二次創作小説(紙ほか)
- Re: MAJOR×キン肉マン〜清水大河を巡る決闘〜 ( No.10 )
- 日時: 2015/03/27 19:16
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
種に交われば種に非ず。
これは、完璧超人界に伝わる格言。
それを言ったのは、我ら完璧始祖10人の命の恩人である超人閻魔——もとい、「あやつ」だ。この言葉には「他の属性の超人と関わりを持つと、感化されてしまい完璧超人としてのアイデンティティが失われてしまい、堕落してしまう」というニュアンスが込められている。
つまり、完璧超人にとって自分達以外の種族とかかわることはご法度なのだ。
これまでにも、正義超人と関わり完璧さを失ったネプチューンマン、下等超人の感情とやらの可能性に興味を持ち、我らを離脱したゴールドマン、シルバーマンの兄弟がいたように、他の種族と交わることで起きるレベルの低下をあやつは恐れているのだ。
だが、こともあろうにあやつに対する忠誠心だけは完璧始祖の中でも高い、拾式(テンス)が人間の少年の家に居候しているという問題は、我らの組織維持に関わる大問題になる。
だから速急に対処し、奴の処遇を決めなければならないのだが——ガンマンのせいでうまく会議が進まない。ガンマン、シングマン、カラスマン、サイコマン。
私の後の番号の始祖は性格に難がありすぎる。
「ふう……」
頭を押さえ、ため息をつく。
中間の番号というものは辛い物があるが、彼らをまとめなければ私は始祖失格だろう。
さて、サイコマンを誰に頼んで連れ戻してもらおうか。
ミラージュマンに頼むか?
いや、彼は始祖の門の寝ずの番という大事な役目がある。
彼がいなくなったら、問題のあるガンマンとシングマン、カラスマンを誰が制御するというのか。アビスマンは超人墓場として多忙を極めているし……やはり少々能天気で楽天的ではあるが、ペインマンが適任だろう。私は彼の部屋に行き、頭を下げて頼み込んだ。
リーダー格ともあれば、仲間に頭を下げるのは当たり前なのだ。
彼は私の頼みを快く引き受け、オリジンゲートからサイコマンのいる人間界へと飛び出していった。さすがに会議の運営は疲れたため、少し眠ることにしよう。
多少睡眠をとった程度で大事になるわけではないのだから。