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二次創作小説(紙ほか)
- Re: トーマの心臓 天使は悪魔を愛するか ( No.1 )
- 日時: 2015/08/03 21:31
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
ぼくはこの半年の間
ずっと考えていた
ぼくの生と死と
ひとりの友人について
ぼくは成熟しただけの子どもだということは
じゅうぶんわかっているし
だからこそこの少年の時の愛が
なにか透明なものへ向かって
(性もなく正体もわからない)
投げ出されるのだということも知っている
これは単純なカケなぞじゃない
それからぼくがユーリを愛したことが
問題なのじゃない
彼がぼくを愛さねばならないのだ
どうしても
彼を生かすためならば
ぼくは自分の体が打ち砕かれるのなんか
なんとも思わない
そしてぼくは生きている
彼の目の上に
☆
あの日
ぼくは一枚の紙に
恋文を書いた
心を閉ざしたひとりの友人
ひとつ年上の学級委員長に
ぼくは彼を愛してる
心の底から
今の彼は皆に心を閉ざしている
それはなぜだかわからない
けれどこれだけはわかる
彼から笑顔が消えた
あの明るい笑顔が
決して自惚れはないけれど
彼の心に光を取り戻せるのは
ぼくしかいない
ユーリが昔みたいに
笑顔をみんなに見せてくれるのなら
ぼくの命がどうなったって構わない
彼が天使の羽を取り戻せるのなら
ユリスモール
ユリスモール
これがぼくの愛
これがぼくの心臓の音
きみにはわかっているはず
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