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二次創作小説(紙ほか)
- Re: かつて魔法少女と悪は敵対していた ( No.4 )
- 日時: 2015/07/07 18:35
- 名前: のれり (ID: R4l9RSpR)
今日も私と魔法少女は空中で敵対していた。
私は、なるべく冷酷に聞こえるような声を出した。
「先日はよくも邪魔してくれたな、魔法少女」
まぁ、自分から逃げ出したのだが。
「今日はそんな君に土産がある」
後ろ手で隠していた紙袋を魔法少女に、そっと差し出す。
「シフォンケーキは好きか?」
「はい」
魔法少女は少し迷いながら、私の差し出した紙袋を受け取った。
そう。
私達は殺し愛わない。
私と魔法少女は地上に降りたち、私が『予め用意しておいた』テーブルセットに腰を下ろした。もちろん、魔法少女と一緒にお茶をするためだ。
「いつもありがとうございます。…悪の参謀さん…」
魔法少女にお礼を言われ、少し顔が熱くなる。
「別に…敵に塩を送るという…アレだよ」
魔法少女は無表情のまま、じっとこちらを見つめてきた。
「参謀さんは器が大きいんですね」
………………………。
「参謀さん…?」
「…くっ…何だこの感情はァあああっ!!胸が、胸が苦しいいい!」
悪のエリート一家に生まれ
悪のエリート街道を歩み
悪のエリート職につき、ついには悪の王の右腕ともなった、
悪のエリート人生が…
狂わされている…!!
彼女と出会ってからというものずっと挙動不審ではないか!
「……さ…ぼう…………ん……」
この悪の参謀である私が一体どうしたというの——…
「参謀さん」
「どこか悪いんですか?」
気がつくと、魔法少女の顔が近くに…いや、額と額が触れ合っていた。
「…参謀さん…やっぱりおでこが熱いです」
ぁぁぁあああ!!!かわいい!!!!
「頭に限らず!!全身が熱い!!」
「え…大丈—…」
「大丈夫じゃない」
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