二次創作小説(紙ほか)

Re: イナGO 銀色の悪魔【オリキャラ募集中!!】 ( No.101 )
日時: 2015/06/20 19:06
名前: マイタケ (ID: MIiIBvYo)  

31話 帰還の後
「ただいま〜」
柚樹は刹に抱きついた。
「お。お疲れさん」
刹はよしよしと頭は撫でる。読書をしていた尚と正義は顔を上げた。
「2人ともお疲れ様」
穏やかに返す尚に対し、正義は眉を寄せた。
「早く御前に報告しろ」
「せーくん、おかえり言ってくれない…」
柚樹はシクシクと刹の後ろに隠れた。それを見た龍は苦笑いをした。
「まぁ、俺から報告しといてやるよ」
「はーい」
軽やかな足取りで向かう龍にパタパタと手を振る。
「で、どうだった。まぁあの程度のひょろひょろ連中に遅れを取らんがな!!ガッハハハハ!!!!」
「ひとみん、声が大きい」
「ひとみん言うなぁぁぁぁぁ!!!!」
「そいえばれーちゃんは?ついでに黎も」
磐城の怒鳴り声をしれっと無視した。
かなり失礼な言葉もあったが。
「麗夢なら御前の命令でその下準備。黎はその巻き添え」
尚はにこやかにそう言った。ふて腐れた磐城は完全無視だ。
「…つばっきーは?」
「さぁ……」
「かなちゃんは?」
「謹慎」
「……流星のおにぃは?」
「諜報中」
「言っとくが君の相手をする人物はいないぞ」
尚の返答と正義の斬り捨て発言に、柚樹は拗ねた。
次の瞬間、周りの家具がガタガタと揺れる。
地震ではない。家具の揺れが大きくなる度に、柚樹の銀髪はザワリザワリと蠢く。
「あー、落ちつけ、な?」
刹は慌てて宥める。だが、緩やかに、しかし確実に、ポルダーガイスト現象は進んでいく。
「ほら、俺達も相手するから」
「本もあるぞ」
「あ、菓子は全部俺が食ってやったぞ」
「お前は!火に油を注ぐなぁ!!!」
尚のフォローをぶち壊した磐城の言葉に刹はツッコミを入れた。
その時、
「柚樹…クレープできた…」
突如登場した椿姫の言葉に、柚樹はガバッと振り返る。
「クレープ!?」
色彩が異なる目が輝くとほぼ同時に、ポルダーガイストはピタリと収まった。
「わーい!!つばっきーナイス!!」
ぴょんぴょん跳ねながら、椿姫(が持ってきたクレープ)の元へ走り出した。
「室内走るなよ……」
そう言いながらも刹は、否、その場にいる男たち4人は思った。
お前はどこまで食意地張っているんだ!!







「とりあえずひとみんは菓子食うの禁止」
「ひとみん言うなぁぁぁぁぁ!!しかも何でだよ!!」
「原因の大半は君だろう」
「あれは磐城が悪かったよね」
と、背景と化した4人がそんな会話をしていたことを、柚樹は知らない。