二次創作小説(紙ほか)

Re: ヒビキたちの物語 ( No.5 )
日時: 2016/02/06 19:27
名前: ゆーい (ID: x8l1Qes7)

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【過去編】 3話

「たっ、助けっ…!かはっ…誰か…あっ…!」

(マズいっ…泳げない…!苦しい…っ!ヒビキくん、シルバーくん…っ!)

海がコトネの体を欲しがるように襲ってくる。さっきまで波は激しくなかったのに、 
流れが早くなっていた。

「ヒビッ…くん…シル…」

できる限り声を出して助けを読んだが、くらくらしてきてしまい力が出ない。
もう駄目かと諦めかけた。そのときだ…

「コト!!」

「コトネ!!」

助けてくれという願いが通じたのか、ヒビキとシルバーがコトネを助けに来た。

「待ってなよ!今助けてあげるから…!」

「溺れ死ぬなよ…っ!」

コトネは二人に引き上げられ、無事助かった。

「けほ…っ!かは…っ!はぁ…はぁ…」

「コトネ!!何でこんなことになったんだ!!」

シルバーはコトネを睨み付けた。コトネもその目線に気づき、落ち着きを取り戻した。

「綺麗な貝殻があったからとろうとしたらね、後ろから変な声が聞こえて…
 振り向いたらバランス崩して落ちちゃった…」

「…そうか。ヒビキ、早く帰るぞ…ここは危険だ。」

「…わかった。コト、立てる?」

ヒビキはコトネを立ち上がらせた。その場にいた3人、全員濡れていた。
荷物を持ち、帰ることにした。

(コトに声をかけたのは誰だ?そいつを突き止めないと……)

ヒビキは焦りながらも考えた。

「まさか落ちるとは思わなかったな。でもまぁいいか。結構面白いもの見れたし!クススッ」

コソッと誰かが呟いた。ヒビキはそれに反応した。

「ん?なんか言った?」

「どうした、ヒビキ?」

「声が…いや、なんでもないよ。早く帰ろうか。」

「お、おう。なんかよくわかないけど帰るか。」

(幽霊…?いや、そんなわけないか。…変なの…)



過去編 ー終わりー


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