二次創作小説(紙ほか)

Re: サトミちゃん家の8男子と8人の完璧始祖 ( No.48 )
日時: 2015/04/03 05:35
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

ケノが負けたことで、残りの男子達が劣勢になってきた。
特に、1番ピンチなのが、ソウスケだ。
彼は対戦相手であるガンマンに手も足も出ず、一方的にサンドバックになっている。
顔は殴られ続けて腫れ上がり、キャンバスは血が大量に流れ落ち、真っ赤に染まっている。

「シャバババババババ! ソウスケよーっ、お前は所詮ただのイレギュラーに過ぎんのだぁーッ!!」

ガンマンは、その丸太のような極太の腕でソウスケの細い首にラリアートを見舞ってロープに飛ばすと、跳ね返ってきたところに蹄のついた足から繰り出される強烈なキックで追い打ちをかけている。酷い……もう、ソウスケは抵抗する力も残っていないはずだのに、ここまで痛めつけるだなんて……

「それが、完璧漆式ガンマンという男だ」

画面を見つめながら、ミラージュマンが言った。

「ガンマンは、我ら完璧始祖の中でも容赦の無さでは1位、2位を争うほどの男でな、例え相手が人間であろうと超人であろうと、リングに上がった者は完膚なきまでに叩き潰し、己の圧倒的力を観客に見せつけようとするのだ」

するとジャスティスマンも口を開いた。

「奴は始祖の中でも特に過激かつうるさい男だからな。あのソウスケという対戦相手も哀れなものよ……」

信じられなかった。今まで何の感情も見せなかったはずのジャスティスマンが、ソウスケに同情していることが。それはつまり、それほどガンマンが危険で勝ち目の少ない相手だということを意味している。

「ペインマン、シングマン、アビスマンの3人は優しい男で、現にお前達を失神程度で試合を終わらせ、命を奪うような真似はしていない。アビスマンでさえ、グレイブヤードタックルの威力をギリギリまで軽減していたのだ。だが、あのガンマンは全力で敵を葬りさろうとしている!」
「じゃあ、このまま行くと、ソウスケは死んじゃうってこと!?」
「ウム。それもただ死ぬのではない。文字通りバラバラにされて殺されるだろう」

ソウスケが、このまま行くとガンマンに殺されちゃう!

そのとき、何者かがガンマンとソウスケのいるリングに飛び込んできた。それは、黄緑色のざっくりカットに同じ色の瞳に黄緑色の中国服に身を包んだ美少年だった。
頭頂部には黄色い角が生えているけど、アレはアクセサリーなのかな?
彼はふたりの間に割って入ると、不審そうに見つめているガンマンを尻目に、満身創痍のソウスケをリングに降ろし、カンフーのような構えを取った。

「シャバババババ……貴様がこの私に粛清されるべき、粛清対象第2号かーッ!!」
「オレは武道家キャメキャメ! 彼の代わりに、お前の相手になってやるよ」