二次創作小説(紙ほか)

Re: イナGO 銀色の悪魔【オリキャラ募集中!!】 ( No.151 )
日時: 2015/09/20 13:48
名前: マイタケ (ID: /OJeLYZk)  

53話
時は2日前に遡る。

「剣城!!」
部室に入ってきた剣城の姿を見つけ、天馬は声を上げた。
「「剣城〜〜〜〜〜!!!」」
「…………」
天馬と信助の抱きつき攻撃(?)を、無言で回避した。ゴンッ!!という痛そうな音が響き渡る。
「………。大丈夫だったか?」
神童は剣城を見上げた。
「はい。助けてもらいましたから」
「そうそう。大変だったんだよ〜」
後から来た柊がそう言った。その手には大量のチュッ●チャ●スがある。
「ちっ、あのまま爆ぜればよかったのに」
「真一聞こえてるぞ」
武市に、小泉が指摘した。
「あんまり言わない方がいいよ〜。柚樹ちゃんが保健室にいるから」
「!?!?!?」
武市の整った顔がひきつる。どうやら柚樹は彼のトラウマのようだ。まぁ危うく三途の川を渡らされかけたので仕方はないが。
「いいんですか?あの子、敵なのに」
夕葉が首を傾げる。彼女の言う通り、柚樹をここへ置くのは危険だ。
「ん〜、薫ちゃんがいいって言ってたし、大丈夫だと思うよ〜」
それに柚樹は対魔物用の銀の弾丸を撃ち込まれた。半分人外であっても、普通の人間と同じ位の治癒力しか発揮出来ない。一応止血はしているが、薫達と柚樹の力の質は全くもって正反対。下手に治癒用の術をかければ反発を起こして傷が広がるかもしれない。
「……って言うわけだから、当分は動けないし。大丈夫でしょーって薫ちゃんが」
「軽いなおい」
倉間がそう言った。
「様子見してみようか」
「止めといった方がいいですよ。傷に障るから」
霧野の言葉を遮ったのは薫だった。
「月影柚樹にとったらここにいる全員が敵。意識が無くてもあの子にストレスを与えるのは確かです」
そんなことをすれば、傷の治りに影響しかねない。
「だから、目を覚ましたらボクが知らせます」






「月影柚樹が目を覚ましたよ」
練習の休憩中、薫がそう言った。
剣城が無言で踵を返す。他の面子が何かを言っているが今の優先順位は彼の中でもう決まっていた。
「ゆず!!」
保健室の扉を思いっきり全開にする。
「?京介……?」
その声を聞いて脱力しかけたが、すぐにカーテンを開けた。
「っ、ゆず……」
そこには金と紅の瞳を持つ、掛け替えのない少女が驚いたように剣城を見上げていた。