二次創作小説(紙ほか)

Re: MAJOR×キン肉マン〜清水大河を巡る決闘〜 ( No.16 )
日時: 2015/03/28 17:02
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

ガンマンと別れ、彼のいう高校球児を探すことにした。
私もサイコマンにはいつもバカにされていたという屈辱的な思い出がある。からかってばかりいる彼に、たまには一泡吹かせてやるのも悪くない。その一心で、私は神奈川県全域の高校を探し回っていた。
だが、目的であるサイコマンと居候している少年の姿は一向に見つからない。どうすればいいだろうか。
上空を滑空しながら不安に陥っていると、妙なグラウンドを発見した。
グラウンドは、普通ならあり得ない屋上に設置されている。
しかも、何やら野球部が練習しているではないか。
もしかすると、この場に標的がいるやもしれん。
己の直感だけを頼りに急降下し、そのグラウンドの真上で停止する。
そして練習をしている野球少年達に大声で呼びかけた。

「ギラギラ、そこの野球部員共—ッ!」

突然の大声に彼らは一斉に上空を見上げる。
私の姿を見るなり、気が遠くなった野球部のマネージャーと思しき少女がいたが、まあ、それは気にしないでおこう。

「なんだよ、化け物! 俺達に何か用でもあるのか!?」

赤毛の少年が威勢のいい声で訊ねた。

「私は化け物などではない。完璧捌式シングマンだ! お前達に訊きたいことがあってここに来た!」

「なんだよ、行ってみやがれ!」

赤毛少年はバットを握りしめ挑発するが、その腰は思いっきり震えていた。そんなにこの私が怖いのだろうか。
一応浮遊したままではいちいち叫ばないといけないので、取りあえず彼らの元に降りることにした。屋上にある妙なグラウンドに着地した私は、早速彼らに訊ねる。

「お前達は、この男を知っているか?」

皆に見えるようにサイコマンの写真を大きく掲げる。
だが、誰しも知らないという。

「そうか……手間をかけたな」

練習の邪魔をしたことを詫びて、この場から去ろうとしたそのときだった。

ガラガラガラッ

屋上のドアが開いて、少年と私の探し求めていた怨敵であるサイコマンがその姿を現した。

「これはこれは御機嫌よう、捌式さん」
「ギラギラ、遂に見つけたぞサイコマン! 今までの怨みを込めてこの場で粛清してやるっ」
「ニャガニャガ、それは面白いことを言いますねぇ。ですが、あなたがこの私に勝てるとでもお思いなのですか?」
「当然だ、だから来た!」

本当は偶然奴の方から姿を見せただけなのであるが、それを言ってはカッコ悪いため、敢えて言わないことにした。

「サイコマンよ、この私の積年の憤りを今こそお前にぶつけてやるっ」