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二次創作小説(紙ほか)
- Re: かつて魔法少女と悪は敵対していた ( No.3 )
- 日時: 2015/11/09 16:43
- 名前: のれり (ID: R4l9RSpR)
第一回 出会いは偶然、恋は必然
『悪の組織』
それは、悪の王を筆頭にあらゆるものを侵略し、あらゆるものを滅ぼす組織である。
残忍にして狡猾な組織のブレーンには、王の右腕たる男、悪の参謀がいた。
彼こそが組織を裏で牛耳っているという『悪』その権化
彼の名を『ミラ』という___。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
今日も、悪の参謀である私は町の人々を恐怖の谷底へと陥れていた。
恐怖におののく人々を空中で眺めていた。
私にはむかう者などいない。いや、はむかえる者などいない、と言ったほうが正しいだろうか。そんなことを考えていた時だった。
「悪の参謀、そこまでです」
まだ若い、女の声が左斜め後ろから聞こえてきた。
「あなたの好きにはさせません」
目だけを動かし、チラリと声のした方を伺った。
「………」
そこには薄く桃色に色づいた長髪を風に遊ばせながら立つ、少女がいた。
その少女の姿を見とめた私のメガネは、パリン、と音を立てて砕け散った。
この少女__持っている星の杖からして……魔法少女か!?
「………っ!?」
動悸、息切れ、目眩がする。
こんなことは今までなかった。
まずい、このままでは正気を保っていられそうにない。
私は不本意ながらもその場を全速力で逃げ出した。
「————…!!」
魔法少女が何やら後ろで叫んでいたが、構っていられそうにない。
私はひとまず10kmほど離れてから地上に着地した。
まだ、心臓がドクドクと音を立てている。
嗚呼、そうか、これが——…
『一目ボレ』というやつか。
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