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二次創作小説(紙ほか)
- Re: かつて魔法少女と悪は敵対していた ( No.17 )
- 日時: 2016/01/07 08:41
- 名前: のれり (ID: R4l9RSpR)
「あ、私の出身校です」
近くを通った差制服姿のいたいけな少女達を見つけた魔法少女は
ポツリとつぶやいた。口の端に、タルト屑が付いている。あぁ、可愛い。
「森ヶ丘高校附属中学だね」
私はそっと彼女にペーパーナプキンを差し出した。
さすがに私が取るわけにはいかないだろうっ!!?
「……というか君、そんなに自分の事を話しても良いの?……我々は……敵同士なのに」
「……敵……」
魔法少女は何かに気づいたかの様に目を大きく開いた。
「……そう、ですよね……参謀さんと居ると楽しくてつい、忘れちゃってました……」
しゅんとした顔もかわ__……。ゲフンゲフン。
「そうだ……我々は敵同士!敵同士!敵同士なんだ!!」
「……さ、参謀さん……?」
言い聞かせなければ……!自分に……!そして、君にもだ!!
〜組織に帰還〜
「イ"イ"(参謀殿だ)」
「イ"イ"ィ(冷酷無比と言われる参謀殿か……)」
戦闘員達の話し声が聞こえてきた。まあ、これを読んでる君たちには『イ"イ"』
としか聞こえないだろうがな。私にはちゃんと会話に聞こえているぞ。
「イ"—————(あの眼鏡の奥からはなんの感情も読み取れない)」
「イ"イ"(感情など捨て去ったのさ)」
私はそんな彼らのことなどお構いなしにそっと、ずれたメガネをかけ直した。
黒い制服がずれ、ちらりと可愛らしい花型の布地が顔をのぞかせる。
「イ"イ"……」
「ああそうだ。アップリケだ。アップリケだが?」
ああ、なぜだろうな。先程から殺気を抑えきれないな。
「イ"イ"…………」
戦闘員達が後ずさる気配がする。
ああ。そうだ。魔法少女に繕って貰ったんだ。なにか文句でも……?
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