二次創作小説(紙ほか)

Re: イナGO 銀色の悪魔【オリキャラ募集中!!】 ( No.28 )
日時: 2015/03/28 23:06
名前: マイタケ (ID: iv9jnC9n)

14話 買い出しにて
霧野、影山、三国は買い出しに向かっていた。3人とも、じゃんけんで負けたのだ。だが料理に関して詳しい三国がいるのは心強いことだった。
3人は暫く会話をしていた。その話題は、次第に剣城と柚樹に関してになっていった。
「剣城君が女の子を愛称で呼ぶなんて意外ですよね・・・・」
「あれは確実に月影のことが好きなんだろうな」
「霧野、目が輝いているぞ・・・・」
まさしく新しい玩具を見つけた子供のように目を輝かせる霧野を見て、三国は呆れた。
「月影さんってほしいものがあるって言ってましたけど、何なんでしょう?」
影山の問いに2人は目を瞬かせた。言われてみるとそうだ。柚樹はあの時、「雷門を潰せば、御前が欲しいものをくれる」と言った。いったい何のことを言ったのだろうか。
「考えると、俺たちかなりぶっ飛んだことに巻き込まれているよな」
三国の言葉に、霧野と影山はそろって苦笑した。
革命だの、魔術結社だの、悪魔だの、今考えるとキリがない。
そのときだった。
「・・・・・・?雷門の子達かな?」
「もしかしてあれが霧野君?綺麗な子じゃない」


上から人の声がした。


「「「!?」」」
3人が上を見ると、2人の男女がいた。
片や、背中半ばまである青みがかった黒髪を適当にひとまとめにした、空色の綺麗な目を持つ三国よりも年上の少年。
片や、ショートカットの紫の髪に緋色の瞳の、霧野と同い年くらいでスタイルのいい妖艶な美少女。
どちらもデーモン・エンジェルにいた者たちだ。
「デーモン・エンジェル!?」
「どうしてここに!?」
「なにしにきたんだ!!」
3人の敵意をまともに受けながらも、2人は涼しげな顔で彼らの前に立つ。
少女は興味津々で霧野を見た。霧野は警戒態勢に入る。
「・・・・へえ、綺麗な子ね・・・・」
同性をも魅了するであろう笑みを浮かべ、霧野にしなだれかかった。学校ではかなりモテるが、女子からこんなことをされたことがないため、ぎょっとした。その間にも、少女はスタイルのいい身体を、これでもかというくらい霧野に押し付けた。
「ちょっ、おいっ!放せよ・・・・!!」
「あら可愛い反応。あなたみたいな子、好きよ?」
少女はそう言うと、





霧野の唇を奪った。






「———————!?」
霧野は驚愕のあまり硬直する。それは三国、影山もだ。パカッと口を開け、呆然と2人を眺める。少年は苦笑交じりにそれを見ていた。止める気はないらしい。
暫くして、少女は霧野から唇を離す。妖艶な動作で唇をペロリとなめた。
「ごちそうさま。意外と柔らかいのね」
「・・・・・!!い、いきなり何するんだ!!」
「なにって・・・・キス」
少女はしれっとした顔でそう言った。
「華南、むやみやたらと人にそんなことしてはいけないよ?」
こちらはかなり温厚な性格らしい。やんわりと少女を嗜める。華南と呼ばれた少女はそっぽを向いた。
「ごめんね?華南は外が初めてなんだ。こういうこと、ちゃんと理解してないから・・・・」
更に常識人らしい。キチンと頭を下げる。
「い、いや・・・・ところで、なんでここに・・・・?」
衝撃から帰ってきた三国が聞く。少年は目を瞬かせた。
「そういえば自己紹介がまだだったね。俺は相楽尚さがらなお。16だ。で、こっちは」
雅華南みやびかなん。14」
「それで・・・・どうしてお2人はここに・・・・?」
影山の問いに「ああ」と尚が答える。
「柚樹がね、剣城君のところに向かったんだ。外のことを教えてもらいたいって。俺たちはその回収」
柚樹という名前に、霧野たちは顔色を変えた。つい先程、薫が要注意と言ったのだ。だが剣城のことだ。守らないに決まっている。
そんな彼らをよそに、尚はキョロキョロと辺りを見た。
「本当に誰もいないね。これなら大丈夫かな」
「?どういう意味だ・・・・・ですか」
三国は相手が年上だということを思い出し、あわてて敬語にする。尚は気にしていないようだ。華南は相変わらずそっぽを向いたままだった。
「御前が人を消したのはね、柚樹や華南みたいに能力を持ったことで親に捨てられた、外を知らない子達を外に慣れさせるためだよ」
あの人、悪役ぶってるけどすごく優しいんだ。
そういって尚はニコリと笑う。その笑みからして、嘘は言っていないようだが、ありえない。と、3人は思った。華南はようやくこちらを向く。
「いま、ありえないとか思ったでしょ。言っとくけど、尚は嘘なんてつかないわ、ゴッドエデンの教官みたいな愚鈍な連中じゃあるまいし」
「あ、華南の能力は心読みだから気をつけてね?」
「・・・・・尚」
華南が半眼で尚を見た。彼は「おっと」と自身の口を塞ぐ。
「俺が言えるのはここまで。もし柚樹を見つけたら教えてね?」
それと同時に2人はフッと姿を消した。
「き、消えた・・・・」
「なんか、嵐みたいなやつらだったな」
影山と霧野は呆然と呟く。三国は手をパンパンと叩いた。
「とりあえず帰ってみんなにこのことを報告しよう」
「「はい!!」」
3人は学校に向かって駆け出した。
















「そういえば、霧野先輩のあれは・・・・」
「言うなよ影山」
「ひっ、ひいいいいいいいいいいい!!!」