二次創作小説(紙ほか)

Re: サトミちゃん家の8男子と8人の完璧始祖 ( No.28 )
日時: 2015/03/31 21:31
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

シノくんはシングマンの回転鋸攻撃を受けて、傷ついた。
全身のいたるところにできた傷口から血が噴き出し、見ているだけでもとても痛いことがわかる。けれど、シノくんは痛みを堪えながらも立ち上がってきた。

「これぐらいで倒れていては、サトミさまのお傍にお仕えする執事として失格ですから……」
「ギラギラ、立ち上がってくるとはなかなかの根性の持ち主ではないか。僅かではあるが、お前のことを見直した。立ち上がってきた礼として、私の必殺技を食らわせてしんぜよう!」

シングマンはクルリと1回転して華麗にコーナーに着地すると、両腕を発光させる。

何をする気なんだろう?

「シング=デモリッションウェーブ!」

彼は頭上で両腕をクロスさせると、声を上げた。

「マッ!」

するとまるで音叉のように耳が壊れそうなほどの衝撃波が発生し、ぼくとシノくんを攻撃し始める。耳を抑えているけど、それでもまだ聞こえてくる。次第に頭痛がしてきて、眩暈も起きてきた。
足がフラフラになり、立っているだけでも辛い状態だ。
ふと、シノくんを見つめると、彼はキランと目を輝かせ、服の袖から何かを取り出した。黒い棒のようなもの……これって、もしかして——

「ケノくん、よく気が付きましたね! これはマイクです!」

キララン。

シノくんの目の輝きが一層強くなり、相手に向かって指を差し、マイクを口に当てた。

「目には目、歯には歯、音には音……シングマン、ぼくと歌唱対決ですっ」
「よかろう、犬塚シノ、全力でかかってくるがいい」

こうして、シングマンとシノくんの歌唱対決が始まった。