二次創作小説(紙ほか)

Re: イナGO 銀色の悪魔【オリキャラ募集中!!】 ( No.117 )
日時: 2015/07/23 22:53
名前: マイタケ (ID: lcGOSbxj)  

36話 練習試合Ⅱ
神童の指示に従い、剣城、天馬、夕葉、錦、影山、柊が上がっていく。
「影山!!」
「はい!!」
ゴール前、正しくは小泉の前に立つと、自身のシュートを放った。
「エクステンドゾーン!!」
紫色の闘気をはらんだシュートが炸裂した。
「嘆きの壁!!」
絶対的強度を誇る頑丈な壁が行く手を阻まんとする。
が、
「!?」
嘆きの壁とエクステンドゾーンが激突する寸前、錦が飛び込んできた。
「伝来宝刀!!」
切れ味のよい刀に酷似したシュートが叩きつけられる。
「くっ……!!」
強烈なその力に、小泉は必死に耐える。しかしそれだけではなかった。
「エボリューション!!」
天馬、剣城、神童の合体技が追い討ちをかける!
「うっ……わぁぁぁぁぁっ!!!」
5人分の力が乗ったシュートに押され、ひびが入った。
そこから見る間に亀裂が生じ、ついに崩壊した。
バランスを崩す小泉の横を、威力が大幅に削れたボールがすり抜ける。
「息吹!!」
「はい!!」
神童の指示通り、夕葉が飛び込んだ。
「彷徨霊ペルソナリタ!!」
夕葉の化身が姿を現した。
「グランドブラスタ!!」
切れ味のよい鎌鼬のようなシュート。帝国GKの雅野は身構えた。
「パワースパイク!!」
上から拳をボールに叩きつける。しかし、夕葉のシュートの威力が勝った。
雅野を弾き飛ばし、一気にゴールに突き刺さった。
1-1。同点ゴールである。
「やったぁぁぁ!!」
夕葉が歓声を上げ、天馬達もハイタッチをしながら雷門陣営に戻っていく。車田や霧野達も、同点ゴールに大はしゃぎし、戻ってきた前線メンバーをもみくちゃにした。
「そんな……嘆きの壁が……」
茫然としていた小泉だが、暫くして「ふっ」と笑った。
「これが雷門………なるほどな」
小泉の青眼がキラリと輝く。
「次は絶対に通さないさ」
一方、武市は忌々しげに剣城を睨みつけていた。
それを見た天馬は武市の方へ向かう。
剣城にとって、余計なお節介かもしれない。だが、このまま黙っている訳にもいかなかった。
剣城の友人として、キャプテンとして。
「剣城がフィフスセクターにいたのはずっと前のことなんだ。お兄さんの為に剣城はフィフスセクターに従っていた…でも、もう剣城は俺達の仲間なんだ!!」
天馬は武市をまっすぐと澄んだ目で見た。
「天馬…」
剣城はポツリと呟いた。言い表せない嬉しさが胸の奥にこみ上げてくる。
しばしの沈黙がグラウンドに漂った。