二次創作小説(紙ほか)
- Re: イナGO 銀色の悪魔【オリキャラ募集中!!】 ( No.35 )
- 日時: 2015/04/19 14:07
- 名前: マイタケ (ID: IoxwuTQj)
16. 謎の二人
天馬たちは円堂と鬼道の組んだ特訓メニューに明け暮れていた。
「輝たち、遅いですね・・・」
「確かに・・・・」
天馬の呟きに神童は頷く。
このとき、霧野たちは尚と雅に遭遇していたのだが、彼らが知る由もない。
霧野たちの身を案じながらも、練習に励む。デーモン・エンジェルはいつ襲撃してくるのか分からないのだ。今よりも強くならなければ勝ち目などない。
「・・・・と、あ」
シュートしたボールがグラウンドの、階段の上に跳ね上がった。天馬は自分のドジさに呆れながらも、ボールを取りに走り出した。
「どこに言ったのかなぁ・・・・」
天馬はキョロキョロと辺りを見渡す。そこにはボールの影は見当たらない。
なくしたのだろうか、そんな焦りが胸中を支配した、そのとき
トンッ、トンッ、というリズミカルな音がかすかに聞こえた。
「?」
霧野たちが帰ってきたのだろうか。そんな考えが脳裏によぎる。首をかしげながらもその方向に向かった。
そこには2人の少年少女がいた。
一方は破格のスタイルを持つ美少女。もう一方は金色の髪の少年だ。
どこかで見たことがある顔ぶれである。そう思いながらも、天馬は2人に近寄った。
「あの・・・」
声を掛けると、2人はこちらを見た。少年はボールを差し出す。
「これ、お前の?」
「えっと、・・・・・うん、そうなんだ。」
ありがとう、と礼を言い、ボールを受け取った。ほんの一瞬だけ触れたその手は氷のように冷たく、天馬の背筋に寒気が走った。
「君達は、誰なの?」
天馬の問いに少年はニッと人懐っこく笑う。少女は相変わらずの無表情だった。
「オレは氷神黎。ポジションはキーパーだ。で、こっちが・・・・・」
黎は少女のほうを見た。その目は「自分で名乗れ」と言っている。少女は無表情のまま天馬のほうに向き直った。
「九重・・・・・九重、椿姫」
「へぇ、いい名前だね!!」
天馬の言葉に椿姫はかすかに頷く。心なしか、嬉しそうだった。
「・・・・・・ありがとう、天馬」
「そういやあさ、雷門ってここで練習してるんだよな?」
黎が急に話題を変える。天馬は突然のことで反応できず、椿姫は半眼になった。
「・・・・黎」
「ん?いやあ、悪い悪い。こっちのほうが優先するべきことだろ?」
「・・・・・・・」
椿姫は沈黙するも、小さく頷いた。
意味が分からず、首をかしげる天馬に、黎は笑みを崩さず、こう言った。
「俺ら、お前らに喧嘩吹っかけに来たんだ」
強い風が三人を激しく打ち据えた。
*更新サボりすいません(土下座)