二次創作小説(紙ほか)
- Re: イナGO 銀色の悪魔【オリキャラ募集中!!】 ( No.118 )
- 日時: 2015/07/23 23:31
- 名前: マイタケ (ID: qsw8GWEd)
37話 人外の怒り
「兄さんの為だぁ…?」
武市から発せられたドスの利いた声に、天馬は息を呑む。そんな彼を、武市はギッと睨みつけた。
「フィフスセクターに尻尾振った奴が!何が兄さんの為だぁ!?ふざけんのも大概にしろ!!どうあがこうがクズはクズなんだよ!!」
「なっ…!!」
あまりな暴言に、一同は怒りを露わにする。いつものほほんとする柊もだ。
「テメェさっきから人のことクズクズ言いやがって!!テメェはゴミ以下だ!」
口調もガラリと変わり、今にも武市に掴みかかる勢いだ。
「あなたなんなんですか!?あなたこそふざけないでください!言って良いことと悪いことの区別も出来ないほど頭がおかしいんですか!?」
温厚な夕葉も怒気を隠さない。
2人を引き金にした雷門イレブンの怒りの声。それら全てに言い返そうとした時だった。
「ホントだよね〜。腹が立つたっらありゃしないよ〜」
能天気な、しかし恐ろしいほどの殺気が満遍なく滲み出ている少女の声がした。
武市のすぐ後ろから。
「!?」
思わず振り返ろうとした武市の首に冷たいものが当てられる。
「ヤッホー、久しぶり〜」
「ゆず…!?」
そこには空中で逆さまの柚樹がいた。相変わらずのひざ下丈のゴスロリ、そしてその手には禍々しい形状の巨大な鎌。その刃を武市の首に押し当てていた。
「柚樹…私の分も残して」
小さな声と共に、破格のスタイルをもつ、浴衣を着た美少女がヒラリと降りてきた。無表情だがその目にある明らかな敵意と殺意が武市に注がれている。
「うんうん、わかってるよー、つばっきー。でもこいつ」
柚樹のオッドアイが冷酷に、激しく輝く。
「殺しちゃいたいよね。京介散々ブジョクしたんだから」
「たっぷりと地獄を見せて首を掻き切って心臓をえぐり出す」
「えー、私はこの顔挽き肉にしてブサマにしてやりたーい」
「同意」
なかなかえげつない人外美少女2人の会話。剣城を罵倒する武市に対し、雷門イレブン以上に怒り狂っている。
しかも、椿姫はいつもの数百倍以上に饒舌ではないか。
「若干生きてる状態で鍋で煮込むのー」
「皮と肉を骨が見えるまで削って、その骨をジワジワと溶かすのはどう?」
「おっ!いいねー」
グロすぎる2人の会話に、誰もが眩暈を覚える。武市に至っては、柚樹と椿姫がマジで言っているのを12分にわかっているので顔面蒼白だ。
「薫さん……」
「んー、ちょっとマズいか…」
薫は静かに溜め息をついた。