二次創作小説(紙ほか)

番外編:週刊☆文月学園ラジオ放送 特別企画・文化の秋!前編 ( No.135 )
日時: 2015/09/25 21:03
名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: Thm8JZxN)

ここは毎度おなじみ、とある文月学園のどこかにあると噂されるスタジオの中。ラジオをお聞きの皆さんから送られたお葉書を(今度はラジオかよ、とかツッコんだ人は負けですからね?)いつものメンバーに紹介して貰いましょう。それではまずはこのコーナーから!


みんなのうた♪ 〜あなたの想いを歌に乗せて〜


「はい!と言うわけで今回も僕、吉井明久と美少女秀吉&美幼女造、そして———愉快なその他たちが皆から送られてきたメールを紹介していきます」

おー!頼んだよ明久たち♪

「……おい待てやバカ久。誰が愉快だコラ。お前の頭ん中が愉快か?ん?」
「…………その他じゃなくて、本名を呼ばせろ」
「と言うか、誰が美少女&美幼女じゃ!取り消すのじゃ明久よ!」
「そうですよアキさん!自分もヒデさんも男ですってば!」

コラコラ?もうラジオ始まっているんだよ?そんなどうでもいい事はその辺に置いて、さっさと進めてよ。

「「「「どうでもよくないっ!」」」」

あーはいはい、わかったわかったから。とりあえず明久、このコーナの説明よろしく!

「オッケー。ええっと、この“みんなのうた♪”のコーナーではラジオをお聞きの皆さんの想いや想い出などを歌や詩に込めて投稿してもらい、それを僕らが紹介していくコーナーです」

ふむふむ。なるほどなるほど、これは文化の秋らしい企画だね……リスナーの皆もそれぞれに大事な想いとか想い出とかあるんだろうね。ちょっと古風だけど、そう言うのを歌で表現するって趣があって良いものだよね〜

「(アキさんには後でヒデさんと一緒に説教する事にして)そ、そうですね。ですがその想いとかを歌や詩にするのって難しくありませんか?得意な人は得意でしょうけど、中々上手く表現できないって方は多いのでは」
「ふむ……確かにそう言った形のないものを表現するのは中々に難しいかもしれぬの」
「ま、俺からしたら面倒なだけな気がするな。んなもんの何がいいのやら」
「…………興味ない」

って、造と秀吉はともかく、そこの不貞腐れ男二人?このコーナー自体を否定しないの!

「まあ、確かに造たちの言う通り、急に詩とか言われてもピンと来ないかもしれないね。でも難しく考えなくても、意外とそう言うのって意外に日常生活とかでパッと出てくるものだよ」

お?意外に詳しそうだね明久?

「まあね。僕もたまに詩を書くしさ」

「「「「…………へ?あ、明久(アキさん)が詩を!?」」」」

「そこで全員に驚かれても困るんだけど……まあいいや、そろそろ一件目のメールを読まなきゃね。———そうだね。この詩とかまさしく日常について書かれた詩だしちょうどいいからこれから読もうか。それじゃ、まず最初はこのメールを紹介するねっ!」



空色のペンを買ってこよう

今日という日を記念日にしよう

カレンダーに空色の丸をつけて、僕らの思い出を増やしていこう

理由はなんでもいい

ただ今を生きている

それだけで、僕は今日というかけがえのない一日を記念日にできるのだから

カレンダーについている空の色は、僕にとって思い出の———


『臨死体験生還記念日』  作 吉井明久



「「「「……って、これ明久(アキさん)の死———じゃなくて詩なんじゃ……」」」」

これはまた……もの凄い壮絶な詩だね。これが明久の日常生活と思うと、自然と涙腺が緩むんだけど?

