二次創作小説(紙ほか)

Re: イナGO 銀色の悪魔【オリキャラ募集中!!】 ( No.154 )
日時: 2015/11/13 19:27
名前: マイタケ (ID: MIiIBvYo)  

54話
「おいしー!!」
「そう?あ、まだあるけどどう?」
「食べる食べる!!」
「…………」
「ふぃふぁふぁふぇ〜♪(幸せ〜♪)」
「よーしよーし」
「……………何してるんだお前ら」
「「ん?」」
左右異色の双眸と、深緑の両目がこちらを見てくる。
「ふぉふふぁふぉふぉーふふぇ〜?(どしたの京介〜?)」
「あ、剣城も食べさせたいの?」
「違う」
どういう状況だこれは。
目の前にはハムスターのようにモグモグとパフェを食べる柚樹。その柚樹の頭をよしよしと撫でる薫。
改めて見ると2人ともタイプは違えど美少女だ。そしてその性格と精神年齢は正反対だが背丈もほぼ同じ。
「なんでこうも仲良くなってんだ」
薫と柚樹は敵同士のはずじゃないだろうか。
そんな視線で薫を見た。薫はシレッとした顔で、
「いや?色々意気投合しただけだし、ね〜?」
「ねー?」
悪魔なのに天使の笑顔が眩しすぎる柚樹さん。
「かおちゃんこれおいしい!!」
「そっかぁ。よかったよかった———剣城もこっち来なよ。まさか怪我人に動いてもらおうなんて思ってないよね?」
「…………」
こいつ言外に「サッサと来やがれこの野郎」って言ってやがる。
流石無限人格。こうも人格を変えてくるとは。
そのあたり、薫のプロとしての腕がよくわかった。
仕方なく薫の隣に座る。その間、柚樹は剣城に見向きもしない。ひたすらスプーンを持つ手を動かしている。
何だろう、少し寂しい。
「つばっきーと互角……?いやそれ以上!?」
「つばっきーって九重さんのこと?」
「うん!!かおちゃんみたいに料理が上手なの!!」
「へぇ。剣城は食べたことある?九重さんの料理」
「小さい時にな」
「聞いたよー。京介食べる度に『まあまあ』しか答えなかったって」
「うわ普通すぎ。もう少し気の利いた台詞言えなかったの?」
「そこまでダメ出しされる気はない」
ツンッとそっぽを向き、もう答えないという意思表示をする。
「柚樹、これが世で有名なツンデレって奴だよ」
「へー」
「ゆずに変なこと教えるな!!!」
薫の方が上手だった。
「だって。柚樹は愛されてるねぇ」
意味深に笑うと、柚樹をよしよしと撫でる。
「み〜」
柚樹は気持ちよさそうに目を細めた。剣城はヒクッと頬をひきつらせる。
「薫………」
「京介どしたの?」
キョトンとする柚樹を見て剣城は言いたいことをグッと押さえ込んだ。
恨みがましい視線を向けても、薫は余裕綽々な表情だった。