二次創作小説(紙ほか)
- Re: 【リレー形式、参加者募集】Fate:Rebirth ( No.10 )
- 日時: 2015/04/01 09:39
- 名前: 全州明 ◆6um78NSKpg (ID: .1MHnYLr)
図書館の窓から飛び降りて、僕は屋敷を抜け出した。
少し高さがあったけど、死んでも構わない僕は、そこから躊躇なく飛び降りたのだ。落下地点には運悪く、真っ青な薔薇が咲いていた。おかげで足をくじくことはなかったけど、顔に棘が引っ掛かってけがをしてしまった。頬に手を当てると、血がにじんでいるのがわかる。ここで毒薬の材料は全部揃えられるけど、屋敷に戻ったら、カイたちに見られる前に、顔を洗ったほうが良さそうだ。青い薔薇に顔をうずめ、ぼんやりと考える。それにしても、この薔薇は見事なまでに真っ青だ。この色は、技術が進歩したおかげで、最近ようやく作れるようになったそうだ。それまでは、紫を薄めたものを、青い薔薇と呼んでいたらしい。
でもこの屋敷を囲むように生えたこの真っ青な薔薇は、昔からこの色をしている。突然変異にしても、果たしてここまで増やせるものなのだろうか。まぁいや。そんなことは、今度ガクやカイに会った時に聞けばいいし。両手で薔薇を抑えつけるようにして、やっとのことで起き上がる。そして血だらけになった手で、僕は青い薔薇の花弁を、片っぱしからむしり取っていく。この青い薔薇の花弁は、毒薬の材料の一つなのだ。両手いっぱいの花弁を、僕はポケットの中に、無造作に突っ込んでいく。そのさなか、目の前を大きな蝶が横切り、僕の眼は釘づけになる。美しい羽根を広げる蝶も、僕にとっては毒薬の材料にしかなかった。
- Re: 【リレー形式、参加者募集】Fate:Rebirth ( No.11 )
- 日時: 2015/03/31 17:39
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
そして、全ての材料を集め終えた僕は、図書館に戻った。
図書館にはルミカが使っていた実験室があるらしい。
ルミカが書いた本が入った本棚を少しずらすと、地下への道がある。一歩踏み入れた後、「ライティング!」と叫ぶ。本に挟まっていた古いメモ用紙に書かれていた、地下での灯りの付け方だ。
僕の思惑通りに地下に灯りが付いた。
地下室に着いた僕はびっくりした。
明らかに人間のものと思われる眼が何かの液体に浸かって飾られていた。
そんなこんなでビクビクしながら着いたのは、部屋の中央にあるテーブル。
そこに材料を置いて、僕は薬品を探した。エタノールと過酸化水素水だったかな。いやいや、あれは引火しちゃうでしょって。本当になんだっけ。
ルミカさんはできなかったけど、科学も進歩した今の時代だったら出来るだろう。
そう思って、調合を始めた。