二次創作小説(紙ほか)
- Re: サトミちゃん家の8男子と8人の完璧始祖 ( No.3 )
- 日時: 2015/03/30 08:40
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
「そ、それってすごく、すごーくやばいんじゃ……」
「そうだ。少なくともぼく達が暮らすスペースは激減する。何しろ、巨人が8人もいるからな」
「そっか、じゃあ、どうするの?」
私がゲンパチに問いかけると、それよりも早くブンゴが動いた。
「こいつらを追いかえしてやるっ」
さすが、元学校一の不良、こういう時は頼りになるね。
「おい、コブンゴ、やめろ!」
「うっせぇウソクセ、オレはなぁ、どこのどいつかしらねーよーな奴らにこの家に住みついて欲しくねーんだよ!」
ソウスケが止めようとするけれど、ブンゴはそのままダッシュしていき、ソファとリビングにいるふたりの巨人の間を通り抜け、冷蔵庫から食べ物をあさっている岩のようにひび割れた肌にヘラジカのような角を生やしたひとつ目の巨人に向かって、飛び蹴りをお見舞いした。
だけど、その巨人は彼の蹴りを片手だけで軽々と捕まえ、それを目の高さまで持ち上げると、大声を張り上げた。
「シャバババーッ! この完璧漆式(パーフェクトセブンス)ガンマン様に歯向かうとはいい度胸ではないか、下等人間よーっ」
そして、私達に向かってブンゴをポイッと放り投げる。
高速で向かってくる彼をゲンパチがキャッチした。
「ブンゴ、しっかりしろ!」
「……やべぇな、このオレが、手も足もでねぇなんて……」
苦しそうにブンゴが言うと、突然、私達の目の前に、ひとりの巨人が現れた。その巨人は他の巨人達と違って白い帽子に装飾のついた白装束という、オシャレな恰好をしていて、私達に礼儀正しく頭を下げるあたり、紳士のような気がした。
ピエロみたいな白いメイクと赤い唇がちょっと気になるけど……
「ニャガニャガ、これは漆式のガンマンさんが無礼を働いてしまったようで、申し訳ありませんねぇ」
「あなた方は一体何者なのですか!?」
シノが暑っ苦しく訊ねると、彼は「ニャガニャガ」と笑って口を開いた。
「おお、なんと暑苦しい方なのでしょうか。その暑苦しさはクーラーでもつけないと治らないようですねぇ。まあ、それはいいとして、私達が何者なのか、ここにおられるみなさんに、この私が説明してあげるとしましょうか……私達は、あなた達の住むこの世界とは別の世界からやって来たもの……俗に言う超人と呼ばれる種族です」
「超人!? ってことは、あなた達は、映画に出てくるスーパーマンと同義の存在ってこと!?」
「そうです。里見サトミさん」
「ど、どうして私の名前を……」
「私はあなた方の情報は全て調べていますからねぇ。これぐらい知っていて不思議ではありません」