二次創作小説(紙ほか)
- Re: MAJOR×キン肉マン〜清水大河を巡る決闘〜 ( No.8 )
- 日時: 2015/03/27 16:33
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
「……」
「大河さん、どうかしましたか?」
「別に」
「じゃあどうしてふてくされた顔をしているんです? せっかくの可愛いお顔が台無しですよ」
「うるさいなぁ。ちょっと静かにしてくれませんか?」
「お気に障りましたか。それは失礼しましたねぇ」
私の弟の大河は、先ほどからあまり面白くない顔をしている。
多分原因は、コイツの隣に座っているサイコマンだろう。
サイコマンは、本来ならば『キン肉マン』の登場人物であるが、異世界の壁を突き抜けてこちら側にきてしまったらしい。
まあ、基本『キン肉マン』の世界は超人が存在する以外に私達の住む世界とさほど変化はないけれど……
夕飯を食べ終わった彼は「おやつ」と称し、イスに座って煎餅を食べながらテレビを見ている。一応、彼はキン肉マン達の敵キャラなんだけど、こうした姿を見るとなんだか憎めない。
どうやら本人の話によると、道に迷ってしまって困ったところに救世主のごとく弟が現れて、ルックスも好みなこともあってか、一発で惚れてしまったらしい……ってヤバくない!?
このままでは、弟に危機が訪れるかもしれない。
生意気ではあるけれど、可愛い弟であることには違いない。
念のためにサイコマンに警告しておいた方がいいかもしれない。
私は飛び切りの作り笑顔で彼の前に現れ言った。
「あの〜、サイコマンさん、ちょっとお話があるんだけど、いいかな?」
「姉貴、もしかしてこのおっさんのこと——」
「あんたは黙ってて!」
「痛ッ」
大河の頭にゲンコツを見舞って黙らせると、それを唖然とした表情で見ていたオネェサイコマンの腕を掴み、そのまま急いで私の部屋へと向かう。そしてカギを閉めるなり、彼の服の胸倉を掴んで脅す。
「サイコマンさぁん、もしウチの弟に手ぇ出したらどうなるか分かっているでしょうねぇ〜」
「ニャガニャガ、下衆人間であるあなたに脅されても私は微塵も怖くありませんよ」
げ、下衆人間ですってぇ!
その刹那、私の頭の血管がブチブチと5本くらい切れた音が聞こえた。
「な……!?」
「あんた……私を舐めてんじゃねぇよ!!」
「ニャギャアアアアアッ」
彼の絶叫が部屋中に響き渡る。
それからしばらくたって、1階に降りると弟が不思議そうな顔で訊いてきた。
「あれ? おっさんはどしたの?」
「サイコマンさんなら疲れたからって言って眠っちゃったわよ」