」
ヒビキも強く頷いた。
後編に続く
※今回から知り合いのURLを載せておきます。
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