二次創作小説(紙ほか)

Re: サトミちゃん家の8男子と8人の完璧始祖 ( No.42 )
日時: 2015/04/02 08:45
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

どうしちゃったの?
ケノはさっきまであんなにペインマンに攻撃を加えていたのに、それが嘘だったみたいに消極的になってきている。
不思議に思っていると、ミラージュマンが落ち着いた声で言った。

「彼の攻撃が鈍くなってきたのは、普段あまり使わない体力を消耗した上、助け出したいと躍起になっているジンベーの寿命を告げられ、そのショックのあまり動揺しているからだ」
「ジンベーは長くは生きられないと言う現実に直面し、己の信念を失いつつある。やはり、人間というものは脆い生き物だな」

続くジャスティスマンの口調に、わたし、思わずカッとなって椅子から立ち上がった。

「ちょっと! いくらなんでもそんな言い方酷過ぎるよ!」

わたしの声に彼は顔だけこちら側に向けて、

「酷い? 私はただ彼の現状をありのまま解説しているだけだ。酷いも何もない」

彼の冷静な口調に、返す言葉もなかった。
現にケノはペインマンに圧倒されていて、パンチの1発ですら当てることができなくなっている。彼は、今、苦しんでいる。大好きなジンベーと過ごせる時間が僅かしかないことに。

「テハハハハハハ……犬坂ケノぉ、お前は人間にしては本当によくやった。その度胸だけは認めてやろう。だが、惜しむらくは、この私の緩衝材ボディを破ることができなかったということかなぁ?」

彼は敵に返す気力も失っていた。つまり、それほどペインマンの告げた事実は大きかったということだ。

「お前は小さな体躯で神に準ずる超人である完璧始祖の私を相手に精一杯がんばった。だが、ジンベーを助け出せる男ではなかったのだーっ!」

彼はケノの頭と腕と足を同時に、関節技で極め始めた。

「これぞ、我が至高の必殺技、完璧伍式奥義、テリプルペイン=クラッチ!」

ケノは技を食らって失神し、リングに倒れて動かなくなった。

●犬坂ケノVS完璧伍式ペインマン◯