「……これね、“いつものように”瑞希のお弁当を食べきって倒れて、意識が戻ってから保健室の天井をボーっと見ていた時に、フッと頭の中に思い浮かんだんだ詩なんだ……」

「「「「……明久(アキさん)」」」」

あー……明久?涙拭こうね?見ているこっちも泣きたくなっちゃうよ。

「ははっ!泣いてないよ?ちょっと目にゴミが入っただけだから。あ、それはそうとホラ皆見てよこのカレンダー♪学校がある日は全てに丸で囲ってあるし、それ以外の休日とかにも時々丸で囲ってあるでしょ?この日は決まって瑞希のお弁当を食べた日なんだよ。一目でわかるでしょ?凄いでしょ♪ホントに……凄い……でしょ……」

「「「「…………明久(アキさん)っ!」」」」

ちょっと!誰か明久に心の処方箋と胃薬をプレゼントしてあげて!?いや今更胃薬程度じゃどうにもならない気はするけど、色んな意味で明久が危ないっ……

「ヤダな〜♪皆そんな同情するような目で見なくて良いんだよ?生きている事の素晴らしさを体験できたわけだし、最近少しは耐性が付き始めたし……てか、同情するくらいなら少しは食べるの手伝ってよ……ねえ、手伝ってよ」

「「「「…………」」」」

いかん、明久の目がどんどん虚ろに……てか、このラジオ始まったばかりなのにどうしてメールの一件目からこうなるんだろうね?

「いや、と言うかそもそもこう言うのって、司会者であるアキさんが投稿して良いんですか……?」

……コホン。まあ、良いんじゃない?んじゃ、次のメール行ってみようか!おっと、その前に雄二。明久を元に戻しておいてあげて。斜め下チョップで。

「へいへい。ったくこのバカは相変わらず世話が焼ける……なっと!」


ドスッ!


〜明久回復中:しばらくお待ちください〜

番外編:週刊☆文月学園ラジオ放送 特別企画・文化の秋!前編 ( No.136 )
日時: 2015/09/25 21:23
名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: Thm8JZxN)

「———うぅ……瑞希も頑張っているのはわかるんだけど、方向性がアレなんだよね」
「アキさんもやっぱり苦労しているんですね。あまり無理しちゃダメですよ?」
「そろそろ本格的に姫路のあの殺人料理をなんとかせねばならぬのう」
「…………俺たちにも巻き沿いが来る前に」

って言っても……今のところ彼女を止める術は無いんだけどね。

「まあ、その辺はおいおいどうするか考えとくよ……さて!気を取り直して元気に二通目のメール紹介行ってみようかっ!」
「明久、空元気が痛々しいぞ。後無駄にウザい」
「やかましいこの妻帯者め。————ふむ、そんな雄二にはこの詩を聞いて貰おう。とある女子生徒の自分の愛を綴った詩だってさ」
「誰が妻帯者だ。と言うか、いきなり何だ明ひ———」
「それじゃ、二件目のメールはこれだねっ!行くよっ!」



彼の目が好き。厳しい目つきのようで、相手を見守るような優しい目が

彼の声が好き。凛々しくて、どこにいても聞き取れるような力強い声が

彼の体が好き。逞しも勇ましき、弱きものを支え助く鍛え抜かれた体が


———でも、一番好きなのは彼の心


ぶっきらぼうで不器用で、他の人から冷たく見られるかもしれないけど

自分がどれだけ辛く苦しくとも、相手を想い行動する温もり満ちた心が

そんな彼の心が好き。彼の全てが大好き。雄二、貴方の全てが愛おしい


『私の好きな人の、好きなところ』  作 霧島翔子



「———テメェ、なんてもん読みあげてんだ畜生!?と言うか、なんてもん送りつけてんだあのバカは!?」

「「「「おお……流石霧島(さん)溢れんばかりの雄二(ゆーさん)への愛が表現されてる……」」」」

「殺せっ!もうひと思いに俺を殺せ!」

どうどう、落ち着きなよ雄二。愛されてて良かったじゃない?

「愛なんてあるかぁああああああああああああああああああ!?」

まあ、気持ちはわかる。付き合っているカップルですら他の人の前で自分の好きなところを語られたらキツイもんね。

「おまけに素直じゃない上に、まだ付き合っていない雄二じゃねぇ?」
「まあ、ある意味拷問じゃろうな」
「…………耐えられない」
「たはは……それにしてもホントに凄い詩ですね。相当気合い入れてお書きになったんでしょうね」
「くそっ……死ぬほど恥ずかしい……と言うか、こんな小っ恥ずかしいもん書ける神経が理解出来ねぇ……」

まあ、それだけ霧島さんが雄二の事を好きだからこそ書けるんじゃないの?

