二次創作小説(紙ほか)

Re: MAJOR×キン肉マン〜清水大河を巡る決闘〜 ( No.9 )
日時: 2015/03/27 17:07
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

「大河、起きなさい! 学校に遅刻するわよ!」
「はいはい、わかりましたよ」

俺は布団の中で生返事をして、僅かな微睡の時間を楽しんでいた。
どちらにしても、あと少しで目覚まし時計が鳴って起きるはめになるんだから、もう少しぐらい寝かせてもらってもいいだろう。
すると、音もなく、まるで亡霊のようにドアをすり抜けてある人物が入ってきた。

「ニャガ〜、おはようございます大河さん」
「ひっ!?」

その正体は昨日から俺の家に居候し始めた完璧始祖のひとり、サイコマンだった。

「幽霊みたいで気持ち悪いっすね」
「驚きましたか? これぞ私の得意技のひとつ〈完幻〉のスケルトンボディです」

今の彼の体は背後にあるドアが透けて見えるほど薄くなっている。
試しに触れることができるかと手を伸ばしてみると、俺の腕は彼の体を通過した。まるで本物の幽霊みたいだ。てか、邪魔だからいっそのこと成仏してほしい。

「世界を管理している完璧始祖に向かって、その物言いは失礼じゃありませんかぁ?」
「そうですか。
あの、もう少し眠りたいんで、出て行ってくれないっすか」

すると彼はパンと手を叩いて、

「それなら私と一緒に添い寝しましょう」
「気持ち悪い!」

枕をひっつかんで放り投げるが、彼には当たらない。
つーか、こんな力があるなら無敵じゃねぇの、コイツ。

「……あなたを怒らせてしまいましたね……わかりました、私は1階に行っておきましょう」

悲しそうな声でドアをすり抜ける彼の後ろ姿は、なんだか物悲しいそうに見えた。俺、彼に悪い事したかな……



「大河さんは今、高校生ですか?」
「そうっすけど、それがどうかしましたか」
「いえ、私はてっきり中学生かと思っていましたので……」
「あっそ。まあ、別にいいっすけど」
「そうですか? そんなこと言っていますけど、本当は内心傷ついているんじゃありません?」

心情をピンポイントで当てられたため、心臓がドキッとする。
チビなのは俺のコンプレックスだ。

「——どうだっていいでしょ。もう話しかけないでください」

朝食の席で、昨日と同じくサイコマンは俺と隣の席を確保した。
父さんは朝早く仕事に行くため、普段は俺と姉貴と母さんの3人で朝食を食べる。だから今までは俺の隣はいつも空いていたけれど、サイコマンが来たおかげで全部埋まってしまった。コイツと隣なのは嫌だけど、姉貴や母さんの傍にいるのは恥ずかしい。
思春期は辛いと思いつつ、味噌汁を飲み干し、ご飯を食べて、席を立った。

「ごちそうさま、じゃ、いってきまーす」
「お待ちなさい、大河さん」

サイコ野郎が俺の肩を掴んだ。
また昨日の二の舞かよっ

「な、なんすかサイコさん」
「お暇ですので、私も学校にご一緒させていただきますよ」

え、ええっ〜!?