二次創作小説(紙ほか)
- Re: イナGO 銀色の悪魔【オリキャラ募集中!!】 ( No.116 )
- 日時: 2015/07/22 12:49
- 名前: マイタケ (ID: /OJeLYZk)
凄まじい威力を宿したシュートが炸裂した。それは三国に技を出す暇も与えず、ゴールネットを揺らした。
1-0、帝国が先制点を決めた。
しかし、帝国イレブンに嬉しそうな表情はない。御門が武市に怒鳴る。
「武市!!チームと連携しろ!」
「何を偉そうに!テメェみてぇにフィフスセクターの犬に成り下がった野郎に指示される気もねぇよ!!」
ただそれだけ言うと、武市はポジションに戻っていった。
「…随分傲慢無礼な男ですね」
静かな声音とともに、薫が現れた。いつもと違い、着物に袴姿はどことなく凛々しさを感じる。
「薫さん…」
呟くミラの頭を軽く撫で、武市を見た。チームメイトの注意に耳を貸さず、剣城を罵倒するその姿に、薫はスッと目を細める。
「あ〜あ。……死んだね」
ただ興味が無さそうにそれだけ言った。
雷門のキックオフで試合再開。ボールをキープする天馬に向かって、武市が突っ込んでいく。
「そよ風ステップS!!」
ドリブル技でかわし、剣城にパスをする。
「サルガッソー!!」
しかし渦潮の衝撃波に阻まれてしまう。
一進一退の攻防。誰もが全力を出し、楽しんでいる。
「クソっ…クズ相手に何してんだよ!!」
武市以外は。
彼は元シードの剣城がいる雷門と互角なのが気にいらない。
「っ……クズが!!」
武市は神童に突っ込んでいく。
「プレストターン!!」
神童はそれを見切り、武市を抜いた。
「神のタクト!!」
得意の必殺タクティクスが発動する。黄色の線を駆使し、パスを繋げていく。
「柊!!」
「はいは〜い」
のんびりと返事をしながらも、パスを受ける。そんな彼の前に龍崎が立ち塞がった。
「竜騎士テディス!!」
エメラルドグリーンの鎧を纏った騎士が出現した。柊は楽しそうに笑う。
「銃器使いガンマー!!」
様々な銃器を持つガンマンの化身の登場に、誰もが度肝を抜く。
2つの化身の僅かな攻防。それを制したのは柊だった。
「その調子ぜよ!柊!!」
「ナイスです柊先輩!!」
錦と天馬の言葉に、柊はニコニコと笑っている。
それを見ていた神童は薫の方を一瞥した。今考えれば、薫が役に立たない人材を連れてくることなど有り得ない。
前線のメンバーを見渡し、神童は考える。雷門が得点できる、そのルートを。
「………よし」
黙考していた神童は腕を振るった。
指揮者のように、皆を導くように。
「行くぞ—————嘆きの壁を打ち破る!!!」
『おうっ!!』