「知るかんなもん。ちっ……」
「そんなことを言いつつ、内心はメチャクチャ喜んでいそうだけどね、雄二は。もっと素直になりなよ、前にも言ったけど男のツンデレに需要はないよ?特に雄二みたいなムサ苦しい奴にはね」
「黙れこのハーレム男がっ!姫路の弁当食ってさっさと逝けや!そのまま三途の川で泳いでこいやっ!」
「ハッ!お前はとっとと書類揃えて結婚してこいや!そんでもって霧島さんの愛に溺れて溺死しろっ!」

「「上等だっ!表出ろこのバカがっ!」」

「「「…………えっと」」」


〜明久&雄二退場:さらにしばらくお待ちください〜


「あー、その。どうやら次が最後のメールみたいですね」
「…………そのようだな。それにしてもどうしてこうなるのやら?」
「そうじゃの。ただメールを読むだけのハズじゃったのに、明久も雄二も散々じゃからのう」

結局二人とも揚げ足取りあって口論になって、喧嘩する為にスタジオから出て行っちゃったね。全く、司会の仕事ほったらかしにして何をやっているのやら。

「まあ、次がラストですし三人でも十分でしょう。それでは最後の歌です。えっと———これもどうやらご自身の恋について語った歌みたいですね」
「…………そういうの多いな。告白の秋か?」
「何々?“告白した時に添えた自作のポエムです。どうかあの人に気持ちが届きますように”とメールに書いてあるのう。と言う事はまだその恋は成就しておらんようじゃな。まあ、とりあえず行ってみようぞ」

よし、それじゃあラストのメール宜しく三人とも!



気がつけばいつも

お前の姿を追っている。

思い出せばいつも

お前の笑顔を求めてる


木下秀吉


例えるならば俺は向日葵で

お前は俺を照らす太陽だ

お前の輝きを追い掛けて

俺は大輪の花を咲かせよう

この気持ちをうまく表す言葉を知らないが

それでもお前に伝えたい

好きだ木下お前の事が

MAJI で ZOKKON LOVEしてる


『太陽と向日葵』  作 常村勇作



「ぎゃあああああああああああああああああああああ!?」
「ちょっ!?ひ、ヒデさん!?しっかり、しっかりしてください!って、どこ行くんですかヒデさん、ヒデさーん!?」

あっ……行っちゃったね秀吉。そういえば秀吉って肝試しの時にこれ聞かされたんだっけ?

「…………これは酷い。相変わらずの破壊力だ」
「あはは……ツネ、去年からヒデさんのこと狙っていたみたいでして。ちなみにああいうポエムは暇さえあればよく書いていましたね」
「…………あの先輩、これが無ければ結構良い人なんだが」
「あー……本人の名誉のために言っておきますが、こーさんの言う通りツネって意外と気遣い上手で良い人なんですよ」

コレさえなければね。恋は人を狂わすと言うかなんというか……これある意味最終兵器になりかねないね。と言うか、“MAJI で ZOKKON LOVEしてる”ってどんだけ……ラジオを聞いている皆さんからクレーム来ないと良いけど。

「「…………」」

と、とにかく週刊☆文月学園ラジオ放送局:みんなのうた♪〜あなたの想いを歌に乗せて〜のコーナーはこれにてお終い!see you next week! ばいばーい!

「「…………クレーム、絶対来る気がする……」」

……やっぱ、来るかなクレーム……






———その後、ラジオ終了からしばらくして番組に届いたメールの数々。以下その一部。

16歳 学生 K下H吉さん
これは凄いです!読んでからずっと(同性に好かれると言う事実で悲しみと恐怖と絶望の)涙が止まりませんでした!

17歳 学生 K暮Aさん
あの人と話している時や親友たちと一緒にいる時以外は、大抵周りに合わせて作り笑いの出来る私でしたが、この詩のお陰でしばらくは作り笑いが出来なくなりました。

23歳 教師 E藤教師
この詩を読んでから、しばらくは食欲が落ちました。お陰で3kgのダイエットに成功(?)しました。

16歳 学生 K下Y子さん
演劇が大好きなアタシの双子の弟が、毎晩うなされるようになりました。怖がっている顔もなかなかキュートでした。

??歳 教師 H高教師
何かよくわかんねぇが、最近やたらと保健室を利用する生徒・教師が増えたんだがなんかあったんか?


※あくまで一部の感想です。使用効果は個人差があるようです。

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