二次創作小説(紙ほか)
- Re: サトミちゃんちの8男子〜初心に戻って〜 ( No.139 )
- 日時: 2015/07/30 09:43
- 名前: ホープスプリング (ID: SFu6B5ia)
では続き。
ーHAPPY編ー
シ「サトミ様!今日のお昼ご飯は、そうめんでございます」
へえ!今日はそうめんかあ!
サ「いただきまあーす!」
スルスル…ずるずる…ずずずずず…
そうめんをすする音だけが聞こえる。
サ「そうめん、久しぶりに食べたけど、おいしーい!」
シ「お口にあって、よかったです!」
ホントにおいしい!
ミ「そうめんは、体にいいし、とってもいいよな!」
うん!あたしもそう思う!
全「ごちそうさまあ!」
みんな、あっという間に完食。
サ「ふうー!美味しかったー!」
ミ「サトミ、ちょっといいか?」
声をかけてきたのは、ミッチーだった。
サ「うん?どうしたの?」
ミ「ここじゃアレだしよ、ベランダで話そうぜ」
うん。いいよ。
ミ「試練の事だけどよ」
サ「うん。試練がどうかした?」
なんか、すごい、意味深な雰囲気が、あたしたちの間に流れてる……
ミ「サトミ、少し頑張りすぎてね?」
サ「え?どういう事?」
ミ「えーっと…つまり…」
ミッチーは、頭をかきながら話す。
ミ「あんまり無茶しても、体に悪いっつーか…えーっと…だから、試練っていっても、ほどほどでも大丈夫なんじゃねーかって、思うんだよな、オレ」
ほどほど?
ミ「サトミが試練やってる時、オレらモニターで見れるようになってんだけどよ、オレが見る限り、頑張りすぎてんじゃねーかって、思うんだよな」
サ「頑張りすぎ、ねえ…」
うーん…でも、頑張らないと、試練乗りこえられないし……
ミ「あんまり考えすぎても、よくねーと思うし、どっちにしろ、試練は近いうちに来るもんなんだろーし、気楽にいったら、いいんじゃねーかって感じで」
サ「……そうだね」
もしかして、心配してくれてるのかな…だとしたら、ありがとうだよね。
ミ「ま、あんまし考えすぎないで、その時になったらなったで、考えよーぜ!」
ミッチーが、ニカッと笑う。そうだね。あんまり考えすぎても、よくないもんね!
サ「ありがとう、ミッチー!」
ミ「まあ、オレらは少なくとも、お前の味方だからな!」
サ「うん!そうだね!」
ミ「じゃ、オレ下行ってるな」
うん!
ありがとう、ミッチー。気にかけてくれて。
みんなそれぞれ、そうやって気にかけてくれる。本当にうれしい。だからあたしも、試練を乗りこえて、みんなの声に、答えてあげなきゃ!
…ちょっと、お散歩してこようかな。
サ「シノ!ちょっと、散歩してくるね!」
シ「はい!いってらっしゃいませ!」
ガチャッ……スゥーーー……
……え?ここって……試練の時の空間!?
サ「え!?どうなってんの!?」
ダイヤ『こういう場合も、時々あり得るのだ』
サ「えーっ!そうなんですか!?」
ダイヤ『まあ色々と、訳があって……ゴニョゴニョ』
コソコソ話すなー!
ダイヤ『……まあそんなことより、試練を開始するが、用意はできているか?』
そして、話をそらした…まあいいか。
サ「はい!大丈夫です」
ダイヤ『よし。では、試練を開始する。今回のビーズの色は、オレンジだ。けんとうを祈っている……』
その瞬間、辺りがオレンジに、光った。
ー続くー
- Re: サトミちゃんちの8男子〜初心に戻って〜 ( No.140 )
- 日時: 2015/07/30 12:47
- 名前: ホープスプリング (ID: SFu6B5ia)
続き。
目を開けるとそこは、家の近くの公園。なんか、結構公園のパターンが多いような……(パート3)
作(頼む!気にしないでくれ!)
そんなこと言われても、さすがに3回もやられたら、気になるでしょ!
作(お願いだからあ〜(泣))
まあ、どうでもいいや。
ミ「あれ?ここって、家の近くの公園じゃね?」
もうすでに横には、ミッチーがいた。
サ「うん。でもなんで公園なんだろう……」
ミ「…そういやさっき、紙切れ拾ったぞ」
……もしかして!
サ「それ、見せて!」
ミ「??いいけど」
あたしは、ミッチーから紙を若干奪い取るような形で、もらった。
サ「えーっと、どれどれ……」
紙には、こう書いてあった。
『幸せを守りし勇者たちよ、試練を与える。内容は、次のとおりだ。よく考えて行動せよ。
ーヒトツノナヤミヲカカエテイルヒトニ、ソノナヤミヲキキ、ソシテ、ソノジンブツガシアワセナキモチニナルヨウニシナイ。ソシテソノジンブツハ、チカクニイルー』
サ「悩みを抱えている人に、その悩みを聞いて、その人を幸せな気持ちにしなきゃいけないのか……」
うーん。今回のは、ちょっと難しい。
サ「しかも、悩みを抱えている人は、あたしたちの近くにいるんだよね?」
ますます難しくなってきたかも……
サ「…まさかとは思うけど、ミッチーだったりして!……なわけないかー!あはは…」
あたしは冗談半分にそういったけど…当の本人は、悩みを抱えているみたい……?
