二次創作小説(紙ほか)
- Re: MAJOR×キン肉マン〜清水大河を巡る決闘〜 ( No.18 )
- 日時: 2015/03/28 19:27
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
大河さんの練習風景を朝と午後の2回拝見させていただきましたが、下衆人間にしてはなかなか素晴らしい動きをしています。ボールのコントロールも巧みで、小学生時代に4年間レギュラーをしていただけのことはありますねぇ。
彼らの練習を堪能したところで、私は今頃待ちくたびれていると思われるシングマンの元へと向かうことにしました。もちろん、大河さんには夕飯までに帰ってくることを伝えました。
本当のことならば、彼と一緒に帰りたかったのですが、この際仕方ありません。
聴力をあげてシングさんの音を探知し、下降します。
彼がリングを作り上げたのは、高層ビルの屋上でした。
着地した私は、彼に口を開きます。
「なんとも物騒な場所にリングを設置したものですねぇ。これでは観客の集まりようがないじゃないですか」
「ギラギラ、当然だ。お前は誰にも発見されず、この場でこの世の終わりを迎えるのだからな」
「ホーホホホホホホホホホ。それは私のセリフですよ、捌式さん。では、いい加減に始めるとしましょうか!」
カアァン!
どこからか試合開始のゴングが鳴り響き、私達の試合が始まりました。
シングマンはゴングが鳴るなり、まるでサイのように突進し、パンチの乱れ打ちを見舞います。ですが、それを私はすべて軽くいなします。
「ギラ」
パンチが効かないとわかると、今度は首筋目がけてジャンピングキックを放ちますが、その程度の蹴りは軽く受け止められます。打撃合戦は不利と判断したのか、彼は間合いを取り、その黄色い瞳で私を睨みつけます。
「ならば、こうしてやる〜っ」
その巨体を生かし私を持ち上げ、そのままデスパレーボムでマットに叩き付けますが、受け身が巧みなので、蚊に刺されるよりも痛みは感じません。立ち上がってきた隙を逃さずラリアットを食らわせてきますが、それをかいくぐって、逆に彼を一本背負いで放り投げます。
そのまま反対側のコーナーポストに激突し倒れますが、宇宙金属ボディの彼には効果が見られないようです。それならばと、飛び上がって逆さで回転しながら装束のドレスに炎を纏い、彼に体当たりします。
「イグ二シフォンドレスーッ!」
「ギラ〜ッ」
立ち上がったところに連続の技を受けた彼は、大きく体勢をよろめかせます。僅かに彼の金属の体躯から焦げた匂いが発せられますが、それ以外の異変は見られません。
「お前がそうくるのなら、私はこうだ!」
彼はロープに飛び乗るなり、両肩の膨らんだようなアーマーを展開し、回転鋸を出しますと、その刃を猛回転させながら突っ込んできます。
「ショルダーアーマリー=ディスクカッターッ!」
「甘いですね、捌式さん。その程度の刃は受け止められますよ」
私の自慢は外見とのギャップがある握力。その力は対戦相手の皮膚を軽々と毟り取れるほどです。無論、彼の軟弱な回転鋸など、歯牙にもかけません。またしても彼を放り投げますが、今度は空中で身を翻しコーナーへの衝突を避けました。
さすがは完璧始祖を名乗るだけのことはあります。
ですが、残念なことに、彼は私を倒すだけの手段がないのです。
まだ夕飯までには時間がありますので、ちょっと遊んであげるとしましょう。私は帽子からナイフを出してそれを回転させながら、向かって行きます。
「八つ裂きハットーッ」
「そんな貧弱なナイフなど、私のボディの前には無意味だ」
彼の発言通り、私のナイフ付きの帽子は損傷してしまいましたが、これで彼の堅さを再確認することができました。
「ギラギラ、お前に私の真骨頂を味あわせてやる。シング=デモリッションウェーブ!」
シングマンは技名をさけび再度コーナーポストに着地し、技名を叫んで両腕を目上でクロスしました。
「マッ!」
その掛け声と共に鼓膜が破れそうなほどの大音量がまるで音叉のように響き渡ります。
「サイコマン、今までお前に盟友のガンマンをコケにされてきた私の憤りをとくと味わうがいいーっ!」