二次創作小説(紙ほか)
- Re: イナGO 銀色の悪魔 ( No.16 )
- 日時: 2015/03/24 11:19
- 名前: マイタケ (ID: pRmfYtjO)
7話 転校生
薫からの電話から一夜明け
神童と霧野のクラスはいつにも増してザワザワとしていた。
「なんだ?」
「神童知らないのか?今日転校生が来るんだぜ」
神童は軽く目を見開いた。この中途半端な時期に転校生が来るなど珍しい。明日転校してくる薫は別として。
「全員席につけーっ」
担任の号令に神童と霧野達は席につく。全員、転校生が来るのを楽しみしている。
「息吹ーっ、入ってこい」
入ってきたのは女子だ。髪は白く、霧野のようにしたの辺りでツインテールにしている。たれ目で淡い青色の瞳で、優しげな雰囲気の少女だった。
「私は息吹夕葉と言います。宜しくお願いしますね」
どうやら性格も穏やからしい。薫や柚樹とは大違いだ。神童と霧野は深くそう思った。
夕葉の席は神童の隣だった。夕葉は早速神童に話しかける。
「神童君、ですよね。宜しくお願いしますね」
「ああ…」
「私、サッカー部に入ろうと思っているので」
「えっ?」
思わず神童が聞き返した時には、夕葉はクラスメートたちに取り囲まれていたのだった。
放課後、神童と霧野は夕葉と共に部室に来ていた。既に一年が揃っている。
「あれ?夕葉?」
狩屋の言葉に夕葉を除く全員がギョッとした。おい、相手年上だぞ。
「マサキ?久しぶり!!そういえば雷門だったよね」
「そういえばってヒドいな」
神童達は驚いた。今の今まで自分たちに敬語を使っていた夕葉が狩屋に対してタメ口になったのだから。
疑問が顔に出たのだろう。夕葉は此方を見てにっこりと笑った。
「私、マサキと薫と同じ施設にいたんです」
その一言で問題全てが氷解した。狩屋と薫はお日さま園という施設の育ちだ。夕葉もその施設で暮らしていたなら納得がいく。
「士郎兄さんと白恋の皆がお世話になりました」
「…………はい?」
新たな事実が浮上した。間抜け顔の天馬達(剣城、神童、霧野は除く)に、夕葉は更なる爆弾を放った。
「私、士郎兄さんの従妹なんです」