サ「……え?もしかしてミッチー、悩みが、あるの!?」
ミ「………うん…」
えーーーーー!?
サ「うそだあーーーーーーー!!!」
ミ「そんなにびっくりすることかよ!?ちょっとショックなんだけど!」
ソ(わかるこの気持ち!ミッチー君にも、おれの気持ちが分かる時が来たかあ…)
ミ「……え?今、ソウスケさんの声が聞こえたような…」
サ「えー?まっさかあ!だって、ここにはソウスケいないんだよ?多分、気のせいだって!」
ソ(サトミまでそういうことを言うの!?)
ミ「……まあ、どうでもいっか」
ソ(……無視……(泣))
それより、
サ「悩みって、なんの悩みがあるの?」
ミ「……あぁ。まあ、たいしたことじゃないんだけどよ」
なになに?
ミ「オレ、この先どうしていったらいいのかなって思って」
この先?
ミ「なんか、この先何をしていったらいいんだろうって思うようになって…」
何をしたらいいか、わかんないってことかな……
サ「でもミッチーには、陸上があるじゃん!」
ミ「そうなんだけど…」
なんか、ミッチーの顔が晴れない。
ミ「陸上はもちろんこれからもやりたいって思ってるぜ?だけど、オレは何をしたら、一番幸せなんだろって」
サ「………」
言葉が見つからない。ミッチーは、必死に悩んでる。だからあたしも、答えなきゃいけないけど…なんて言ったらいいか、分かんない…
ミ「サトミはさ。何をしてる時が、一番幸せって思う?」
サ「……あたし?」
ミ「おう」
あたしは………
サ「……何をしてる時が一番幸せってわけじゃないけど……あたしは、みんなと一緒にいることが、一番幸せ、かな」
ミ「……みんなと一緒にいることが、一番幸せってことか?」
サ「うん」
あたしは、いつも男子たちに助けてもらってばかりだけど……
サ「この、何気ない毎日が、あたしにとってはすごく嬉しいし、とっても楽しい。みんなが来る前は、一緒に騒いだり、しゃべったりする人がいなかったから」
ミ「………」
ミッチーは、あたしの話を静かに聞いてくれてる。
サ「だからね!みんなが来てからは、毎日がとっても楽しくなった。退屈じゃない、とても楽しい、新しい毎日!」
ミ「……新しい毎日…?」
サ「あたしはこれからも、こんな日がずっと続くといいなって思ってるけど、でも、みんなが他にやりたいことが見つかったら、あたしはそれを応援したいって思う。それは、ミッチーのことだって、同じことだよ?」
ミ「…オレのことも…?」
うん。ダイカには、もう大きな夢に向かって、一歩ずつ、前に進んでる。ミッチーにも、陸上を続けたいって思う、強い気持ちがある。
サ「だからあたしは、そうやってみんなと成長できることが嬉しいし、とても幸せ!」
ミ「……そっか…」
ミッチーを見てみると、ものすごく晴れ晴れした顔をしてる。少しは、あたしの思ってること、伝わったかな…?
ミ「ありがとな、サトミ!オレ、わかった気がする!」
ミッチーは、ニコニコと笑ってる。まるで、悩みが吹っ切れたみたいに。
ミ「オレも多分、サトミと同じ。みんなといるときが、一番楽しいって思う。陸上も楽しいけど、それ以上に、みんなといるときが、すごく幸せだな!」
サ「……そっか!」
ミ「オレ、これで悩みが消えたわ。これも、サトミのおかげだな!ありがとな、サトミ!」
ううん!悩みがなくなって、よかった!
その瞬間、まわりがオレンジ色に、光り始めた。
ダイヤ『おめでとう。合格だ』
サ「…ありがとうございます!」
ダイヤ『お前たちはまたひとつ、家族という名の幸せを思いだし、そして、学んだな』
サ「……はい」
本当にしみじみ思う。あたしたちは、とても幸せ者なんだってことに。
ダイヤ『…残りの試練はあとふたつ。もう少しだな。くれぐれも、気を抜かないように、気を付けなさい。では、また会おうー』
……辺りが、優しい光に包まれた。
サ「………?」
目を開けるとそこは、あたしの見慣れた風景。元の世界に戻ってきたんだね。時計を見ると、そんなに時間が進んでない。前にもダイヤさんが、言ってたよね。あたしたち次第で、時間は動くって。
……でも、とりあえず、家に戻ろう!
みんなも待ってると思うし!
ガチャ…
サ「ただいま!」
シ「サトミ様!おかえりなさいませ!ずいぶんと早かったんですね!」
残りの試練、頑張らないと!
…でも、このあとにきた二つの試練は、そう簡単なものじゃなかったー
ーHAPPY編終わりー