二次創作小説(紙ほか)

Re: イナGO 銀色の悪魔【オリキャラ募集中!!】 ( No.122 )
日時: 2015/08/03 18:15
名前: マイタケ (ID: DKs/wtA1)  

38話 ひとみん見参
「えぇぇぇ〜!!!」
「えぇぇぇ〜!!って言われてもなぁ…」
「黎のバーカー!!」
「いや御前命令」
黎は困ったように溜め息をつく。柚樹の肩を、椿姫がポンッと叩いた。
「大丈夫…私達が潰す」
「つー訳だ。後で甘いもん奢るから」
「やだ」
「誰か刹さん呼んでこい」
「(^o^)/ハーイ」
『あなたが言ったらロクなことがないから却下』
柚樹達のやりとりを、天馬達は何とも言えない目で見ていた。
「…本当に、銀色の悪魔か?」
「……ああ」
御門の問いに神童は頷いた。
遡ること数分前、御前命令によりベンチ入りを宣告された柚樹。彼女を宥めるため、4人(主に黎と椿姫)は必死なのだ。
「むぅー、わかった」
代わりに、と言うと、柚樹はクルリと踵を返した。レースいっぱいの裾が翻る。
柚樹はゆっくりと大きく息を吸い————
「ひっとみぃぃぃぃぃん!!!!!!!」
バカでかい声で叫んだ。
誰もが顔をしかめ、耳を塞ぐ。
そのコンマ1秒後————



「うるせぇぇぇぇぇ!!!誰がひとみんだゴラァァアァァァ!!!」



柚樹以上にバカでかい声がした。
その一瞬後に現れたのは無駄にデカい、天城より遥かに大きな巨躯の持ち主・磐城瞳だった。
「柚樹!テメェいつになったらそれやめるんだ!!!」
「ひとみん、私の代わりに試合出て!!」
サラッとスルーして柚樹はそう言った。
「ひとみん、暇そうだもんな」
「テメェも言うな!!」
黎にもツッコミを入れ、雷門イレブンを見回した。
「これが雷門イレブン?ひ弱そうな奴等だな」
そう言うと堂々と胸を張る。
「俺はデーモン・エンジェルFW、磐城瞳だ!!」
空気を震わせる野太い声。だが天馬達はその内容の方に目をパチパチさせた。
「磐城……」
錦が呟き、
「………瞳?」
狩屋がその名を呟いた。改めて磐城を見る。
無駄にデカい、中学生とは思えぬ身体。そんな磐城に瞳と言う可愛らしい名前、
「似合わねー」
倉間のその呟きが引き金となった。
「ブフッ」
「アハハハハ!!!」
誰も彼もが爆笑し始めた。常に冷静な神童、霧野、剣城といった者達も、明後日の方向を見て肩を震わせている。デーモン・エンジェルでも、柚樹と麗夢は遠慮なく笑っている。
「笑うなぁあぁぁあぁぁ!!!!!!」
磐城のその悲鳴じみた怒鳴り声が余計に笑いを誘い、グラウンドを転がる者も現れた。神童達も堪えきれず、小さく吹き出す。


磐城瞳、哀れ。